宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

前向きに保湿ケア

2013年11月08日 19時53分15秒 | スキンケア
気温が日に日に下がっていきます。
風邪をひかないように、体調管理にお気をつけくださいね

さて。
今日は、保湿ケアの具体的なお話です。

近年、アレルギー疾患は増加しています。
アトピー性皮膚炎もそのひとつです。
年齢に関係なく増加しており、必ずしも生まれつきではなく、成人してから発症する人も珍しくありません。

その原因のひとつには、環境や生活スタイルの変化があります。
空気汚染や排気ガス、温暖化などが関係します。
でも。
とくに重要な原因は、周囲の湿度の低下にあると言われています。

都会はアスファルトや鉄筋コンクリートで囲まれ、潤いを保つ場所がありません
さらに、夏の冷房、冬の暖房の過剰な使用により、加速度的に湿度は下がっています。

環境の湿度が低いと、皮膚は潤いを失い、さまざまな物質にかぶれやすくなることがわかっています。

これからの季節気温が下がってくると、発汗が減り、汗によって守られていた潤いが下がっていきます。
つまり、皮膚が脱水の方向になります。
周囲の湿度が下がると、皮膚から水分がどんどん蒸散し、本格的な乾燥肌になっていきます
これを放置していると、その結果、かゆみや湿疹が出てしまうのです。

保湿ケアを早めに行っていれば湿疹は出なかったのです。
でも。
乾燥肌が進行し、湿疹が出てしまってから、来院される方が多いです。

これは、たとえれば・・・・・。
真夏に、のどが渇いても水を飲まずにいて、いよいよ脱水して熱中症になってしまう状態みたいなもの。
早めにこまめに水を補給すれば、熱中症にはならなかったはず。

そうです
ですから、皆さま、本格的な冬が来る前から、こまめに保湿ケアをしてください。
乾燥肌になってしまう前に、前向きに積極的に、保湿ケアにとりくみましょう。
後手後手になって、ひどくなった湿疹をステロイド軟膏や抗炎症剤などで治さざるをえない状態になる前に。

前向きに保湿ケアをしましょう

私は毎日、入浴後、全身にまんべんなく保湿クリームを、ゆっくり丁寧にぬります。
そのあと、綿素材の重ね着をしておきます。
すると、翌日もしっとりが続き、肌が喜んでいるみたい

最近、スーパーの衣料品コーナーでも、やわらかい綿素材のあったか冬インナーがいくつも出ています
安くて快適なものを見つけると、ちょっとうれしいです。
皆さまも、暖房を控えて、保湿クリームと綿インナーで、前向きな保湿ライフをおすごしください





この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ひとやすみ | トップ | 季節の変わりめとは・・・ »

スキンケア」カテゴリの最新記事