田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

平穏な日がもどってきた。 麻屋与志夫

2018-05-22 11:50:32 | ブログ
5月22日 Tue.

●薔薇の花影に妻の姿が見え隠れしている。妻が留守の間に薔薇はみごとに開花の極み、ツル薔薇、地植え、鉢――どこもかしこも薔薇、ばら、バラが咲き乱れていた。

●妻の不在がながびけば薔薇の庭は「廃園」となってしまった。薔薇だけではない家事のいっさいできないわたしも枯れ果ててしまったろう。妻のありがたみをしみじみと覚えた。

●次女は松戸からかけつけたのだが、途中で事故った。クルマは大破、廃車とした。事故現場からタクシーで病院にきた。

●長女が一週間も泊り込み介護にあたってくれた。

●長男もかけつけ、家族がひさしぶりでそろったが、病院で一族再会なんて、もうこれでおわりにしたいものだ。

●ご心配をおかけしたみなさん、ありがとうございました。どうやら平穏な日がもどってきたまし。

●ブラッキ―は妻が退院するのをまっていたように、静かに息をひきとった。人の年齢に換算すると100歳、天寿をまっとうしたやすらかな死に顔だった。

●庭の隅、20ねんほど前に亡くなったミュウの隣りに埋葬した。雨が降ってきた。濡れたらかわいそうだからと、すこしもりあがった土のうえに妻はビニールのシートをかけた。水を溜めたビニールのうえに薔薇の花弁が散って来た。妻はワスレナグサをつんできてブラッキ―を偲んだ。線香と共に添えた。雨にぬれて線香の煙はほどなくとだえた。

●かがみこんだ妻のウナジをわたしは万感のおもいでみおろしていた。

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コメント (2)
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