日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



概要をぱっと聞いただけで、「これは絶対みたい」と思っていた映画。
それは、なんとも粋なニューヨーカーの話。

“Herb and Dorothy”とは、ヴォーゲル(Vogel)夫妻(写真)のこと。
夫ハーバート・ヴォーゲル(Herbert Vogel)と妻ドロシー・ヴォーゲル(Dorothy Vogel)
夫は郵便局員をし、妻は図書館勤務なのだけれど、妻の給料で生活し、夫の給料分で美術品を購入していた。
それも40年以上にわたって。
しかも狙って購入した美術品は、現代コンセプト・アート、ミニマル・アート!


彼らの購入のプロセスが紹介されるのだけれど、これが面白い。
まず、まだ作品が売れる前のアーティストと知り合いになり、そのアトリエへお邪魔する。
そこで作品をみせてもらいながら、カジュアルに会話しながら、そのアーティストの可能性・才能を鋭く見抜く。
そしてその過程で、結果的にはそのアーティストの作品を「ぜんぶ」みせてもらう。

この時の彼らのうれしそうなことと言ったら!
その膨大な量の中から、自分の家にサイズ的にあてはまるもの(笑)で、かつそのアーティストの「成長」「変化」が感じられることをポイントにして、完成品にこだわらず、途中過程のスケッチでも納得がいけばそれを購入する。


これって凄くないか!!
アーティストって基本、自分の「エゴ」を作品にぶつけていく中で、昇華され作品になっていく。
そこで考えると、
1.そういう個性的なアーティストに「ぜんぶ」入り(笑)を認めさせる会話力
2.そうした「エゴ」をぶつけた、大量の作品にじっくり対峙する胆力
3.その本人さえ気付いていないかもしれない「成長」「変化」を見抜く能力

本編でもそういうコメントがあるが、これは優秀なキュレーターでもできないような高い能力。
それを独学(高校中退)で身につけたハーブと、一緒にはまってきたドロシーのコンビがアーティストと交歓する会話は極上の響き、そうまるで音楽!


一方でパンフを読むと、監督の佐々木さんが当初、彼らのそういう会話があまりにシンプルだったことにとまどったというエピソードがある。
悩んだ彼女があるアーティストに相談すると、その答えは、
「だからこそ彼らは素晴らしい。洗練された言葉よりも、そのシンプルに感じたことが素直に言葉になることが大事」


そして長くなってきたけど、これはふれないわけにいかない。
彼らはそうして集めた作品の値段が上がったからといって売る事は一切せず、4000点以上になったそれをワシントン・ナショナル・ギャラリーに寄贈している。
彼らは言う。「コレクションに意味があるのであって、それをバラすことはできない」と。
アーティストは言う。「だからこそ信頼できる」


昨晩そんなことを寝ながら考えていたら、うつらうつらしながらこんなイメージが(本当だよ)

2つの世界の際(キワ)があって、そのライン上に行ってみると、その細かったはずのライン上は実は広大な地平。
線にみえたものが、実は無限に広い世界だったのだ。
つまり、ハーブ&ドロシーの達したその境地は、「プロ」と「アマチュア」の際(キワ)が溶けあう広大な地平なのだった。

こんなことまで考えさせられる「ハーブ&ドロシー」、地味だからこそお勧めです!

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概要をぱっと聞いただけで、「これは絶対みたい」と思っていたドキュメンタリー映画「ハーブ&ドロシー」
それは、なんとも粋なニューヨーカーの話。

ブログアップしたように、昨日はサッカーに行ったのだけれど、その前にここに行っていた。
(公開初日に朝一から出掛けるなんて、久しぶりだなあ~)
ゆっくり映画の感想を書こうと決めていたのだけれど、よくよく考えると映画の内容だけでなく、違う「意義」を明確に感じたので、くわしい感想はあとでゆっくり書くとして、まずはその印象を。


場所は渋谷のイメージ・フォーラム。
で、劇場に到着した際にインパクト。
「わっ!」
ビックリ! 長蛇の列。
50人以上並んでいただろうか。

その列が劇場に吸い込まれ、たちまち客席は満員に。
今日は映画の終了後、監督の佐々木さんのご挨拶があったという特別なメリットがあったにしても、過去全く見た事の無い状況!
終了後も、次の客も入り交じっての大盛況状態(写真:クリックすると大きくなります。小さくするにはブログタイトルをクリック)


日本では ドキュメンタリーって、賞などの社会的評価は受けても、劇場公開にこぎつけることはかなり通常は厳しい。
「興行」という視点からすると、冷静に検討すればするほど厳しいのだ。
マイケル・ムーアのように「突撃取材」という切り口が受けてメジャーになった人もいるが、「それでいいのか」という気がしなくもない。

この映画の場合は、取り扱うテーマの質が直感的に良質だと予感できることに加え、現在進行中のソーシャルな革命の進行がシンクロして、少なくとも今日は成功したと思われる。
「良質」なコンテンツをクリエイトすれば、それが「目利き」たちによってBUZZを引き起こし、伝播していく構造が成立しうる時代になってきた。
(1980年ごろ、音楽方面で世界中で起こったアノ「胎動」をちょっと思い出した)


最後に、他のドキュメンタリー系の企画がちょうどタイムリーに今週始まるのでご紹介したい。
TOKYO MXテレビの「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」で紹介された日本未公開映画を17日(水)からweb公開されるという試みがある。
この公開の紹介サイトをみてもわかるのだけれど、大量の企画に取り上げていることもあって、やや玉石混淆な感がある(これはこれで面白いけど)

ハーブ&ドロシーを「点」展開とすると、こちらは「面」展開ということか。
ソーシャルな革命の中でいうと、プロジェクト型展開の「点」展開に軍配が上がる気もしつつ、「面」展開もそのTVメディアゆえの蓄積の迫力も捨てがたいなあと迷う早朝(笑)

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今年も国立競技場で実施された、AFCチャンピオンズリーグ決勝に行ってきた。

今日のカードは、ゾブ・アハン(イラン) vs 城南一和(韓国)
なので、日本国内の普通の試合とは、がらっと違う雰囲気。
これもまたサッカーの醍醐味だから!

観客は2万7千と意外に埋まり、ざっと見た感じ韓国 : イラン比=8 : 2というところだろうか。

だからというわけではないが、攻守ともにテクニックに勝る、城南一和が試合を終始リード.
前半1点、後半早々にも1点を決め、なんとか追い縋られ1点決められたあと、試合を決める追加点も決め、堂々たる勝利だという印象。
(写真:クリックすると大きくなります)

個人的な印象は、ザックの感想じゃないが(笑)「Jリーグが勝てない相手だとは思わない」
(韓国は2連覇)


去年・今年と、トヨタカップがUAE(アブダビ)で実施されるせいか?!Jリーグ勢は早々に姿を消してしまった。
が、来年は日本に戻ってくる(ハズ)なので、ぜひ奮起して欲しいものだ。
ファンのためにも、アジアでの地位向上のためにも。。。

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著者は、2009年Time「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた ダンビサ・モヨ。
ジェフリーサックスなどの「援助ビッグ・プッシュ」派とまっこうから対抗する議論があることを知り、本書を手にとった。


驚いたのは、序文がなんとニーアル・ファーガソン(「憎悪の世紀」(上)(下)、「マネーの進化史」)だったこと(またか!)
その彼が言う。
本書は劇薬である(笑)

さて、その内容とはどんなものか。
その主旨は明確。
「国際世界がアフリカに対して行っている「援助」は実際には役立っていない。
 その国の自然な経済成長の=無言の殺し屋=になってしまっている」

えっ!
確かに「劇薬」。。。。

まっ「援助」と言っても、緊急援助やチャリティ援助を批判しようとしているわけではなく、対象は毎年貧しい国の政府に供与される、何十億ドルのソフトローンや贈与(グラント)。
援助の成功には、その援助が民主主義に向けられている時にはうまくいくと確信している、といい、「汚職や経済的な縁故主義および反競争的かつ非効率的慣行」が問題と説く。

そして4章で、自然な経済成長の「無言の殺し屋」になる理由を論述している。
1.援助は貯蓄と投資を抑制する
2.援助はインフレを起こす
3.援助は輸出部門を窒息させる
4.援助はボトルネックの原因となるー吸収能力

これを全面的に正しいとは言うつもりはない。
が、(ラディカルではあるが)これまでに読んだことのなかった指摘に満ちていて、実に刺激的な読書になった(最近そういうのが多すぎ 笑)

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まだ10月 9日に公演されたばかりの指揮:ジェイムズ・レヴァイン ワーグナー「ニーベルングの指輪」の序夜「ラインの黄金」が早くも世界の映画館で公開されている(う~ん、いい時代だな...)
 
この公演のポイントは、レヴァインの指揮や豪華メンバーは当然として、実はその「新演出」。
その演出を担当するは、ロベール・ルパージュ!


当ブログでは過去から、ルパージュに注目してきた。

ロベール・ルパージュは、ケベック出身の演出家.
で、アエラの表紙(2006/04/17号)にもなるくらいの有名人。
斬新なアイデアを盛り込み、従来の枠にあてはまらない演出を行うところが彼の真骨頂。 
最も有名なのは、ラスベガスでのシルク・ド・ソレイユ「KA」の驚異の舞台演出。

来日時の公演「アンデルセン・プロジェクト」(当ブログ 2006/06/04アップ)では、大型スクリーンを独自にセッティングしたり、光をうまく活用したり、3次元を有効に組み合わせた構成で、さすが!と思わせる、個性的な演出が次々と登場し、あっという間の2時間だった。

そしてモントリオール出張では、ロベール・ルパージュのスタジオ兼オフィスを見学(当ブログ 2006/05/17アップ)
そのクリエイティビティを生み出す工房や、彼の書斎を見学した。


5年前にMETから今回の「リング」の演出についての声がかかり、その成果を今日。

「マシン」と呼ばれる45トンの映像も映し出す巨大装置を、最新の技術を使って縦横無尽に展開。
これまでにない、21世紀ならではの「リング」に仕上がっていた。

やはり彼の特徴が、はっきり出ていて面白い。
<大型スクリーンを独自にセッティングしたり、光をうまく活用したり、3次元を有効に組み合わせた構成
まさに今回はその発展形。
オープニングの3人のラインの乙女たちのシーンでまず完全に掴まれ、その世界に取り込まれてしまう。


本編前のメイキングも今回の公演の斬新さを紹介し、最高のオードブルに仕上がり、期待を盛り上げる。

残念ながら、この公開は今週金曜まで。
これを見逃すと「リング」4部作の鑑賞が成立しなくなる状況ということで、今日あわてて出かけた。
出口を出て、いつもの映画館の風景がなぜかまぶしく、これまでになく素晴らしい場所のように思えた(笑)
というくらい、間違いなく入場料(3500円)の価値はあると断言したい!



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目が覚めた主人公。
そして自分が棺桶の中にいることに驚愕する。
この映画は、その状況を全編にわたり、淡々と描写していく。

という粗筋をちらっとみて、「これはパス」と決め込んでいた。
別に閉所恐怖症ではないけど、よほどの筆力がないといけない映画だと感じたから。

ところが、某所で予想外の高評価を読んでしまったため、あわてて鑑賞。
さてどうだったか?!



その結論にこれから触れるが、当ブログにはめずらしく「ネタバレ全開」なのをお許し頂きたい。
というのは、そこに触れずして感想が書けないのだ。。。




『しばらく改行』




こういうジャンルで、いい映画になり得るには、大きく2つに分かれるように思う。

1 悲劇的な展開だけど、最後にはほのかでも明るい未来がみえる

2 悲劇的な展開の上、最後も変わらない。
が、途中のストーリーの構成力・絶望の描き方が優れていて納得性を持つ。


残念ながら、この映画はどちらにもあてはまらなかった。
1.の展開ではなく、2.の方向性なのだけれど、オチもあったりして面白いことは面白いんだけれど、観賞後の一言は「なんだやっぱりマイナー映画で、それなりでしかない」
(これはスペイン映画)
着想はユニーク、だけどそれを超えるものがないので、こういう感想になってしまう。
言ってることが、ぜいたくかな.....

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副書名は、21世紀の競争を支配する「場をつくる」技術
最近よく耳にする「プラットフォーム」についての様々な論述。

プラットフォームが注目されている理由が4つあげられている。
1.技術進歩の早さ
2.顧客ニーズの多様化
3.ITの進化による外部ネットワーク効果の迅速かつ広範な拡大
4.デジタルコンバージャンスの進化
突っ込むと、1.の技術進歩の早さは、別のところにも書いたが、あるプラットフォームを作っても、それが消失してしまう原因にもなる(例えば「ポケベル」とか)

前半はこのような定義的な内容が多いが、この本が面白くなってくるのは後半。
成立したプラットフォームをめぐるトラブルについての章が登場(3章 プラットフォームの横暴にどう対処するべきか 笑)し、代表的な例として、トイザラスとアマゾンの仁義なき闘いが登場し、具体的でわかりやすい。

さらに、「戦略的プレーヤー」「非戦略的プレーヤー」に分け、どう対応したら正しいかの議論へ展開。
ここでは、より難しい対応を求められる「非戦略的プレーヤー」の場合を紹介したい。

まず検討時の注意点×5
1.参加しようとしているプラットフォームは、自社が他のプラットフォームを利用することを禁じているか
2.そのプラットフォームがもつブランドやユーザー層は自社のブランドを高めるか、ユーザー層は一致しているか
3.複数のプラットフォームに参加する場合には、売上高、顧客の増加、コストの増加はどれくらいか
4.参加しようとしているプラットフォームが他への参加を認めない排他的な条件を要求している場合、特別な優遇策を期待できるかどうか
5.自社が排他的なプラットフォームに参加することで、そのプラットフォームは市場リーダーになれるか

現在でいうと、携帯ゲーム大手2社の間で、小さいゲーム制作会社に繰り広げられている「どっちにつくか」圧力合戦をイメージすると上記もとてもリアルに感じることができる。

さらに、こういうアプリケーションを作る会社向けの注意点×4もある(笑)
1.自社単独、もしくは他社と組んで交渉力をもち、プラットフォーマーに条件をつけて排他的に参加する、あるいは最低販売価格やコンテンツウの売切による収益確保など特別な待遇を要求する
2.プラットフォームに中にプラットフォームを構築する。あるいは一部の昨日だけを利用するような交渉を行う
3.短時間かつ低コストのアプリケーション作成のために、社員の個人での活動を認める代わりに一部を会社がレベニューシェアする。あるいは、さまざまな簡易アプリケーションを数多く出して、たまたまヒットするものを期待する
4.ゴールドラッシュの際にジーンズ会社であるリーバイスが儲けたように、アプリケーションを作りたい会社から収益をあげるモデルを作る。例えばプラットフォーム間を超えてアプリケーションの作成が容易になるようなサービスを提供する。良いコンテンツかどうかの格付けを行うサービスを提供する

そして、グーグル、フェイスブック、マイスペースなどのそれぞれの闘い方を具体例に読ませる。
ここがこの本のハイライトか!

最後に、プラットフォームを一言でいうと。。。。=Winner takes all!


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iPhone、iPad、iPodtouchが採用している、マルチタッチ(タッチパネル)。
音楽を選択する方法として、直感的な使いやすさの魅力において、自分の中ではこれしかないという感覚である(ダイヤル式他と比較して)

そして、第6世代で初めて、マルチタッチ(タッチパネル)が初めて「このサイズ」に。
それで思わず、先日アップしたように(2010-10-23 iPhone & iPod touchを使い倒す(57) 新nano購入で、今度こそ遂にtouchが現役引退)iPhone & iPod touch2台使いから移行した。

予想通り、使用感に全く抵抗感なく、スラスラと使えて心地よい。
アルバム表示が全面で表示されるのも、音楽ファンの心をくすぐる。


さてここからは提案部分。
今後のO.S.のアップデイトで以下のようなことをお願いしたい。

①トップ画面アイコン数の変更オプション
 現状:アイコンが画面上に、2×2 並ぶ構造(都合アイコン4つ)
 希望:アイコンが画面上に、3×3 並ぶ構造(都合アイコン9つ)
 アイコン4つくらいは楽勝でタップできそうなので、×9もありかなと。
 3×3になると、さらにいじれて凄く楽しい気がする。

②同様に、音楽アーティスト・曲表示モードの、より細分化オプション
 現状:画面上に4アーチスト、4曲しか表示されない
 希望:倍とはいわないが、空きスペースをつめ、1.5倍程度の表示
今だと、頭文字ですっ飛んで選択するにしても、結局その後のスクロールに疲れてしまう。

①、②とか考えていくと、これくらいのサイズなのに、アレコレ情報を持ち歩けたらますます凄い。
例えばnoteのデータとか、web画面とかを保存したものが持ち歩け、2 本指でピンチイン、ピンチアウトできればそれはそれで有効かなと.....
この小さなnanoでも、もっといろんなことができる可能性を感じる。


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いったん作曲活動をやめてしまった時期もあったものの、90年代後半に見事復活。
21世紀に入ってからLove and Theft、Modern Times、Together Through Lifeなど名作を連発、驚異のダミ声 親父ロックをかましまくり。
その彼とは、今年来日もしているボブ・ディラン Bob Dylan

彼の水彩画が、本日から日本初上陸する。 
ロンドンなどの海外のギャラリーで公開されていた原画21点他を無料公開(ウレシイ)

ディランの絵といえば、カヴァー曲集『セルフ・ポートレイト』(1970)の自画像が有名だが、写真の印象派っぽい感じの風景画をみても、彼の才能が音楽だけでないことがわかる。
世界中を駆け巡るツアーの合間などに書いた絵が中心だそう。

場所は、六本木ヒルズumu 
今日から、21日(日)までと意外に短いので注意。

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アシュトン・カッチャーとキャサリン・ハイグルが共演のスパイ・アクション・コメディ。

最近、トム・クルーズとキャメロン・ディアスの「ナイト&デイ Knight and Day」が同様の展開でそうとうに笑わせてくれたので(2010-09-25 ナイト&デイ Knight and Day 主演2人が生き生き+良いテンポ=おもしろくないわけがない)、今回もかなり期待した。
ところが。。。。


前回に勝手に定義した「こういう 007型スパイ映画に自分的に求める要素」を引用して評していきたい。
それは、以下の5つ。

1.世界をあちこち飛び回る
2.しがも、ツボをついた場所
3.上々のアクションが、
4.テンポよく展開
5.主演級の俳優の個性が生きるシークエンスをきっちり用意してある

<1.世界をあちこち飛び回る
冒頭はフランスのニースで気持ちよく始まるが、あとはずっと田舎の住宅地(まあこれは仕方ないか....)

<2.しがも、ツボをついた場所
ギャグがいちいちすべる(涙)
写真をみるだけで、なんとなく香ってきませんか?
しかも、すべりまくり大根役者で有名な? トム・セレック登場で、決定的に「これはテレビ映画か?」な気分に(笑)

<3.上々のアクションが、
お世辞にも上々とは言えない.....
すべったギャグの合間なので、盛り上がらないことこの上ない....

<4.テンポよく展開
演出には、明らかに問題があって、オープニング・タイトルから何から「2流感」が漂う。
こういうジャンルを撮る時って、「センス」が最重要なんだなと痛感した。
もしかして?!、プロデュース「アシュトン・カッチャー」が影響しているような気も.....

<5.主演級の俳優の個性が生きるシークエンスをきっちり用意してある
キャサリン・ハイグルがいつもより太ってみえるし、はずしたギャグの「中心人物」として君臨(涙)
まあもともと器用なアクターではないにしても....
そして、肝心のアシュトン・カッチャーも、役柄も影響しているのだろうけど、「肉体」以外の魅力がほとんどない.....

ということで、「ナイト&デイ」とは、恐ろしく「似て非なる」出来となった!
それを確信させるのが、既にプロットが終了しているのに、グダグダくだらないギャグをダラダラ.....
席を立ちたくても立てないような、ねちっこい終わり方に、これまた閉口した。
ここまで書かせるロバート・ルケティック監督、やるといえばやるもんだ(笑)

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上下2冊、計1000ページもの大著の(下)

著者は、今年読んだ本で最も面白かった「マネーの進化史」の作者ニーアル・ファーガソン(ハーバード大学歴史学教授)
(上)からして、極めて残虐な記述がえんえんと続いたのだが、(下)に入ると第二次世界大戦に突入、恐怖のホロコーストに突入。
さらには第大日本帝国の蛮行も描かれ、ますます読むのが辛くなる。


さて、「マネーの進化史」や(上)の時のように(下)で特に刺さった部分を以下メモ。

イギリス首相(チェンバレン)は残念ながら誤った時期を選んでしまった。
その意味では、チャーチルは半ば正しかった。
1939年の戦争は、本当に「不必要な戦争」だった。
だが、1939年の戦争を避けるために必要だったのは、1938年に開戦することだった。

ナチスのプロパガンダは、超法規的な暴力を意図的に助長した。
たとえばヒトラーは、宣伝賞に出した1941年7月の通達で、「敵がどんなヤツであるのかをドイツ小公民に知らしめるため、ロシア人がドイツ人捕虜を残虐に扱う場面をニュース番組にもりこまなければならない」と強調した。
ヒトラーはさらに「性器を切り落としたり、捕虜のズボンに手榴弾を装着したりする残忍な行為」も挿入するように具体的に指示した。
それは、ヒトラーの狙ったとおりの効果を上げ、「人種間の戦争」は大殺戮に至った。
バルバロッサ作戦を開始してから最初の数週間で、ドイツは合わせて60万人もの捕虜を処刑し、最初の冬が終わるまでに200万人あまりを殺害したと見られる。

ドイツ人が外国の盟友や強力者を頼りにすればするほど、ドイツ帝国は必然的に多民族で構成されるようになった。

大量虐殺を実行した政権は、言うまでもなくナチス以外にもある。
犠牲者の人数は、スターリン政権下のソ連が政治的な理由でより多くの者を粛清している。
ソ連の収容所で展開された残虐さと、ナチス政権が行った強制収容所のさまざまな凶悪な実態ーとくに下級刑使のむごたらしいサディズムーとの間には、明らかに類似点が認められる。
中国の毛沢東のもとで粛清された人数は、さらに多い。

だがユダヤ人やその他の不幸な少数民族を「生きるに値しない声明」とみなして絶滅させようとしたナチスのやり口には、質的な違いがある。
手を下したのが教育水準の高いものたち、少なくとも1933年までは世界で最も進んだ教育制度を享受した人びとだという事実があるからだ。
しかも見逃せないのは、ほぼ民主的な手段で権力の座についた1人の男の指導下でなされたという点だ。
そのため、ナチスの殺人機械は、経済的かつ科学的に、そして上品さを装って機能した。
きわめて現代的だった。

まことに奇妙なことだが、アメリカ経済が大恐慌から立ち直ったのは、少なからずほかの国の都市を壊滅させるという犠牲の上に成り立っているのだった。

連合国軍の航空機が高い高度で飛べるようになるにつれて、また「パスファインダー」などの技術で飛行ルートが一定化するにつれて、爆撃機の乗組員の、自分とは無関係だという意識はさらに高まった。
その点に、数千フィートもの上空から女性や子供を焼き尽くす事、ガス室に大量の人を送り込むことの心理的な違いがある。
眼下で地獄に放り込まれる民間人を直視せずに、都市を破壊できるのだから。
連合軍の空爆は、ナチスの細かく分類されながらあいまいな基準で選別された人複文と大差ないほど、無差別なものだった。

1945年1月、ソ連軍の第一弾がアウシュビッツの門に到達した。
(中略)
だが、ソ連による「解放」というスターリンの発想には、はなはだしい矛盾があった。
グラーグ収容所を生み出した体制にとって、いかなる意味においてもほんとうに解放することに関心はなかった。
ドレスデンで死活していて生き延びたユダヤ人言語学者のヴィクトール・クレンペラーは、全体主義が使うことばに極めて敏感になっていたため、自分を解放してくれた者と、それまで自分を束縛していた者との不気味な類似性に気付いた。
クレンペラーは、ソ連占領当局が出す「一本調子」のラジオ放送と「政治色の強い」新聞紙面が、それまでの体制のものと共通点が多いことに、いやでも注目させられた。

「世界戦争」は従来、世界の帝國同士が対決する形で進んできた。
主戦場は、ユーラシア大陸の両端だった。
だが、それとは対照的に、第三世界の戦争は、新たな遠隔地で間接的に戦われる。

フツ族とツチ族は社会のなかでほとんど差別されていなかった。ともに同じ言語をしゃべり、同じ村で共存していた。
さらに見過ごされがちなのが、双方の部族はお互い結婚によって混交が進んでいた。
(中略)
つまり「みな殺し現象」は、一方的に虐げられていた部族が蜂起したという図式ではなく、隣人同士あるいは親族のなかでも起こったのだった。


と、最新の虐殺が起こったルワンダなどにもふれつつ、1000ページが終了。

上記に並べただけでも、明らかに多くの示唆を受けれたという点で、ご興味の方には一読をお勧めしたい。
ただし、超強力に壮絶な読書になるのは間違いないが。。。。

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思いつくままに、2010年 11月の「好カード」をスベダラっと並べ、ご紹介いたします!というエントリー・シリーズ(since 2006.2 )

今日もプレミア、スペインで試合、明日はチャンピオンズ、そしてヨーロッパ・リーグなど、盛りだくさん!
このアップの便利な使い方として、次はどんな試合があるのかなとふと思った時に、当ブログの「1日」をクリックするとずらっと出てくるので、そうやって使うのがオススメ。


11/ 1(月)【英プレミアリーグ】
       ブラックプール vs WBA
      【スペインリーグ】 
       マジョルカ vs レバンテ 

11/ 2(火)【2010-11 UEFAチャンピオンズリーグ】グループリーグ第4節
       トットナム vs インテル 他、全8試合!

11/ 3(水)【2010-11 UEFAチャンピオンズリーグ】グループリーグ第4節
       ACミラン vs レアル・マドリッド 他、全8試合!

11/ 4(木)【U-16アジア選手権】準決勝
       日本 vs 北朝鮮
      【UEFAヨーロッパリーグ】
       リバプール vs ナポリ
       ヘタフェ vs シュツットガルト 他、全24試合!   

11/ 5(金)【独ブンデス】
       シャルケ04 vs FCザンクト・パウリ

11/ 6(土)【英プレミアリーグ】
       ボルトン vs トットナム・ホットスパーズ 他、全8試合 

11/ 7(日)【プレミアリーグ】
       リバプール vs チェルシー 他、全3試合 
      【スペインリーグ】
       レアル・マドリッド vs A・マドリッド マドリッドダービー!
       ヘタフェ vs バルセロナ

11/ 8(月)【アジア大会 U-21】
       日本 vs 中国!
      【スペインリーグ】
       セビリア vs バレンシア!

11/ 9(火)【英プレミアリーグ】
       トットナム・ホットスパーズ vs サンダランド 他、全2試合 

11/10(水)【アジア大会 U-21】
       日本 vs マレーシア
      【英プレミアリーグ】
       マンチェスター・シティ vs マンチェスター・ユナイテッド 他、全8試合 

11/12(金)【独ブンデス】
       ドルトムント vs ハンブルガーSV

11/13(土)【アジア大会 U-21】
       日本 vs キルギス
      【AFCチャンピオンズリーグ】at 国立競技場 19:00~
       ゾブ・アハン(イラン) vs 城南一和(韓国)
      【伊セリエA】
       ユーベントス vs ローマ 他、全2試合 
      【スペインリーグ】
       バルセロナ vs ビジャレアル 他 

11/14(日)【アジア大会】
       なでしこジャパン vs タイ
      【伊セリエA】
       インテル vs ACミラン 他、全8試合 

11/16(火)【アジア大会 U-21】準々決勝
       日本 vs インド

11/18(木)【アジア大会】
       なでしこジャパン vs 北朝鮮

11/19(金)【アジア大会 U-21】
       日本 vs タイ なでしこは4 vs 0 で勝利、男子も続け!

11/20(土)【アジア大会】準決勝
       なでしこジャパン vs 中国
      【仏リーグ・アン】  
        レンヌ vs スタッド・ブレスト 2位 vs 1位対決! 他7試合。

11/21(日)【英プレミアリーグ】
       ブラックバーン vs アストン・ビラ 他、全2試合  
      【独ブンデス】
       FCザンクト・パウリ vs ウォルフスブルグ

11/22(月)【アジア大会】決勝
       なでしこジャパン vs 北朝鮮
      【英プレミアリーグ】
       サンダランド vs エバートン

11/23(火)【アジア大会 U-21】準決勝
       日本 vs イラン
      【2010-11 UEFAチャンピオンズリーグ】グループリーグ第5節
       ローマ vs バイエルン・ミュンヘン 他、全8試合!

11/24(水)【2010-11 UEFAチャンピオンズリーグ】グループリーグ第5節
       トットナム vs ブレーメン 他、全8試合!

11/25(木)【アジア大会 U-21】決勝
       日本 vs U.A.E

11/26(金)【独ブンデス】
       マインツ05 vs ニュルンベルグ

11/27(土)【英プレミアリーグ】
       アストン・ビラ vs アーセナル 他、全8試合!
      【スペインリーグ】
       アトレティコ・マドリッド vs エスパニョール 他

11/28(日)【伊セリエA】
       ラッツィオ vs カターニャ 首位と戦う森本!

11/29(月)【スペインリーグ】
       バルセロナ vs レアル・マドリッド  クラシコ! 噂には聞いていたけど なんで平日?

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