韓国史を学びに来た日本の10代「慰安婦の被害、直接聞いて…」
高校生40人、韓国近現代史学習のため訪韓
平和の少女像・南営洞対共分室など訪問
「よく知らなかった辛い歴史、やっと知った
安倍首相、過去の歴史をいつ認めるかが重要」
「ツイッターなどインターネットからは、韓国の辛い歴史について分かりませんでした。間違った情報が多いから…。韓国に来て直接、「慰安婦」被害の女性の話を聞いて、本当に辛かったです」
22日、ソウル竜山区(ヨンサング)南営洞(ナミャンドン)の民主人権記念館(旧南営洞対共分室)で会った日本の中央大学附属高等学校2年生のホソヤタカヒロさん(17)は、鍾路区(チョンノグ)にある平和の少女像と向い合った瞬間を思い浮かべて涙ぐんだ。衝撃的な歴史を今やっと知ったという事実に、日本人として申し訳なさを感じたのか、彼の視線はずっと下に向かった。話す間中、ずっと左側の胸を撫でたりしていた。
最近、安倍政権の経済報復措置などにより韓日関係が行き詰まる中、日本の高校生40人が21日から3泊4日で「韓・日歴史研究ツアー」のために韓国を訪問した。彼らは自発的に「教養総合」で「韓国歴史旅行」の授業を選択した生徒たちだ。この授業は、中央大学付属高等学校の国語教師である在日コリアンのコ・ファジョン氏(43)が去年開設した。歴史旅行は今回が2回目だ。
去年は日帝強占期の歴史の記録を中心に訪問したのとは異なり、今年は南営洞対共分室など韓国の現代史を勉強することができる場所が追加された。韓国の民主化運動を理解するために、訪韓前に映画『1987』を一緒に鑑賞した。コ氏は、「去年は日本の植民地支配があった日帝強占期だけを勉強して残念だったが、1980~90年代の軍事政権が続く過程で、親日派が支配するなどの歴史を生徒が知れたら、とてもいいと思った。南営洞対共分室は韓国の過去と現在を受け継ぐ重要な空間」だと強調した。
南営洞対共分室を訪れた40人の日本の生徒は、謙虚な表情で韓国民主化運動の歴史について傾聴した。対共分室5階にある拷問場所を黙々と眺めたイノウエアスミさん(17)は「2日間韓国の歴史について勉強して、知らなかった話を知った」として「特に『慰安婦』の方々が日本軍にされた話は、女性として国籍と関係なく、本当に嫌だったのだろうと思うようになった。日本が悪いと考えるようになったので、今後、安倍首相がいつ(過去の事実を)認めるのかが重要」だと話した。韓国料理など韓国が好きだというホソヤさんも「周りは『慰安婦』などの辛い韓国の歴史に対して『金を受け取ったのだから仕方ない』と言うなど、過激な話をしたり、正しく知らない人々が大部分だった」として「日本人の襲撃に備えて平和の少女像の横でテントを張って少女像を守る学生がいるという話を聞いたが、学生を見ると、日本人の行動は本当に良くないという思いが浮かんだ。(韓国で)聞いたことを、もう少しきちんと勉強して、周りの人々に知らせたい」と話した。
彼らは対共分室を訪問するのに先立ち、民族問題研究所が用意した強制動員被害者の証言映像を見て、父が日本の靖国神社に合祀された日本強制占領期間強制動員被害者遺族のイ・ヒジャ氏に会って話を聞く時間も持った。韓国のガールズグループのOH MY GIRLが好きだというタカツユウスケさん(17)は、2日間で最も印象深い瞬間として「イ・ヒジャ氏との出会い」を挙げた。タカツさんは、「戦争で大事な家族の命を失ったという話は、国家と関係なく家族の大切さを感じることができる、本当に良い時間だった」として「イ・ヒジャ先生の話を聞いて、日本がかつて行ったことを私たちが知らないのは、本当によくないと思った。すぐには私たちができることはないが、大人になったら問題解決のために少しでも力になれたらいいと思う」と伝えた。
21日に訪韓した彼らは、初日は明成皇后の殺害現場である景福宮乾清宮と平和の少女像を現地調査し、23日には西大門刑務所歴史館と戦争と女性人権博物館などを見て回った後、24日にサムスン美術館の観覧を最後に日本に帰る予定だ。「韓・日歴史研究ツアー」は日本に帰った後、靖国神社問題を扱った韓日共同製作ドキュメンタリー『あんにょん・サヨナラ』の団体鑑賞で締めくくる。