part1 トワイライト/インクの匂い 栃木芙蓉高校文芸部
わたしって可愛い。
しかたないわ。
まだ再生したばかりなのだから。
そしてさらに一行かきたした。
このインクの匂い好き。これなら義務でなくても、毎日つづけられそう。
文子は分厚い日記帳をとじた。
18
文子は携帯の着メロで起こされた。
「事件よ、文子。パパラッチが帰らなかったらしい」
「パパラッチ? だれのこと」
「奥本くんのことよ。さいごに会ったのがわたしたちらしいの。いまどこ」
「まだ、家」
「ウソっ。はやくでないと遅れるよ」
教室にはいっていくとクラスが騒然としている。
知美のまわりには龍之介もいる。
「連絡とりあわなければいけないから、机くんの番号おしえて」
「いいけど」
「チュウ」
知美はけいたいを合わせている。ああすればいいんだ。
「わたしも」
あわてて携帯をとりだす。
文子も龍之介の携帯にあわせた。
「わたしも、わたしも」
とクラスの女生徒のおもいは同じ。
携帯はひとつ。
龍之介の携帯は彼女たちの総攻撃にあったかんじだ。
pictured by 「猫と亭主とわたし」
one bite please 一噛みして。おねがい。
わたしって可愛い。
しかたないわ。
まだ再生したばかりなのだから。
そしてさらに一行かきたした。
このインクの匂い好き。これなら義務でなくても、毎日つづけられそう。
文子は分厚い日記帳をとじた。
18
文子は携帯の着メロで起こされた。
「事件よ、文子。パパラッチが帰らなかったらしい」
「パパラッチ? だれのこと」
「奥本くんのことよ。さいごに会ったのがわたしたちらしいの。いまどこ」
「まだ、家」
「ウソっ。はやくでないと遅れるよ」
教室にはいっていくとクラスが騒然としている。
知美のまわりには龍之介もいる。
「連絡とりあわなければいけないから、机くんの番号おしえて」
「いいけど」
「チュウ」
知美はけいたいを合わせている。ああすればいいんだ。
「わたしも」
あわてて携帯をとりだす。
文子も龍之介の携帯にあわせた。
「わたしも、わたしも」
とクラスの女生徒のおもいは同じ。
携帯はひとつ。
龍之介の携帯は彼女たちの総攻撃にあったかんじだ。
pictured by 「猫と亭主とわたし」
one bite please 一噛みして。おねがい。
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