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『ザ・ファイター』(映画メモ)

『ザ・ファイター』(2010年、デヴィッド・ラッセル監督)

肉体系シンプル映画かと思いきや、意外と深い映画だった(実話ベース)。

シュガー・レイ・レナードからダウンを奪ったことを自慢する元天才ボクサー・ディッキー(クリスチャン・ベール)は薬物中毒

その弟ミッキー(マーク・ウォールバーグ)は、兄ほどの才能はなく勝ったり負けたりの中途半端なボクサー(努力家)。

そんなミッキーが世界戦に挑む中で、兄ディッキーがコーチしたり、ぶつかりあって離れたりしながらストーリーが進む。

この映画で異彩を放っているのは、毒母ともいうべきアリス(メリッサ・レオ)。なにかとしゃしゃり出てきて、ミッキーのボクシング・マネジメントにも口を出し、ミッキーに嫌がられている。アカデミー賞助演女優賞を受賞したのもうなずける快演である。

映画のメインテーマは、「努力は才能に勝る」と同時に、「天才的インスピレーションは大事」という点である。

つまり、「努力」だけで成果が上がるほど世の中は甘くはなく、「戦略」が重要になるということ。その戦略を授けるのが薬物中毒のディッキー。

まじめな弟の躍進を支えるのが、ダメだけど天才な兄なのである。

ボクシングを超えて、いろいろな領域に生かせそうな原理だと思った。






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