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『メジャーリーガーの女房』(読書メモ)

田口恵美子『メジャーリーガーの女房:ヨメだけが知る田口壮の挑戦、その裏舞台』マイコミ新書

元大リーガー・田口壮選手の奥さんである田口恵美子さんが書いた手記である。職人っぽい田口選手が好きなので、買ってみた。

本書を読むと、メジャーリーグやマイナーリーグの選手を裏から支える奥さんの苦労と、野球を超えた米国文化を知ることができる。

ところで、日本と米国の何が違うのか?

米国文化を端的に表しているのが次の箇所。

「何よりも大切なのは、「共に戦うこと」だった。これが日本人にとってはもっとも希薄な感覚かもしれない。アメリカの野球選手の奥さんたちは、球場に来ることで、夫の仕事を目の当たりにし、子供たちにもしっかり見せて、同じ時間と空気を共有し、夫を丸ごと理解しようと努力していた。」(p.177-178)

アメリカの奥さんたちは次のように言う。

「夫がどんなことしているか、理解するのは私の役目だもの。ブーイングされて帰ってきたら、背中をなでてあげられるわ。球場にいなくちゃわからないでしょ?つらいことは全部一緒に経験するの。だって、彼をいやしてあげられるのは、世界で私一人だから」(p.178)

「共に戦う」という考え方に少し感動してしまった。

しかし、びっくりしたのは、美恵子夫人が頑張りすぎてうつになってしまうところ。元TBSアナウンサーのキャリアウーマンであった彼女だが、浮き沈みの激しいプロ野球の世界のストレスは相当大きかったとのだと思う。

ただ、美恵子さんは、うつをきっかけに自分を見つめなおし、家族としての結束を強めていく。

「共に戦う」意識を持つとき、つまずくことがあるかもしれないが、夫婦や家族が共に成長できるのだろう、と思った。
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手はかけないが、目はかける

「自分が大きく成長するきっかけとなった指導」を思い出してくださいという調査をするとダントツで一位になるのが「任せてもらった経験」である。

先日、ある省庁の管理職を対象として「育て上手の管理職調査」を実施したところ、育て上手のマネジャーはつぎのような特徴を持っていた。

「部下に任せるが、業務の進捗状況は常に把握している」

一方、育て下手の管理職の特徴は

事案を丸ごと部下にまかせつつ進行状況をフォローする」

というもの。

この二つの方法、かなり似ているが、育て下手の管理職はどうも業務を「まる投げ」しているように思える。自分ではフォローしている「つもり」だが、部下にしてみれば放ったらかしなのだろう。

「任せつつ、常に進捗を把握する」

これが人材を育成する際に重要なスキルである。以前、育て上手のマネジャーにインタビューしたときの「手はかけないが、目はかける」という言葉を思い出した。

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わたしたちの本国は天にあります

わたしたちの本国は天にあります
(フィリピの信徒への手紙3章20節)

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