田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

散歩半ばでひきかえす。麻屋与志夫

2023-12-01 04:04:04 | わが家のニーユス
12月1日 金曜日
きのうは、昼頃散歩に出た。
いつもはこの町では午後になると男体颪が吹きだす。
ところがすでに北風が吹きだしていた。
風さえ吹かなければ陽だまりは暖かなのに。
弁天さんのところで引き返すことにした。
池では親亀の上に子亀子亀の上に孫亀。
といった光景が見られた。
なにしろあんなに厚い甲羅だ。
風など気にしているふうではない。
のんびりと甲羅をほしていた。

鶴は千年、亀は万年という。
わたしは子供の頃、花市で買った亀をペットとしていた。
この池に、しばらくしてから奉納した。
いまでも生きているだろうかなどと、妄想をたくましくしながら、眺めていると楽しい。

同級生の男子はわたしの知る限りでは皆亡くなってしまった。
寂しいものだ。
そんなことを考えながら木枯らしの中、家にもどった。
玄関の引き戸を勢い良く開けた。

レールからはずれてしまった。
だいたい、わたしは初めから人生のレールからはずれている。
などと皮肉なことをおもった。
高校を卒業するときの記念ノートに相沢君頼まれたサイン。

「かにの横歩き。最後まで未知数Xでありたい」
いまのところそのとおりになっている。

「もういいかげんで、小説家でカムバックするのなんか、諦めたら」
と妻や娘たちにいわれている。
卒寿にもなって、このていどの作品しかクリエイトできないなんて悲しい。
角川Bookwalker惑惑星文庫にのている作品が最高の出き。

自画自賛だ。悲しい。




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2 コメント

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Unkown (種吉)
2023-12-01 08:00:03
先生。ほんとに早起きですね。
弁天さまのお池。錦鯉や亀たちが元気でいますね。
たまに寄っては、わたしも眺めています。むかしのことを偲ぶよすがとなっています。
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Unknown (麻屋)
2023-12-01 09:26:28
ほんとうに、懐かしい場所です。
ここを舞台にして、小説を書こうとおもっています。
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