そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社


偶然だが、この1ヶ月ぐらい村上春樹のこの短編集を少しずつ読んでいた。
「神の子どもたちはみな踊る」
村上春樹の短編集の中でも、とくに好きな一冊だ。
阪神大震災をテーマに書かれた6つの短篇が収められている。
地震のことがどこかで引っかかっていたんだと思う。
だから、本棚からこの本を引っ張り出した。

そしてニュージーランドであの地震が起こった。
赤道をはさんだ遠い異国の地で、多くの日本人が行方不明となっている。

昨日、僕は新橋あたりを運転していた。
銀座のテレビ局で行われる会議に参加するためだ。
そのとき、道路脇に建ち並ぶビル群がふと目に入った。
もし今東京に大地震が来たら、このあたりの古いビル群は全て倒壊するだろう。
そう思うと、急に今この場所で車を運転しているのが怖くなった。
もし地震が起これば、左右に並んだビル群は倒壊し、僕の運転する車のルーフの上に大量のガラス片と瓦礫の山を降らせることだろう。

いつ来るか分からない地震を、いつも気に留めておくことは難しい。
だが、気に留めていた者と、留めていなかった者には、おそらくその瞬間、大きな差が生まれるんだろう。

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