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『山の音』(読書メモ)

川端康成『山の音』新潮文庫

62歳の信吾は、妻・保子、息子・修一、息子の嫁の菊子と暮らしている。

同じ会社に勤務する修一が愛人を作り、菊子を気遣う信吾。そこに娘・房子が2人の子供を連れて戻ってくる様子が綴られているのが本書。

いつでも「家族は何らかの問題を抱えている」ということがリアルに伝わってくる作品である(ただ、ちょっと期待はずれ)。

カバーに「息子の嫁に恋をした」とあるが、少し違和感があった。あこがれていた昔の女性を投影しているという意味では、ある種の恋かもしれないが・・・

ちなみに、本作は1950年前後に書かれているのだが、62歳の信吾が「老人」として描かれているのに時代を感じた。

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