のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

好日や鈴音と舞の厄払い

2015年06月04日 | わが家の時時
地元のムラに残る講組織の新たな役員となり、
第一回目の代参に栃木県鹿沼市古峰神社までに行って来ました。

ヤマトタケルを祀る古峰神社は山岳信仰の一つと思われ、
東北地方から東京あたりまでの信者を集めているようです。
地元の講がいつの頃からの講組織なのか記録がありませんが、
神社境内に十年前に立てられた複数の石碑に
「開講百周年記念」というような文字があったり、
いろいろな交通事情を考えると、
明治の中頃、鉄道網が整備され遠方への行楽が比較的できるようになった頃、
山伏修験者が講を組織するよう全国を回った時に
地元のムラにも講がてきたのではないかと思います。

わがムラにもかつては
大山講、三峰講、富士講、出羽三山講などの講がありましたが、
今日まで続いているのはこの古峰講だけ。
距離的に最も近く、車で楽に日帰りできるからなのでしょう。

講の運営はいわゆる「頼母子講」あるいは「無尽講」。
講員が低額の掛け金を出し合い、当選者に一定の金額を給付。
代参と称して行楽に行かせる。
全構成員に行き渡ったときに解散して、新たな講を始めるという、
辞書的には「金銭の融通を目的とする民間互助組織」。
無尽と山岳信仰と地域コミュニティの醸成とを絶妙に組み合わせた仕組み。
わが地元はそれだけ遊び人が多かったのかもしれません。

厳かに代参し、お札を授かった後はお楽しみです。
今回は神社から山をひとつ越えた沢沿いにある前日光温泉つつじの湯。
鹿沼市営の日帰り温泉施設で、
晴天のもと露天風呂に入り、麦酒をいただいて、昼寝してと、
こざっぱりしたとても居心地のいいところで半日ゆっくりと過ごしました。
年間十万人を集めるのもさもありなんといったところ。