ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

皇位継承危機意識のアンケート - 4 ( 旧宮家の男系子孫の方々 )

2024-05-13 19:06:38 | 徒然の記

 記事の後半を紹介します。

  ・戦後間も無く皇室を離れた旧宮家の男性子孫を皇族にし、「男系・男子」の天皇を維持する考えには

     ・「反対」「どちらかと言えば反対」・・・74 %

 正確な数字でありませんが、現在の宮家は秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家、高円宮家の4家ですから、皇籍離脱された11宮家を加えると、本来は15宮家が存在していることになります。これだけの数の宮家が設けられていた目的は、天皇家が男子不在となった場合に備えるためでした。天皇家の皇子が途絶えると社会の乱れる因となるため、無要な諍 ( いさかい ) を防止しようというご先祖の知恵でした。

 敗戦後の日本を統治したGHQは、真っ先に天皇陛下の処刑をするという狙いがありました。英国、オーストラリア、ソ連、中華民国が、昭和天皇の戦争犯罪人としての処罰を主張し、米国内にも同じ意見がありました。現地司令官としてこれに反対したのが、マッカーサー元帥でした。正確な数字を忘れましたが、50万人、100万人の米軍を増やしてもらっても、内乱が抑えられなくなるという反対論です。

 そこでGHQ内の反日勢力の考えた方法が、11宮家の皇籍離脱策でした。70から80年後には天皇家の男子相続人が絶え、やがて皇室が消滅するという長期政策です。彼らが狙った通りの事態が、戦後70年経った今現実となっています。

 こうした事実が国民に周知されていれば、「旧宮家の男子皇族復帰」に果たして74%の人が反対したのか、疑問が生じます。というより国民が戦後の歴史を知っていたら、アンケートの回答が逆転し、74%が「11宮家の皇籍復帰」に賛成したのかも知れません。

  ・女性皇族が結婚後も皇室にとどまって活動する「女性宮家」の創設には

     ・・・77%が「賛意」を示した。

 次の記事がこれですが、ここでは「反対」・「賛成」を明確にせず「賛意」という曖昧な言葉を使っています。女性宮家の創設がやがて「女系天皇」へつながるという説明を省略していますので、曖昧な回答が出たのでしょうか。

 「ねこ庭」では後半の記事を「情報操作」と見ますが、受け取る人が様々ですからそうでない人もいると思います。皇室を知らない人が増えてますので、当然と言えば当然です。私も若い頃は、天皇陛下は、自分とは何の関係もない「金持ちのおじさん」と考えていました。

 今はどうなのか知りませんが、当時の先生はほとんどが日教組に属し「天皇陛下」の悪口を言いましたから、無関心であるだけでなく、陛下を無視していました。共同通信社がわざわざアンケートを記事にしているところを見ますと、国民の皇室理解はますます遠ざかっている気がします。

  ・陛下は2019 ( 令和元年 ) 5月に即位された。この5年間で評価する活動を二つまで回答

     ・国際親善     ・・・53 %

        ・国民との触れ合い ・・・42 %

  ・皇室への関心は

     ・「大いにある」「ある程度ある」・・・67 % ( 前年比8ボインと低下 )

  ・天皇制については

     ・「あったほうが良い」「どちらかと言えば」・・・88 % 

  ・上皇様の退位については

     ・「良かった」・・・97 % 

  ・退位に関する法整備のあり方については

     ・「すべての天皇が退位できるようにするべきだ」・・・63 % 

     ・「一代ごとの特例法で認めるべきだ」     ・・・34 % 

 質問するのは共同通信社の勝手ですが、何の知識もない人間に、何の説明もせずこのような質問をするのですから、「ねこ庭」から見れば常識を疑いたくなります。しかしあと5行なので、先を急ぎます。

  ・インターネットでの中傷などを巡り、皇族の人格が「侵害されている」ことについて

    ・「どちらかと言えば」を含め・・・86%

 「どちらかと言えば」の後に続く言葉が何なのか、こんな曖昧な記事を書いて恥を知れと言いたくなります。国の重要問題について質問し、集計をしている責任の重さが感じられない文章です。皇室をいい加減に考えているから、こんな中途半端な文章に疑問を感じません。

 皇族の方々の人格を侵害しているのは、共同通信社の記者ではないかと言いたくなります。息子たちと「ねこ庭」を訪れた方々に言います。

 「彼らは、捏造記事を国内に発信しています。トロイの木馬の実例ですね。」

 したがって記事全体を振り返りますと、同社の「情報操作」が記事の見出し部分で丸見えだったと分かります。

  ・「皇位継承 危機感72%」

   ・「女性天皇容認は9割」

 皇位継承問題が危機状態にあるから、早く女性天皇を容認すべきと、急かせています。・・・・共同通信社全体でなくこの記事を書いた記者と編集者は、間違いなく亡国の徒と言って良い気がします。

 記事の紹介が終わりましたので、シリーズも今回で終わりです。

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皇位継承危機意識のアンケート - 3 ( 世論誘導 ? )

2024-05-13 08:56:06 | 徒然の記

 女性天皇に賛成の理由と反対の理由を、一番多かったものだけ紹介しています。

  〈 女性天皇に賛成の理由 〉

     ・天皇の役割に男女は関係ない・・・・50%

  〈 女性天皇に反対の理由 〉

    ・男性が皇位を継承するのが日本の文化になっている・・・・45%

   ・皇族以外の男性と結婚して生まれた子が皇位を継ぐ「女系天皇」は、

    ・「賛成」「どちらかと言えば賛成」が・・・計84% 

 女性天皇と女系天皇については、日本の歴史を知らないと判断できないことが沢山あります。マスコミの報道が「東大社会科学研究所」や「日本学術会議」に所属する左系学者の主張だけで、保守系学者の意見を記事にしないため、国民には問題点が見えません。

 この問題こそ「両論併記」で時間をかけた報道にしないと、国の根幹を間違えることになります。ローマ法王に女性が存在しない事実があるのに、神道の頂点に位置される天皇が女性でないからと、皇室にだけ「男女平等」を持ち出して問いかけるアンケートは、基本から間違っています。

 「女性天皇」は過去におられましたが、次の天皇が決まるまでの繋ぎの役目がほとんどです。そうでない女性天皇は独身を通されましたが、こうした歴史の事実を説明せず、一枚のアンケートで結論を出そうとする姿勢がそもそも乱暴な話です。

 「第四十三代 ( 710年 ) 元明天皇から、第四十九代 ( 780年 ) 光仁天皇までの七代、70年間は都を奈良に置いていたので、奈良時代と呼ばれる。」

 「七代のうち、四代は女帝であった。一つの時代の半分以上が女帝というのは、注目すべきことである。」

 「ただし女帝孝謙天皇は、重祚して称徳天皇となられている。」

 紹介した文章は渡部昇一氏の『日本史の真髄』の一節ですが、この本にはなぜ女帝が続いたかの説明があります。また処女のまま女帝になられた称徳天皇は、みめ形の良い男僧に引かされ深い仲となり、皇位を譲ろうとされます。

 これが有名な道鏡事件で、和気清麻呂が命がけで働き、皇位を狙う道鏡を退けます。ご先祖がどれほどの苦難と苦労を重ね、「皇位の男系継承」を守られてきたのかをマスコミは説明しません。マスコミだけでなく、左系の人物が主流を占めている学界では、学者たちも日本の崩壊を望んでいる風があります。

 古代史に遡らなくても、敗戦後GHQの統治下にあった日本を考えるだけでも、「女系天皇」問題の根深さが見えてきます。繰り返しになりますが、日本に進駐してきた戦勝国軍 ( GHQ ) の目的はただ一つでした。

  日本が連合国、特にアメリカに対し二度と立ち向かえない国にすること

 このために彼らが実行した日本弱体化政策のメインが、つぎの4つでした。

   1.  日本軍の解体・・・「日本国憲法」制定で目的を達した

   2.  「皇室典範」改正・・・70 ~ 80年経てば、皇位継承者がいなくなることを狙い、11宮家を皇籍離脱させた 

   3.  財閥解体と「財政法」の改正・・・・巨額の戦費調達を不可能にした財閥解体と、戦時国債の発行を不可能とした「財政法」改正

       4.  GHQに協力する学者組織とマスコミの支援と保護・・・いわゆる「トロイの木馬」です。

 従って日本のマスコミと学者は、この流れを受け継いだまま現在に至り、GHQがした「日本弱体化政策」を国民に知らせず、「女系天皇」や「11宮家の皇籍復帰」問題について、碌でもないアンケート出して記事にします。

 「ねこ庭」では何度かこの問題を取り上げていますが、国民の多くはコロナ騒ぎや旧統一教会問題、パーティー券問題など、マスコミが次々と騒ぐ政争記事に心を奪われています。意地悪い見方をすれば、反日左翼勢力がマスコミと一緒になり、どさくさに紛れて「女系天皇」「女性宮家」を是とする方向へ世論を誘導しているとも言えます。

 歴史に無関心な人間からは、アンケートの問い掛け方次第で、求める答えが引き出せると言います。三千人の回答者は、全国のどこの地域から選ばれているのか、あるいは年令構成はどうなっているのか。もっと言えば、3千人の名簿はどこからどのようにして手に入れたのか。

 共同通信社が説明していませんので、疑問がいくらでも生じます。同社が恣意的に選んだ地域と、恣意的に選んだ人物から得たアンケートの集計だとしたら、信頼する気になれるでしょうか

 ここまでで記事の半分を紹介しました。残りは次回としますが、簡単に読み流してはいけない危険なアンケートということが、なんとなく分かります。

 ( 共同通信社だけを批判しているのでなく、マスコミが行なっているアンケート調査一般について述べています。)

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