温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

2012黒松芽摘み(文人黒松)

2012-07-01 07:45:50 | 盆栽教室

今年も黒松の芽摘みの時期が来た。

例年懸崖の黒松の芽摘みをブログに載せている。

http://blog.goo.ne.jp/oishi21/d/20110626

だが、今年の懸崖黒松は、寒かった時期が長かった気候のためか、芽の育ち具合が悪い。

場合によっては芽摘みを今年はしない方がいいかもしれない。

これについては盆栽教室の講師に相談することとする。

【写真↓:懸崖黒松の頭の部分。例年に芽の育ちは頭の部分が一番威勢がいいのだが、今年はイマイチ。】

P1010049

【写真↓:懸崖黒松の全体。芽が小ぶりである。】

P1010050

ということで、今年は、昨年講師から譲っていただいた文人黒松の芽摘みを載せる。

この文人黒松は、講師が大事にしていたもので、各展覧会などに出品していたもの。

その黒松だが、風によって倒れた際、頭の大事な部分の枝が折れ、また全体的に元気がなくなっていた。

そこで講師は思い切って剪定を強くして樹形を最初からやり直していたもの。

そんな素材だったので、本来は手に入らない作品だが、これからそれでも先生よりは少し寿命が長い私が育てるということで、講師は譲ってくれたのだ。

 

【写真↓:下の枝ぶりとくらべ、頭の部分がだいぶ弱い。また各枝の芽数も少なく小枝に厚みがない。】

P1010031

黒松の芽摘みは、一旦育った芽を一度切り、切ったところから倍以上の2番芽を出させるため。つまり、1年で芽数を倍以上にする育成促進作業。

また最初育った芽は、その育ち方に差がある。比較的頭部分は成長がいい。一方懸崖や裏の枝の芽は育ちが悪い。

したがって、その育ちのまばらな芽を時期をずらして段階的に切り取り、結果として同じ育ちの芽にすることも目的である。

芽摘みの最初は、まず芽の育ちの悪いものから切る。

つまり、最初に切っておけば2番芽の育つ時間が長くなり、あとから芽摘みして育つ芽がそのうち追いつく時に、ちょうどスタートラインが一緒になるのだ。

【写真↓:育ちが悪い芽は、この文人黒松では1番枝の芽。摘まむ芽を今から切る。】

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【写真↓:芽を切った後。】

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【写真↓:少しさみしい感じだが、目を切ると昨年の葉の実が残る。】

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【写真↓:2番枝の部分も切る。】

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【写真↓:切った後。】

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【写真↓:ただし、育ちの悪い芽は、切らずにそのまま。】

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【写真↓:3番枝から上は、こんな具合で育ちがいいので、数日後に切ることとする。】

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P1010045

【写真↓:全体的に下の方は透けて見えるようになった。あと数年で芽の数も多くなり、見栄えは良くなるだろう。】

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【写真↓:今回の切った芽。】

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コメント
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