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性格を質素にする

吉行和子さんの『質素な性格』(講談社+α文庫)から。

タイトルの由来となったのは、彼女の俳句である。

わが欲よ 野菊のごとく 小さくあれ

こういうのは自分に言いきかせているわけですよ。そうそう、私のモットーは「質素な性格」というのです。生活ではなくて性格です。性格を質素にしておけば、あれが欲しい、これが欲しい、あの人が羨ましいとか、思わなくてすみますからね。イライラもしません。のんびり気儘んい過ごせば心は平和です。しかし、ぜんぜん欲がないのは駄目、だから野菊くらいは要ります」(p.120)

人間なので「無欲」というのはありえないし、多少の「欲」は必要である。それが「野菊」くらいがちょうどいい、ということだろう。

ちょうどいい欲のレベルに保つのが幸せなのだろうけど、それを保つのはかなり難しい

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