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大智と大悲

鈴木大拙『仏教の大意』(角川ソフィア文庫)によれば、仏教という建築を載せている二つの柱に「大智」と「大悲」があるという。

「智は悲から出るし、悲は智から出ます。元来は一つ物でありますが、分別智の上で話するとき二つの物であるように分かれるのです」(p. 78)

どうも、大智とは論理や知性であり、大悲は感情や感覚のようなものであるらしい。

「大智の面が強調せられると大悲の面が軽視せられるようになり、これを逆にするとまた逆の面が見えるので、人間のやることはいつでも面倒なものです。が、それは十分に気をつけるべきです」(p. 130)

IQとEQのようなものかもしれない。

「日本の仏教では、禅は大智の面、浄土系は大悲の面を代表するといってよかろうと思います」(p. 132)

ということは、自分で悟ること(禅宗)と、仏にすがること(浄土宗)の両方が大事になる、といえる。

人生においても、「自分で考えて行動」しつつ「神を信じて頼る」ことが、幸せにつながるのだろう。



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