『いじめと不登校』80ページの、門脇厚司氏を進行中です。田中孝彦、青木信人、芹沢俊輔の各氏は読み終えました。
解像度の高い、美しい風景写真の一点を狙い拡大し続けますと、木や花や小道が大きく映し出されます。その中の虫食いの花や病気の樹木だけを、さらに拡大しますと、画面いっぱいに食い荒らされた花や木の、無惨な姿が鮮明に現れます。
「病気と虫たちが、こんなにも自然を破壊しています。」
写真の説明文に、このような言葉が書かれているとしたら、眺めている人はどんな気持ちになるのかと、各氏の意見を読みながら、そんなことを考えました。
昭和55年 金属バット殺人事件 昭和58年 浮浪者襲撃殺人事件
昭和62年 アベック引きずり殺人事件 昭和64年 コンクリート詰め殺人事件、連続幼女殺人事件
平成 5年 マット圧死事件 平成 9年 連続児童殺人事件 (酒鬼薔薇聖斗)
執筆者たちは、こうした重大な少年犯罪に対し、エーリッヒ・フロム、E・レイトン、ジュディス・ハーマン、F・メイトソンなど、欧米の学者や精神科医たちの説を紹介しながら、自分の意見を述べます。
彼らは一様に、事件の当事者である少年たちへの理解者としての立場で、「近代産業社会が必然的にもたらす、個人の孤立化と無力化」が、「心と魂の病」を培養した、という見方のようです。犯罪者の少年より、彼らを産んだ学校、世間、社会の方に原因を求めています。
論理が詳細になり、精緻になるに従い、私の心は離れていきます。各氏の意見は、風景写真の中から抽出した事実ですから、間違いではなく、嘘でも捏造でもありません。しかしあくまでもその事実は、各氏が日本社会の事実の中から切り取り、拡大して見せているものです。違った角度から接近し、焦点の当て方を変えると、別の事実となる気がしてなりません。
その一つが、形として日本が独立しても、実質的支配は続けると言った、日本独立の時のダレス氏の言葉です。これが私の言う、「トロイの木馬」です。
「日本国憲法」「反日左翼学者」「反日左翼マスコミ」「反日左翼官僚」・・米国内にいる反日勢力が、日本支配のため残したものに焦点を当てれば、別の事実が見えてきます。そう言うことで、私は、各氏の意見にあまり期待をしていません。
読みかけた本は最後まで読むというのが、私の習慣ですから、息子たちにも、「ねこ庭」を訪問される方々にも、ブログが続いてもスルーされることをお勧めします。人生の無駄です。