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『書を捨てよ町へ出よう』(映画メモ)

『書を捨てよ町へ出よう』(1971年、寺山修司監督)

観た直後は、前衛的過ぎてよくわからなかったが、とにかく強烈な印象が残る映画。しばらくたってから、じわじわと伝わってくるものがあった。

東北出身の主人公の北村英明(佐々木英明)は、安アパートに、万引き常習犯の祖母、働かない父、引きこもりの妹と暮らしている。

大学にも入れず、ぶらぶらしている英明は、家族のしがらみや時代の窮屈さの中で息苦しい毎日を送っているのだが、ある日、それが爆発するという物語。

主人公英明の東北弁が耳から離れない。

自分を取り巻く殻には気づかないものだが、この映画を観て、やはり殻が存在していることがわかった。




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