日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



著者は、2009年Time「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた ダンビサ・モヨ。
ジェフリーサックスなどの「援助ビッグ・プッシュ」派とまっこうから対抗する議論があることを知り、本書を手にとった。


驚いたのは、序文がなんとニーアル・ファーガソン(「憎悪の世紀」(上)(下)、「マネーの進化史」)だったこと(またか!)
その彼が言う。
本書は劇薬である(笑)

さて、その内容とはどんなものか。
その主旨は明確。
「国際世界がアフリカに対して行っている「援助」は実際には役立っていない。
 その国の自然な経済成長の=無言の殺し屋=になってしまっている」

えっ!
確かに「劇薬」。。。。

まっ「援助」と言っても、緊急援助やチャリティ援助を批判しようとしているわけではなく、対象は毎年貧しい国の政府に供与される、何十億ドルのソフトローンや贈与(グラント)。
援助の成功には、その援助が民主主義に向けられている時にはうまくいくと確信している、といい、「汚職や経済的な縁故主義および反競争的かつ非効率的慣行」が問題と説く。

そして4章で、自然な経済成長の「無言の殺し屋」になる理由を論述している。
1.援助は貯蓄と投資を抑制する
2.援助はインフレを起こす
3.援助は輸出部門を窒息させる
4.援助はボトルネックの原因となるー吸収能力

これを全面的に正しいとは言うつもりはない。
が、(ラディカルではあるが)これまでに読んだことのなかった指摘に満ちていて、実に刺激的な読書になった(最近そういうのが多すぎ 笑)

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