ミートソースやケチャップのいい匂いがしていた。
席につくと、
「キヨミです」
ジブンの鼻をさした。
さっさと自己紹介すませたキヨミ。
おたおたしているわたしを、
「こちらは……川村理沙子」
と、紹介してくれた。
「そっちは」
かわゅく、くびをよこにふってキヨミがきく。
「高見広治」
「やだぁ、神商のピッチャーだ」
あのとき、ほんとにキヨミははじめて気づいたのかしら。
それまで、わたしは野球にも男の子にも。
あまり興味がなかった。
だからコウジが神商のエースだなんて。
しらなかった。
メニューをみると、ミートスパゲティが1600エンだった。
ブットビだ。
でも、お金のことなんか、ぜんぜん心配なかった。
コウジの家がまだ倒産するまえだった。
あのときことは……なんどおもいだしても、楽しい。
いつも、ひとりになると、おもいだしている。
なんども、なんども、おもいだしている。
そのつど、こう……胸がキュンとなる。
けつして、わすれられない。
まだ、恋いすることが。
こんなに悲しく。
せつないなんて。
想像もしていなかった。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。
席につくと、
「キヨミです」
ジブンの鼻をさした。
さっさと自己紹介すませたキヨミ。
おたおたしているわたしを、
「こちらは……川村理沙子」
と、紹介してくれた。
「そっちは」
かわゅく、くびをよこにふってキヨミがきく。
「高見広治」
「やだぁ、神商のピッチャーだ」
あのとき、ほんとにキヨミははじめて気づいたのかしら。
それまで、わたしは野球にも男の子にも。
あまり興味がなかった。
だからコウジが神商のエースだなんて。
しらなかった。
メニューをみると、ミートスパゲティが1600エンだった。
ブットビだ。
でも、お金のことなんか、ぜんぜん心配なかった。
コウジの家がまだ倒産するまえだった。
あのときことは……なんどおもいだしても、楽しい。
いつも、ひとりになると、おもいだしている。
なんども、なんども、おもいだしている。
そのつど、こう……胸がキュンとなる。
けつして、わすれられない。
まだ、恋いすることが。
こんなに悲しく。
せつないなんて。
想像もしていなかった。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。
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