写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

はやりの靴下

2017年11月13日 | 生活・ニュース

 外国で、ある男性の有名人が、カラフルな模様が入った靴下をはいてテレビに出演していて、その靴下のことで話に花が咲いていた。最近、こんな靴下がはやり始めているという。派手な色や柄が、およそ一対とは見えない左右別々のものである。こんなことが今、流行の先端のようであるが、果たしてどこまで広がりを見せるものかと思う。

 我が家では、脱衣所で脱いだ洗濯物は、奥さんが全自動乾燥洗濯機にぶち込んでスイッチを押しさえすれば、何時間後かにふんわり乾燥したものに仕上がり、下着や靴下などをそれぞれを仕分けして引き出しに収める方式となっている。

 ところが、こと靴下に限っては、不思議なことに片方が行方不明となったものが毎年何足かは出てくる。そんなことは昔からあったため、現役時代、会社に行くのに、色柄の似たもの同士を組み合わせてはいていくという、今から見れば流行の最先端的なことを何十年も前から私は日常茶飯事でこなしていた。

 それにしても、行方不明になった片方の靴下、一体どこへ消えてしまったものか。今もって不思議なことである。

 世の中何ごともエコ時代である。Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3R運動が叫ばれて久しい。一方がなくなった靴下同士を組み合わせてはくことは、買い足さないので出費が減る(Reduce)、もう一度使用する(Reuse)という点で、世の流れにもマッチした、いい流行だと思っている。

 この靴下を履いたときの大事なポイントが一つ。他人から柄の違いを指摘されたとき、毅然とした物腰で「これがいま流行っているはき方なんですよ」と、余裕をもってにっこりと笑顔を返すことでしょう。そう、貧乏くさい顔をしないで……。