写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

神籠石(こうごいし)

2007年02月18日 | 旅・スポット・行事
 昨日(2月17日)、光市の石城山の麓の町で「神籠石サミット」というものが開催され、雨の中講演を聴きに行った。

 神籠石とは、巨石を1列の帯状に並べて、山の中腹から8合目当たりをはち巻き状に取り囲んでいる古代の大土木工事の遺跡のことである。

 九州北部から瀬戸内沿岸にかけて分布し、国の文化財として史跡に指定されている。

 標高362mの石城山の頂上近辺には、総延長2533mにわたってこの大規模な巨石の列が連なっている。

 明治の末期に発見され、それまで、九州にしか存在しないとされていたものが本州でも発見されたので注目される所となった。

 この列石は、「神域説]と「山城説」で論議されているが、形状などが朝鮮式山城に類似していることから、現在では、山城説が有力だと説明された。

 7世紀末に構築されたと推定されているが、何のために、誰が、何時ということは今なお明らかにされていない。

 「神籠石サミット」は、文化財保護意識の高揚、「神籠石」を活用した地域づくり、文化財の保存・整備・継承を図ることを目的に開催された。

 私は、今まで何度も頂上まで車で上がり、遊歩道を散策してこの遺構を見たことはあった。一見、高さの低い普通の石垣だとばかり思っていた。

 こんな歴史的文化遺産が近くにあったとは。何も知らずに何度も登っていた。夢とロマンのあるこの史跡、今度は違う目でじっくり見てみたい。

 石城山は、山陽本線田布施駅の北3kmのところにある独立峰で、車で頂上まで登ることが出来、瀬戸内の見晴らしも良い。

 皆さんも、この「神籠石(こうごいし)」の今後を、コウゴキタイ!
  (写真は、石城山のロマン溢れる「神籠石」)