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僕のうつ人生(読書メモ)

谷沢永一著『僕のうつ人生』海竜社

日本文学の研究者であり、文芸評論家でもある谷沢永一氏の自伝である。

題名にあるように、谷沢先生は「うつ病」である。しかも、14歳のときから。しかし、その人生に暗さはない。むしろ、「うつ」をきっかけとして自分を高めている。

うつになると、仕事が手につかなくなるらしい。谷沢先生は、そんなとき仕事と関係ない本を読みまくる。それが蓄積し、後年、評論家としての幅を広げることになる。

この本を読んで強く感じたことは、いわゆる「不幸な出来事」をどう受け止めるかで、人生がポジティブにもネガティブにも変わりうる、という点だ。

私たちは、いろいろな病にかかったり、事故や災難にあったりするが、それをきっかけとして、今の自分を振り返り、前向きに受け止め、新しい道を切り開くことができる。そんな勇気を与えてくれる本である。

ちなみに、先生の人生そのものが、エキサイティングでとても面白い。
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