栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

スペシャルウィークと「ナスキロ」(3)~オークス出走産駒も斬ってみますか

2010-05-18 18:13:10 | 血統予想

モーニングフェイスはスペシャルウィーク産駒で、母父Sadler's Wellsはシーザリオと同じで、祖母父Affirmedはフローテーションと同じ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100044/

3代母Morning Has Brokenは英オークスと愛ダービーに勝った名牝Balanchineの母でもあり、Prince John×Francis S.×Nasrullahですからいわゆる「ナスキロラトロ」で、スペシャルウィーク産駒としては合格点をつけられる配合形にはなっていますね~

母がBold Reason≒Francis S.4×4で、自身はBusanda=Blue Eyed Momo6×6ですから、ちょっとLa Troienne的なパワーが勝っていて、またAffirmedの独特の動きの緩慢なところも受け継いでいるので、Habitatの柔軽さを受け継いでいたシーザリオやHalo≒Chieftainのニアリークロスを持っていたフローテーションと比べると、ちょっと鈍重で速い動きができないところはありますね

2400mのスタミナは十分だし広い東京そのものは合っているので、カワカミプリンセスやトールポピーの年のような持久戦想定なら印は回してもいいかな…といったところですか

ステラリードは函館2歳とファンタジーSで◎にしましたが、母父がZafonicでNijinsky≒The Minstrelのクロスですから、ザレマのような力馬っぽさがあるマイラーで、東京も距離延長も割り引きでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007106439/

タガノエリザベートはファンタジーSは鮮やかでしたが、スペシャルウィーク×Storm Catはオースミダイドウのようなマイラーが出やすい配合だし、ゼンノロブロイが出る牝系も米スピード一辺倒で、ハイインロー的スタミナの裏付けが皆無だけに、距離延びて再浮上の余地はあまりなさそうな…
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007106604/

スペシャルウィークと「ナスキロ」(2)~ブエナビスタの配合
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/822fc7d0ba00d54426edd67de2f64383

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ヒカルアマランサスはディープスカイ型(3)

2010-05-18 12:23:25 | 血統予想

ヒカルアマランサスはタキオン産駒としてはディープスカイ型の配合で、直線の長いマイルがベストだとずっと書いてきました

だから京都牝馬Sでは◎にしたわけで、ここももう少し重い印でもよかったんですが、もっとスローになると読んでいたのと、もっと位置取りが後ろになると読んでいたので、ラドラーダのような1400mタイプのほうが狙いやすいかなあ~という考えのほうが支配的でしたね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103241/

意外にペースが上がったし、出たなりで好位差しをさせたウチパクも好騎乗で持ち味は出し切った2着でしたが、ディープスカイを差し切ったウオッカのような馬が一頭いたということです

ヒカルアマランサスはディープスカイ型(2)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/4d57f7a855012b66c1a0daca8450f30e
ヒカルアマランサスはディープスカイ型
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/4e8fceb75d5cd89a14d4beb68f6aacd1

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スペシャルウィークと「ナスキロ」(2)~ブエナビスタの配合

2010-05-18 11:56:42 | 配合論

スペシャルウィークに追い切りで初めて跨ったとき、「ダンスパートナーに似てるやろ」白井先生がいうと、ユタカは「ダンスインザダークに似てますね」と言ったらしい

スペシャルウィークとダンスインザダークは、サンデー×Nijinsky×Tom Fool×ハイインロー的スタミナ(Aureole,Flower Bowl)と配合のアウトラインがよく似ていて(母系にNasrullah的スピードが希薄な点も似ている)、ともにサンデー系種牡馬のなかでは長い距離を得意とするほうですが、血脈構成的には血統表の3/4以上が米血なので、米スピードが豊富な牝馬との配合だとマイラー寄りの馬を出すという傾向もみられます

母がSeattle Slew×Mr.Prospector×Secretariatのリーチザクラウンや、母父Storm CatでNijinsky≒Storm Birdを持つオースミダイドウ、Nijinsky≒The MinstrelとHalo≒Droneをクロスするジョリーダンスなどが好例でしょう

競走馬として2400mがベストだっただけに産駒の代ではある程度スピードを入れる必要はあるのですが、入れすぎると一気にマイラー化してしまうところもあるので、父の2400mベースの強さをそのまま受け継ぐためには、米スピードと欧スタミナの両方をバランス良く増幅する必要がある…というのが模範的な解答

「スペシャルウィーク産駒の場合は、女傑2頭(ブエナビスタとシーザリオ)の配合のアウトラインがよく似ている(母系にNorthern DancerとSir GaylordとHyperion的スタミナが入る)ことにまず着目したいですね。これに則した配合から中距離の大物を一本釣りしたいところです」
と、先日入稿したNETKEIBAのPOG特集「有力種牡馬クリニック」では書きました

ブエナビスタはマルゼンスキー≒Caerleonのニアリークロス(Nijinsky,Princequillo,Pharamond,La Troienneなどが共通)で両者のA級米血を増幅し、AureoleのハイインローにはSticky CaseとTudor Minstrelの「HyperionとLady Juror」や牝系の独Dark Ronald血脈が脈絡していた
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103319/

シーザリオはマルゼンスキーのA級米血にBold ReasonとHabitatが脈絡し、AureoleのハイインローにはForliの「HyperionとLady Juror」や牝系のHyperion+独Dark Ronaldが脈絡していた
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2002100844/

そしてどちらも母がSir Gaylordを通じるTurn-toのクロスを持っていた

何度も書いてきたことですが、ブエナビスタの何が素晴らしいかというと、長手でストライドの大きさとしなやかさで走ったスペシャルウィークと、伸びのないマイラー体型でTurn-toやLady Jurorの小脚で走ったビワハイジという、この全く異なる父母のキャラが、信じられないほど理想的に噛み合って伝わっていることです

それを噛み合わせたのは、やはり配合が優れているからでしょう

Caerleonのオークス
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/27aaa0e61e4a315eb5dee2a19c233894
マルゼンスキー≒Caerleon3×2の持つ意味
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f7378d7d695aac0431354a53bfc344a4
スペシャルウィークと「ナスキロ」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/cfc24683bcb17b657005a0116bdc91f0

コメント (2)
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