5月6日の千葉日報社の記事の続きです。学習院大学教授・青井美帆氏の、「捏造 ? 」寄稿記事紹介の3回目になります。
・武器輸出との関係で、平和が一人一人の人権の問題と言えるのは、単に国家の安全保障や安全保障環境の問題としてではなく、殺される側への共感と眼差しを忘れない限りではないだろうか。
この文章もどれが主語で述語なのか、よく分かりません。「殺される側への共感と眼差し」も遊離した言葉で、どこにつながるのでしょう。ロシアとウクライナ、ハマスとシスラエルの戦闘を見ても、双方が輸出された武器を手に相手を殺していますが、氏は何が言いたいのでしょう。
・次期戦闘機は英伊両国にとって「ユーロファイター」の後続機であるが、同機はイエメンの内戦で無差別空爆に使われて、多くの民間人が命を奪われてしまった。
・今回、第三国輸出が必要である理由として、「売れば売るほど単価が下がる」と言う理屈が示されたりもしたが、それは売られた後に起こるかもしれない民間人の犠牲を正当化しうるのだろうか。
・私たちの考える平和国家としての姿が問われよう。
元々武器は人間を殺すもので、軍同士の戦いを主としていますが、戦争が拡大していけば必ず民間人が犠牲になります。それどころか今度の戦争では、敵の戦意を挫くため、ロシア・ウクライナ、ハマス・イスラエル双方が初めから民間人を狙い撃ちしています。
世界のどの国も、武器を売った後の民間人の犠牲を考えていませんが、ここでもまた、反日左翼教授の決まり文句を氏が述べるのでしょうか。
・先駆的な平和憲法を持った日本は、武器輸出後の民間人の犠牲を考えなければならない。日本国憲法は、世界平和の嚆矢 ( かぶらや ) である
「日本国憲法」の成立課程を知らないと、こんな日本滅亡論を平気で唱える愚か者が生まれます。民間人の犠牲をそこまで重要視するのであれば、氏は広島・長崎に原爆を投下し、日本の主要都市を無差別爆撃したアメリカの残虐行為を語るべきでしょう。
・原爆による死者数 ( 一瞬にして殺戮された民間人の数 )
広島・・・20万人 長崎・・14万人
・B29による本土空襲 ( 日本の主要都市の民間人 )
死者・・33万人 負傷者・・43万人
これだけの民間人が短期間に、集中して殺戮されたのは人類の歴史の中でもおそらく日本だけでしょう。血で汚れた手を持ったアメリカが日本に押しつけた憲法を、ここまで有り難がる氏は、間違いなく東大「社会科学研究所」の流れを組む学者です。
・武器輸出を巡る状況の変化は、憲法9条・平和主義に関する人々の「相場観」の変化にも関わる。
・事実のレベルでの変化が、ひいては憲法規範の意味を左右する。
崇高な憲法論を語るかと思えば、「相場観」などと計算高い俗な言葉を持ち出してレベルを下げます。
・自覚的であろうとなかろうと、私たちは憲法改正問題の当事者であることから逃れられない。
逃れられないと知っているから、「ねこ庭」は酔っ払いの寝言のような氏の意見を読んでいます。「ねこ庭」を訪問される方々も逃れる気がないから、青井氏の「たわ言」を読んでいます。ご苦労な話です。
・これからますます生じる変化の中で、人権と平和を守り続けるには、幾つもの方策を組み合わせて安定化を図っていく必要がある。
・中でも、良い慣行が政治過程で積み重ねられることと、そして私たちが、国の形を選択しているという自覚が必要である。
これが寄稿原稿の結びの言葉です。自分の無自覚を意識できないまま、自覚、自覚と、よく言えたものです。久しぶりにGHQが残した「トロイの木馬」の実物にお目にかかりました。
「獅子身中の虫」という言葉も、久しぶりに思い出しました。私の支援する千葉日報も、時にはこんなつまらない記事を掲載するということを紹介したくて、最後まで続けました。
学徒の期待は空振りに終わりましたが、希少価値のある珍しい人物の発見が穴埋めしてくれました。17回のシリーズを終わります。おつき合い頂いた方々に、感謝します。