2024年9月13日(金)
日米間合意 全文を公表
事件・事故通報手続き 赤嶺議員が要求
外務省は12日、1997年に日米間で合意した「事件・事故通報手続」の全文を公表し、同省のホームページに掲載しました。日本共産党の赤嶺政賢議員が7月30日の衆院安全保障委員会の閉会中審査で求めていたもの。
新たに公表されたのは、同手続きを承認した日米合同委員会合意の表紙と「在日米軍に影響を及ぼす事件・事故発生時における通報手続」。これまでは、米軍が事件・事故を引き起こした際の通報手続きのみが公表されていましたが、同時に、日本国民が米軍の人員・財産に傷害や損害を与え、米軍の訓練・運用を阻害する可能性がある事件・事故などの通報手続きにも合意していたことが明らかになりました。
同手続きは、95年の米兵による少女暴行事件に県民の怒りが爆発したのを受けて、日米地位協定の「運用改善」の一環として合意したもの。米側から日本側だけでなく、日本側から米側への通報を定めたことに県民から批判の声が上がるのをおそれ、後者を非公表にしたものと見られます。米軍の事件・事故や基地強化に反対する集会やデモも通報の対象にされる危険があります。
一方、今年に入って相次いで明らかになった米軍関係者による性的暴行事件の隠蔽(いんぺい)で、米軍から日本側への通報手続きは全く機能していなかったことが明らかになっています。