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『ビッグ・リトル・ファーム』(映画メモ)


『ビッグ・リトル・ファーム』(2020年、ジョン・チェスター監督)

カメラマンのジョン・チェスターと料理家の妻モリーが、生態系サイクルを利用して作物や家畜を育てる「バイオダイナミック農法」に挑むドキュメンタリー。

ちなみに、この農法を教えるのが、専門家アラン・ヨーク(一見、変わったおじさん)。彼がいたからこそ、オーガニック農場が実現する。

試行錯誤を繰り返し、失敗を積み重ねて、少しずつ農場の形ができあがるだが、その基本は「自然と調和させる」こと。

次の言葉が響いた。

「観察が生む創意工夫こそが最大の武器」
「波乗りと同じだよ」


例えば、鶏を食べてしまう「悪者」コヨーテが、果実園の根っこを食べてしまうホリネズミを退治してくれる「救世主」へと変身する。

この映画を見ていて感じたのは、「善悪は物事の組み合わせで決まる」というスピノザの考え(國分巧一郎『はじめてのスピノザ』p. 47)。

コヨーテは鶏と組み合わさると「悪者」になってしまうが、ホリネズミと組み合わさると「役立つ存在」になる(人間から見てだが・・・)。

人間の組織においても、それぞれの能力が生かされる場を用意することが大事である、と感じた。

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