みどりの野原

野原の便り

1月14日 平群椣原の勧請綱掛け 金勝寺

2024年01月14日 | Weblog

「椣原の勧請綱掛け」の新聞記事を見た。
綱を作る金勝寺はハイキングで前を通ることもあり、なじみがある。
始まりは8時半から。とてもそんな時間には行けないけど・・見たい・・。

結局、金勝寺に着いたのは12時を過ぎていた。


真言宗室生寺派 金勝寺 
行基菩薩が龍田川の龍神に呼ばれて精舎を建立したのが金勝寺の始まりという。


奥の階段を上った所が本堂で、その周辺で綱打ちが行われるようだ。


綱はほぼ出来上がり、境内から坂の下に長々と延びていた。
雄綱(おんづな)は27m・雌綱(めんづな)は12mの長さ。
雄綱雌綱は男性の参加者だけで作る。


3本の綱の1本1本は捻じらずに、藁を継ぎたしながら、分けた藁で巻いてとめて長くしていくという珍しいやり方。


そうやってできた綱を3本捻じり合わせて1本の太い綱にするのだ。
初めて見たやり方だ。


勧請綱に付ける男性のシンボルもすでに完成していた。


雄綱・雌綱造りは女性が参加できないことから、女性子供誰でも参加できる「子綱」作りが去年から?始まった。
まだ途中だったので、私もやらせてもらった。
3本の太さにずいぶん差があるが、気にしない気にしない。
3本を撚り合わせて1本の子綱に。もう1本もできた。
この「子綱」は、元山上口駅と、平群北小学校にかけるそうだ。


次に、綱引きが行われる(男性のみ参加)
これは勝ち負けを競うのではなく、力を合わせることと、綱の縒りを強くするのが目的でもあるようだ。


年男登場
体に綱を掛けられ、ぐるぐる巻きにされていく。
巻き方があるのか結構時間がかかった。


ついに頭が見えなくなった。大丈夫?
そして、何と、ぐるぐる巻きの年男を横倒し。ええ~っ。乱暴な・・


横倒しになって見えた年男の足をみんな寄って引っ張り出す。
うへ~。何てことを。


年男さん。藁クズだらけ。まあなんともなかったようでよかった。
これも厄払いなのだ。


次は、藁の山の上に子供をうつむきに寝かせて・・


丸めた綱を子供の上へ転がす。これも健康を願ってのこと。
男の子も女の子も希望してやっているので、泣いたりする子はいない。


子供の次は大人。丸めた綱を乗せ・・上へ乗っかってドンドン押し付け。
荒っぽい。
もとはムコイリ、ヨメドリした男を対象に「祝うたろ」と、手荒い祝福だったそうで、これを「祝たれ」というそうだ。


本堂前へ綱を運び、綱が出来たことを報告。
階段を巻いた綱をもって登る。
中には下へ引っ張っている人もいるような・・

神様への報告が済むと、綱を綱掛の場所へ運ぶ。
(どうやって運んだか見てない・・)

綱渡しを見に行く人と、本堂でお話を聞いてから綱渡しを見に行く人に分かれる。


本堂へは入ったことがないので、中へ入ってボランティアガイドさんのお話を聞いて、ご本尊や脇侍・十二神将を拝観。


ご本尊「薬師如来坐像」 ボランティアさんの資料を写す。

その後、勧請の場所へ案内してもらう。
「綱掛は時間がかかるから今から行っても十分間に合います」とのこと。
国道側から見ることにする。


竜田川 谷は蛇行している。この奥が「勧請」と呼ばれる綱が掛かる場所。

左側の木立のあたりから見る。

勧請綱は谷に渡されたワイヤーに導かれて線路側(右岸)から国道側(左岸)に送られる。
言うと簡単だが、足場の悪い所での作業、長い綱の扱い・・
時間がかかるのも当然だ。


線路側(右岸)、高い所に登っての綱送り作業。
生駒線の電車が横を通った。
綱が徐々にこちらへ伸びてくる。


綱到着。綱を受け取る国道側(左岸)は崖っぷち。
木に縄をくくりつける。気をつけてくださいよ~。


雌綱は雄綱の尻尾と繋ぎ、線路側のポールに巻き付けられた。


国道の歩道橋から見た「勧請綱」 この谷は滝になっているらしい。
綱から右と左にぶら下がっているのは「龍の脚」だとか。(矢印)

龍神信仰と共にあるという椣原の勧請綱掛。
周辺の川には、龍にまつわる場所が何カ所もあるらしい。
・龍の頭「馬鍬淵」・龍の胴「牛落とし」・龍の尾「謎の巨岩」・そして、龍が巻く大木「龍神杉」  
馬鍬渕しか知りません。

その後、寺では藁を燃やす「とんど」も行われるらしいが、16時近くになったので帰った。

1000年の歴史を持つという勧請綱掛け。自治会や保存会の皆さまやボランティアの皆さま・住民の方々が1体となって続けられているのがわかった。
ふるまいがあったらしいが、そちらに目がいかなかった。

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