まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-375-

2009年02月10日 |  マツタケの林地栽培 
今、私たちは、樹病にあるアカマツやナラ類で炭を作っている.炭の新機能は目を見張るものがあり、畑に入れると野菜等の収穫が増すというデータがある.写真はアカマツ材のみの炭である(問い合わせは、メンバーの前田さんまで).

まつたけ復活・里山再生市民運動


第177回 マツタケ山づくり作業開催日のお知らせ

 次の活動日は2月14日(土)です.いつも通りにマツタケ山づくりを楽しみましょう!皆さんが、マツタケの生活可能な里山林(アカマツ林)を再生するに必要な作業を徹底的な有機物循環式林業を目指して組み立てています(下記:まつたけ十字軍運動とは?を参照下さい).
 京都府綾部市にある綾部松茸研究会のメンバー28人が山の見学と交流を兼ねてお越しになる.12時30分に岩倉に到着.昼食を共にしながら意見交換をしたい.その後、春のようで時々雨という予報を睨みながら、幾つかのマツタケ山づくり作業地でマツタケの林地栽培の意見交換を行う(26日には綾部市のマツタケ山見学;お知らせの項を参照下さい).

 昨年のマツタケ発生については、市場関係者の話でも 和歌山に目を見張るものがあったと聞いている.その理由を調べたいと考えていたが、2月11日に東京工業大学の工藤唯男先生のお知り合いである(株)ヒロイワ社長岩田光弘さん所有のマツタケ山を見せていただけることになった.和歌山県高野町にあるアカマツ林であるが、最近では、高野町がマツタケの主産地の様相を見せている.楽しみだ!

マツノザイセンチュウ病による枯損木は伐倒・焼却を進めよう!
周りに放置されている枯損木を感染源とする蔓延が後を絶たない.依然として猛威をふるっている.アカマツ枯損木の所有者は感染を拡大させているという認識を持つことが必要だ.林は、地面の所有は個人のものであるが、林の公益的機能は国民のものである.

<2月14日(土)の作業予定>   
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.

 澤田山旧第3整備地は、 作業のし残しを整備して山主さんにお返しすることになった.2月6日に参加者全員のご協力で、除伐材や地掻物を整理・整頓しましたが、まだ相当残っています.しばらく乾燥のために放置して、水分が飛び軽くなってから、整理を続けます.切りっぱなしの付けが貯まってしまったためである.除伐と整理を1週間交代で進めるなど作業法の改善を考えたい.


1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の地掻など補整作業を実施している.しかし、マツの枯損木の伐倒焼却が、ここも必要.

2)澤田山は、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリア(第1・3整備地)とコナラ林を整備するエリア(第2整備地)とがある.

第1整備地は、京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.若いアカマツの導入も考慮すればいかがでしょう.マツタケの生活をよく知る方が、手入れを継続している.出るまで手入れをすれば必ず出る(-.-).

第2整備地では広葉樹の森づくりを中心に作業が進んでいる.ナラ枯れのコナラがあり、伐採を行っている.伐採したものは燃料用の薪、炭、ものによっては椎茸のホダ木に利用.現在の作業箇所は、アカマツの枯れが広がり、アカマツ林としては風前の灯である.枯れマツは早急に伐採.その後、落ち葉掻きを実施.天然下種更新でアカマツ林再生の要がある.

第3整備地(新)の作業エリア決まる.岩倉のアカマツ林が老齢化し疲弊しているため、シロの有無や健康状態の診断が難しいが、第2整備地を左に入ったところである.4―5年前にはマツタケを採取した所と聞いている.今秋の調査に期待.


3)玉城山は、マツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が続いている.ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる手入れのマツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

4)竹林整備班は、作業が御休みである.いま、地中では小さな小さな竹の子が育っている.

<お知らせ>

1)2月26日午後、綾部市松茸研究会のアカマツ林でマツタケ山づくりを体験します.9時30分頃京都出発.希望される方は14日にお知らせ下さい.

2)2月20日、岡山県久米郡久米南町の山林地主達11人が見学予定.

3)鹿背山元気プロジェクト 里山産業創造ワークショップ
2月6日(金)、21日(土) 午前9時 30分より
  京都府木津川市観音寺峠道の入口に集合 雨天の場合は、中止します。
連絡先: 都市機構・事業部事業調整課、0774-73-2708[田中].

開催予定日 2009年1月-3月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第177回 02月14日(土) ブログ報告:吉村
第178回 02月20日(金) ブログ報告:三輪
第179回 02月28日(土) ブログ報告:榎本
第180回 03月06日(金) ブログ報告:宮崎
第181回 03月14日(土) ブログ報告:池内
第182回 03月20日(金) ブログ報告:宮崎
第183回 03月28日(土) ブログ報告:榎本

<参加に当たって留意することがら>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は
中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.

5)用いた道具類は洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.
<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは京都市左京区岩倉村松町138-20の現地アカマツ林(バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)

アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
まつたけ復活・里山再生運動写真集(Nikon)とまつたけ十字軍写真集(続きとなっている)がある.それらを覗くにはパスワードが必要
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のまつたけ復活・里山再生運動写真集(Nikon)やまつたけ十字軍写真集を左クリックすると、ニコンオンライン写真集の画面に飛ぶ.その画面の右上にパスを入れるところがある.そこに10ji(読みは10時: 半角英数)を入れる.これでOK.スライドショーが見やすい.必要な写真は、右クリックで保存下さい.

<カンパ! ありがとう>   
カンパ等の振込先:
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 
口座No.: 普通預金 3698173

まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.

日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!

私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.

生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.

近代的マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.

運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.

まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上のものを持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.


主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
〒607-8421 京都市山科区御陵岡ノ西町38-27.075-581-8932, 090-6227-4305

共 催 団 体
京都大学マツタケ研究会
代表 大月 健
京都市左京区北白川 京都大学農学部図書室気付(大月 健090-4280-3334)
NPO国際環境微生物応用研究機構、香川理化学研究所、NPO市民環境研究所
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