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朝鮮・韓国・中国・ロシアとの友好促進
日本語版新聞紹介

歴史的な場面は、板門店で和解と平和の新しい歴史が始まったことを見せている」と報道した。

2019-07-02 | 朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮の3大メディア

「朝米首脳、会談結果に大きな満足」大々的報道

登録:2019-07-01 22:39 修正:2019-07-02 07:47

板門店会談、北朝鮮の反応 
 
労働新聞・朝鮮中央通信 
「和解・平和の新しい歴史の始まり」 
朝鮮中央テレビは緊急ドキュメンタリー放送 
「両首脳、有益な終着点に確信表明」 
 
北朝鮮、文大統領の出席もあわせて報道 
労働新聞、南北米首脳の写真掲載

 
2019年6月30日、金正恩国務委員長とドナルド・トランプ大統領が板門店の軍事境界線前で会い握手している/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長、ドナルド・トランプ米大統領の30日の板門店での出会いは「和解と平和の新しい歴史の始まり」であると、1日付の北朝鮮「労働新聞」と「朝鮮中央通信」が報道した。「朝鮮中央テレビ」はこの日午後3時から20分余り、板門店での会合を編集したドキュメンタリー番組を放送した。北朝鮮の3大主要メディアが、板門店での会合を大々的に報道したのだ。「労働新聞」は「敵対と対決の産物である軍事境界線非武装地帯で、北南朝鮮と米国の最高首脳が分断の線を自由に行き来して会うという歴史的な場面は、板門店で和解と平和の新しい歴史が始まったことを見せている」と報道した。

 「労働新聞」は、金委員長が「30日午後、トランプ大統領の提案により板門店で歴史的な対面」と「単独歓談と会談」をしたと報道した。さらに「労働新聞」は会談にリ・ヨンホ外相とマイク・ポンペオ米国務長官が同席したと伝え、「朝鮮中央テレビ」は関連写真を放映した。前日の板門店での出会いを金委員長とトランプ大統領の3回目の首脳会談と見るという意味だ。

 金委員長とトランプ大統領は「会談の結果に大きな満足を示された」と「労働新聞」は伝えた。「朝鮮中央テレビ」は、両首脳が「このような出会いがずっと続き、お互いに有益な終着点に達することになるだろうことに確信を表わされた」と報道した。金委員長が、板門店での会合、トランプ大統領との議論の結果に大きく満足しているという傍証だ。「労働新聞」などは、金委員長とトランプ大統領の板門店での会合を「歴史を跳び越える世紀的な出会い」であり「敵対国家として反目し憎んできた両国間に、前例ない信頼を創造した驚くべき事変」と興奮した語調で持ち上げた。

 朝米首脳は「朝鮮半島非核化と朝米関係に新しい突破口を開くための生産的な対話を再開し、積極的に推進していくことで合意した」と「労働新聞」は報道した。「2~3週間以内の実務交渉再開に合意した」というトランプ大統領の前日の記者会見内容を確認したわけだ。さらに朝米首脳は「朝鮮半島の緊張状態を緩和し、朝米両国間のかんばしくない関係を終わらせ劇的に転化していくための方法的な問題」と「これを解決するうえで障害となるお互いの憂慮事項と関心ある問題について説明し、全面的理解と共感を示された」と伝えた。

 金委員長とトランプ大統領が、ハノイ会談の合意失敗でお互いに抱くことになった疑問や不満、これを克服する“方法”などを“説明”し、“理解と共感”に至ったという話だ。ク・ガブ北韓大学院大学教授は、金委員長が提起した「憂慮事項」として「軍事的には韓米合同軍事演習、経済的には制裁、外交的には連絡事務所と国交樹立など」を挙げた。統一研究院のホン・ミン北韓研究室長は「トランプ大統領が記者会見で『包括的合意』に朝米が共感したと話したが、北の非核化と米国による安全保障を括った話と見られる」と指摘した。

 北朝鮮側メディアは、文在寅大統領が板門店での会合に共にした事実も伝えた。特に「朝鮮中央テレビ」は、金委員長がトランプ大統領との会合を終えて、軍事境界線を越える直前に文大統領と抱擁する場面を放送の最後の部分に放映した。労働新聞は、1面には朝米の首脳の写真だけを載せたが、2面と3面には文大統領を含む南・北・米の三首脳または南北首脳が一緒に写った写真を多数載せた。

イ・ジェフン、ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ボルトン補佐官が「1994年の朝-米基本合意文を反古にする槌の役割」であり、「(北朝鮮を) “悪の枢軸”と名指しして、・・・

2019-05-28 | 朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮「ボルトンは安保破壊補佐官…一日も早く舞台から消えるべき」

登録:2019-05-27 21:39 修正:2019-05-28 07:44

北朝鮮外務省報道官「朝鮮中央通信」とのインタビュー 
「北朝鮮の弾道ミサイル発射は安保理決議違反」と主張する 
ジョン・ボルトン米国家安保補佐官の発言を正面批判

米ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保会議(NSC)補佐官が24日、東京の首相官邸で記者たちに囲まれている。ボルトン補佐官はこの日、記者たちと会った席で、今月初めの北朝鮮による短距離弾道ミサイル発射は国連安保理決議違反だと話したと共同通信が伝えた//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮外務省の報道官が、米ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官を「平和と安全を破壊する安保破壊補佐官」とし、「このような人間誤作品は一日も早く舞台から消えなければならない」と主張した。

 北朝鮮外務省報道官は27日、朝鮮中央通信の記者とのインタビュー形式を借りて、ボルトン補佐官を「対朝鮮“戦争狂信者”」と非難し、このように主張した。

 こうした激しい非難は、これに先立つ25日、ボルトン補佐官が「最近の北朝鮮による短距離弾道ミサイル発射は、国連安保理決議に違反したもの」と主張したことに対する反発の性格を持つ。これと関連して北朝鮮外務省報道官は、「射程距離を論じもせずに弾道技術を利用する発射それ自体を禁止しろということは、私たちに自衛権を放棄せよということに他ならない」と主張した。さらに「国連安保理事会の“決議”について言うならば、私たちがすでに何度も明らかにした通り、主権国家の生存権と発展権を全面否定する不法非道なものであり、私たちは一度たりとも鎮静したことも、拘束されたこともない」と付け加えた。これは、国連安保理の対北朝鮮制裁決議に対する北側の長年の主張を繰り返したものだ。

 北朝鮮外務省報道官は、ボルトン補佐官が「1994年の朝-米基本合意文を反古にする槌の役割」であり、「(北朝鮮を) “悪の枢軸”と名指しして、先制打撃や制度交替など各種の挑発的政策を考案してきた対朝鮮戦争狂信者」だと主張した。また「イラク戦争を主導」した点、「数十年間欧州の平和を担保してきた中距離および短距離ミサイル撤廃条約を破棄する先頭に立った」点、最近は「中東と南米でまた別の戦争を起こそうと東奔西走している」点を挙げて、「好戦狂」と非難した。

 北朝鮮外務省報道官のこうした主張は、ドナルド・トランプ米大統領が26日、ツイッターに「北朝鮮が小さな武器を発射した。これは私の周辺の人々の一部と他の人々の気に障ったようだが、私はそうではない。私は金委員長が私にした約束を守るという確信を持っている」と明らかにし、ボルトン補佐官の「国連決議違反」主張を抑え、対北朝鮮メッセージの強度を調節した直後に出てきた。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

[ニュース分析]

トランプ大統領「北朝鮮のミサイル、安保理違反ではない」

登録:2019-05-28 05:56 修正:2019-05-28 07:50
 
「対北朝鮮制裁の維持」従来の立場を固守 
「先に非核化ロードマップを協議すべき」方針も維持 
 
「北朝鮮のミサイル発射」に関する質問に 
「安保理違反ではないと思う」と断言 
「ボルトン流の北朝鮮圧迫」とは一線を画す 
 
今回も対日貿易赤字の解消に圧力 
「8月に両国にとって大きく、良い発表」
 
米国のドナルド・トランプ米大統領(左)と日本の安倍晋三首相が今月27日、東京・元赤坂の迎賓館で米日首脳会談後の共同記者会見を行っている=東京/AFP・聯合ニュース

 27日、ドナルド・トランプ米大統領は北朝鮮との対話の意志を強調しながらも、北朝鮮が要求する「制裁緩和」や「段階的交渉」などに対する立場の変化は示さなかった。しかし、ボルトン流の対北朝鮮圧迫強硬論とは明確に線を引いた。

 トランプ大統領は同日、東京元赤坂の迎賓館で安倍晋三首相と首脳会談を行った後、共同記者会見で「金委員長は非常に賢い人」だと称賛しながらも、「北朝鮮に対する制裁を維持」し、「交渉を急がない」という既存の立場を再確認した。ハノイでの朝米首脳会談以降、“非核化ロードマップ”をまず議論すべきというトランプ政権の雰囲気に変化がないことがうかがえる。

 ただし、トランプ大統領は、北朝鮮が今月初めに行ったミサイル発射が国連安全保障理事会の違反と見るかという質問には、「違反だと思う人もいるが、私はそうは思わない」と言い切った。彼は「北朝鮮は(今回)核実験をせず、長距離ミサイルも発射しなかった」とし、「この2年間、核実験がなかったし、(長距離)ミサイル発射もなかった」と強調した。ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安保補佐官が24日、北朝鮮のミサイル発射が安保理決議違反だと発言したことに対し、25日に「北朝鮮が小さな兵器を発射した。私は気にしない」とツイッターで“反論”したのに続き、この日もボルトン流の対北朝鮮認識に同意しないことを明確に再確認したわけだ。一方、安倍首相は共同記者会見で、「北朝鮮短距離ミサイル発射は安保理決議違反」だとし、トランプ大統領と意見の相違を示した。

 北朝鮮外務省報道官は同日、「朝鮮中央通信」記者とのインタビューの形を借りて、ボルトン補佐官を「戦争狂信者」と非難し、「こうした人間誤作品は一日も早く消えなければならない」とし、ボルトン氏に対する反感を露わにした。

 統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「トランプ大統領はこの日、北朝鮮が望む態度の変化は明らかにしなかったものの、ボルトン流の対北朝鮮強硬論とは一線を画した」とし、「北朝鮮は最近、米国の北朝鮮貨物船差し押さえなどの強硬措置が、トランプ大統領の意中を反映したものではないというシグナルを感知しただろう」と分析した。ホン研究室長は「最近、米国の政界と専門家の間でも、ボルトン流の圧迫が北朝鮮を非核化に導くのに適しておらず、状況を悪化させているという警戒心が広がっている」とし、「制裁だけでは非核化交渉を成功させることができないという懐疑論が広がっており、微妙な変化が現れている」と指摘した。

 トランプ大統領は同日、日本人拉致被害者家族と面会し、拉致被害者問題の解決のため、金正恩(キム・ジョンウン)委員長と首脳会談をするという安倍首相の提案を支持した。日本は昨年から進められた朝鮮半島平和プロセスで疎外されてきたが、最近、朝-日首脳会談を進める意向を示し、日本の存在感を強調している。米国との交渉膠着で頭を悩ませている北朝鮮が“日本カード”を考慮する可能性があるという見方もあるが、朝-日間に意味のある接触はまだないという。

 トランプ大統領は今回も貿易赤字の解消を要求し、日本を圧迫した。首脳会談の冒頭で「8月に両国にとって大きく、良い発表があるだろう」とし、「日本は米国で多くのビジネスを展開しており、日本における我々のビジネスもこれに追いつかなければならない。早期に貿易不均衡を是正すべきだ」と述べた。7月に行われる日本の参議院選挙までは待つが、それ以降は貿易交渉の圧迫を本格化するとの意向を示したものと見られる。日本は米国の要求により、昨年9月から二国間貿易協定である物品貿易協定(TAG)の締結交渉を進めている。

 トランプ大統領は2017年11月の初の訪日同様、日本に米国産武器の購入を直接的に求める発言も忘れなかった。会談の冒頭発言で「我々は世界最強の武器を生産しており、日本はこれが必要だと思う」と述べたのに続き、共同記者会見でも「日本は米国でF-35 105台を購入し、世界最高の空軍を持つようになるだろう」と述べた。

パク・ミンヒ記者、東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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イスカンデルは、頂点高度から急降下した後、水平飛行を行い、ターゲットの上空から垂直に落下するなど、複雑な飛行軌跡を持っているため、迎撃が難しい・・・

2019-05-13 | 朝鮮民主主義人民共和国

国防白書「北朝鮮版イスカンデル」短距離弾道ミサイルに分類

登録:2019-05-13 05:49 修正:2019-05-13 07:23

固体燃料型新型弾道ミサイルのイラストと類似 
連結部分や翼の形が写真の中のミサイルと類似 
スカッドB・Cとともに短距離弾道ミサイルに分類


 
国防部が発行した「2018国防白書」に図表で提示された「北朝鮮が開発または保有中の弾道ミサイルの種類」。短距離弾道ミサイルに分類した新型固体燃料型弾道ミサイルの絵(左から二番目)が、北朝鮮が4日と9日に発射したミサイルと酷似している//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が4日と9日に発射したのと類似した形の短距離ミサイルを、韓国国防部が「固体燃料を使う新型弾道ミサイル」に分類していることが12日に分かった。多くの軍事専門家はこのミサイルをいわゆる「北朝鮮版イスカンデル」と推定している。しかし、軍関係者は二つのミサイルが同一のものかどうか、ひいては弾道ミサイルなのかについては、飛行特性や射程距離、速度、高度など、追加の分析が必要だとし、判断を留保した。

 国防部が1月に発行した「2018国防白書」には、北朝鮮のミサイル戦力を運用する戦略軍を説明する部分で、「北朝鮮が開発または保有中の弾道ミサイル」14種をイラストと共に射程距離別に分類した図表が掲載されている。国防部はこの図で、北朝鮮が最近相次いで発射したものと類似した形のミサイルを、スカッドBやスカッドCと共に、短距離弾道ミサイル(射程距離300~1000キロメートル)と表示した。このミサイルには「新型(固体)」という説明が付いている。スカッドとは異なる形のミサイルであり、固体燃料を使うという点を明示したものだ。

 
北朝鮮が9日に発射したミサイルの写真。ミサイルが移動式発射車両(TEL)から空中に向かって打ちあがる際、連結部分が落ちていくのが見える//ハンギョレ新聞社

 国防白書に表記された新型短距離弾道ミサイルのイラストは、北朝鮮が発射の翌日に公開した写真の中のミサイルと類似している。弾体の中間にミサイルを支える連結部分が表示されており、エンジンの部分には翼がついている。北朝鮮が公開した写真によると、ミサイルが移動式発射車両(TEL)から点火され、空に打ち上げられた際、連結部分が落ちていく姿が見える。このミサイルは固体燃料を使うものと推定される。

 同ミサイルは昨年2月8日、北朝鮮軍創建70周年記念軍事パレードに初めて登場した。軍事専門家たちは、ロシアのイスカンデル短距離地対地弾道ミサイルを改良したものだと分析する。イスカンデルは、頂点高度から急降下した後、水平飛行を行い、ターゲットの上空から垂直に落下するなど、複雑な飛行軌跡を持っているため、迎撃が難しいミサイルとされる。

 北朝鮮が発射したミサイルは最大射程距離が500キロメートルに達するものと推定される。軍事境界線(MDL)付近の最前方地域で発射すれば、韓国全域が射程圏内に入る。イスカンデルも機種や飛行方式によってこの程度の距離を飛ぶという。このミサイルの長さはスカッドBやCより小さい7メートルとされた。

ユ・ガンムン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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 崔竜海労働党政治局常務委員(69)が最高人民会議常任委員長と国務委員会第1副委員長に新たに選出された。

2019-04-14 | 朝鮮民主主義人民共和国

金正恩委員長「対外的国家首班」兼任か…

側近の中庸で大幅な世代交代

登録:2019-04-13 05:57 修正:2019-04-13 12:23

第2期金正恩体制発足 
 
金委員長「国家首班」になったか 
「最高首位」の国務委員長に再推戴 
憲法改正で地位を高めた可能性も 
 
崔竜海、権力序列第2位に 
新設された国務委員会第1副委員長に選出 
最高人民会議常任委員長も兼任 
91歳の金永南、21年ぶりに退く 
 
主要側近ら、要職に抜擢 
リ・マンゴン、党組職指導部長に就任したもよう 
キム・ジェリョンは内閣首相に電撃抜擢 
パク・ボンジュは経済司令塔を任せられる見込み

 
北朝鮮最高人民会議14期1次会議が今月11日、万寿台議事堂で開かれたと「朝鮮中央通信」が12日付で報道した=平壌/朝鮮中央通信

 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員会委員長が11日、平壌(ピョンヤン)の万寿台議事堂で開かれた最高人民会議14期第1回会議の初日に、「共和国最高首位」の国務委員長に再推戴された。国務委員長が「国家首班」を兼ねる方向に、憲法改正が行われたものと見られる。「パルチザン2世」のリーダー格の崔竜海(チェ・リョンヘ)は、最高人民会議常任委員長と新設職の国務委員会第1副委員長に選出された。内閣首相は慈江道党委員長出身のキム・ジェリョンに交代された。最高人民会議は12日にも引き続き行われたが、最高人民会議が2日以上開かれたのは、2000年以来19年ぶりだ。

 10日から続いた労働党会議や最高人民会議を通じて明らかになった「第2期金正恩政権」をけん引する主要ポストの人選結果は、唯一無二の最高指導者として金正恩委員長の地位の強化▽金委員長の側近の躍進に伴う大々的な世代交代▽国務委員会の強化と機能の拡大▽「安保外交」から「外交安保」へと対外関係の重点が移動した兆候などで要約できる。

 「労働新聞」は12日付の1面トップ記事で、金正恩委員長が「共和国の最高首位、国務委員会委員長に推戴」されたとし、「太陽朝鮮の未来と民族万代の繁栄を担保する革命的大慶事」だと報道した。「労働新聞」は、金委員長が会議に出席したかどうかについては明らかにしなかったが、会議の写真によると、金委員長が初日の会議には出席しなかったものと推定される。

 崔竜海労働党政治局常務委員(69)が最高人民会議常任委員長と国務委員会第1副委員長に新たに選出された。「金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)・金正恩の3代」にわたって権力の中心にいて、1998年から21年間、北朝鮮の対外的な国家首班である最高人民会議常任委員長を務めてきた金永南(キム・ヨンナム、91)は、歴史の舞台から降りた。

 新任の崔竜海常任委員長が、組織体系上の国務委員長の下の国務委員長第1副委員長を兼職したことや、会議第3議案が「憲法の修正・補足」であることから、北朝鮮の対外的な国家首班が既存の最高人民会議常任委員長から国務委員長に調整されたものと見られる。政府当局者は「憲法改正の内容が公開されるまで、まだ確認はできないが、その可能性が非常に高い」と述べた。元高官や統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長らは「金委員長が国家首班になったと思われる」と指摘した。

 権力序列上、“ナンバー2”になった崔竜海常任委員長は、これまで務めてきた労働党組織指導部長から退いたものと見られる。キム・インテ国家安保戦略研究院責任研究委員は「崔竜海が常設職(最高人民会議常任委員長と国務委員会第1副委員長)を新たに任され、また他の常設職の労働党(組織指導)部長との兼職はほとんど不可能だ」と説明した。北朝鮮政治の専門研究者のキム・グァンウン国史編纂委員会編史研究官は「崔竜海が実質的というよりは象徴的な地位を維持する可能性がある」と見通した。

 金委員長の側近であるリ・マンゴン組織指導部第1副部長(74)も、新たに組織指導部長に就任したものと見られている。彼は10日の党中央委全員会議で政治局委員や党中央委員会副委員長兼部長、党中央軍事委員など4つの職に同時に就いたのに続き、11日の最高人民会議では国務委員会委員に新たに選出された。党の人事を担当する組織指導部長は、党組織を統制し、国家機関の行政を指導・監督する要職だ。

 電撃的に抜擢されたキム・ジェリョン新首相は「宣誓」で、「無能力な事業態度や慢性的な形式主義、保身主義、消防隊式(一時しのぎ)の業務態度と断固として決別し、敵らの制裁封鎖を自強力の増大の機会にしていく」と誓った。80歳で高齢であるパク・ボンジュ前首相は、党副委員長と国務委員会副委員長として、「経済総括司令塔」を務める可能性があると、国家安保戦略研究院が分析した。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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ハノイでの2回目の朝米首脳会談以後、“問責説”を提起してきた国内外の一部言論の空騒ぎをあざ笑うような人選だ。

2019-04-13 | 朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮の対米外交ラインが躍進…チェ・ソンヒの“全盛時代”?

登録:2019-04-12 21:49 修正:2019-04-13 07:12

キム・ヨンチョル、リ・スヨン、リ・ヨンホが国務委員に再選出 
チェ・ソンヒ、ノ・グァンチョル国務委員が新たに進入 
チェ・ソンヒ、党中央委員直行で最高人民会議外交委委員職も 
金正恩2期対外関係、“安保外交”→“外交安保”に重心移動

 
北朝鮮のリ・ヨンホ外相(右側に座っている人)とチェ・ソンヒ外務省副相(左側)が3月1日0時15分、宿舎のあるベトナム・ハノイのメリアホテルで夜半に記者会見を行い、ハノイでの2回目の朝米首脳会談合意見送りと関連した北側の公式見解を明らかにしている//ハンギョレ新聞社

 4日連続で行われた朝鮮労働党中央委員会政治局拡大会議(9日)、中央委7期4次全員会議(10日)、最高人民会議14期1次会議(11~12日)の特徴の一つは、南北・朝米首脳会談に関与した核心幹部の健在または躍進だ。ハノイでの2回目の朝米首脳会談以後、“問責説”を提起してきた国内外の一部言論の空騒ぎをあざ笑うような人選だ。

 12日、労働新聞が報道した最高人民会議初日(11日)の「国務委員会選挙」の結果を見れば、チェ・ソンヒ外務省副相が国務委員会委員に新たに選任された事実が目につく。南北・朝米首脳会談で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の代理人役を務めてきたキム・ヨンチョル労働党副委員長(統一戦線部長)は、リ・スヨン党副委員長(国際部長)と共に国務委員に再選出され健在を誇示した。リ・ヨンホ外相も国務委員に再選された。2度の朝米首脳会談で公式随行員だったノ・グァンチョル人民武力相も新たに国務委員に選ばれた。

 国務委員会は「国家主権の最高政策指導機関」(憲法106条)だ。韓国の大統領府、米国のホワイトハウスとその地位・機能が似ている。新たに構成された国務委員会委員11人のうち、5人が広い意味の“外交”担当幹部だ。金委員長が「執権2期」をスタートし外交をさらに重視するという政策意志が込められた人選だ。韓国の元高位関係者は「“安保外交”から“外交安保”への重心移動」と評価した。

 特にチェ・ソンヒ副相の躍進は“チェ・ソンヒ全盛時代”が開かれたと言っても過言でないほどだ。チェ副相は10日、党中央委全員会議で候補委員を経ずに中央委正委員に直行し、11日には国務委員会委員、最高人民会議常任委員会傘下外交委員会(委員長 リ・スヨン)委員に新たに選ばれた。外交委員会は、韓国の国会常任委員会に該当する。既存委員だったキム・ゲグァン外務省第1副相が外れ、チェ副相が新たに名を上げて、外務省第1副相職をチェ副相が継承するのではないかという観測も出ている。チェ副相は3月10日に最高人民会議代議員に新たに選出されもした。これにより彼女は労働党・国務委員会・内閣・最高人民会議ですべて重要職責を受け持つことになった。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ハノイでの朝米首脳会談の後も、金正恩恵委員長がソウル答礼訪問とロシア訪問に乗り出し、習近平国家主席が平壌を訪問するなど、活発な外交が展開されるだろう

2019-02-26 | 朝鮮民主主義人民共和国

1年間で7回も“外国訪問”した金委員長…祖父譲りの「幅広外交」

登録:2019-02-25 06:22 修正:2019-02-25 17:24

国際舞台を広げる「金正恩外交」 
2011年の執権以降6年間の隠遁を破り 
2018年の中国訪問を皮切りに 
板門店やシンガポールに続きハノイまで 
 
父親の金正日総書記は17年間中ロを8回訪問しただけ 
中ロ数十回訪問し、インドネシアや東欧を歴訪した祖父の外交受け継ぐ 

 
        隠遁の外交から広幅外交へ//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の特別列車がハノイに向かっている。2回目の朝米首脳会談と55年ぶりの北朝鮮最高指導者のベトナム訪問を通じて、金正恩委員長は外交舞台をさらに広げている。

 2011年12月の就任後、約6年間にわたって“隠遁”していた金委員長は、2018年から4・27板門店南北首脳会談や4回の中国訪問、シンガポールでの史上初の朝米首脳会談に続き、今年ハノイでの2回目の朝米首脳会談まで、次から次へと外交活動を展開してきた。

 金委員長の型破りの幅広外交は「隠遁の指導者」だった父親の金正日(キム・ジョンイル)総書記と特に対比をなしている。1994年に権力を握ってから2011年に死亡するまで、金正日総書記の海外訪問は、17年間で8回だけだった。いずれも伝統的な友好国である中国とロシア訪問だった。金正日総書記は2000年の初の南北首脳会談で、金大中(キム・デジュン)大統領と約束したソウル訪問も行わなかった。常に安全を懸念して「第1号列車」と呼ばれる専用列車を利用しており、2001年ロシア訪問の際は、平壌(ピョンヤン)を出発して、ウラジオストクやハバロフスク、モスクワ、サンクトペテルブルクを訪問する23泊24日往復2万キロメートルの長旅に出た。

 外交舞台を広げ、正常な国家指導者としてのイメージを確立していく金正恩委員長の行動は、北朝鮮住民に祖父の金日成(キム・イルソン)主席の活発な外交活動を想起させるものと見られる。金主席は1949年や1950年、1955年、1984年など、数回にわたってソ連を訪問しており、40回以上中国を公式・非公式訪問した。また、1984年には46日間にわたりソ連と東欧8カ国を歴訪した。1965年4月にはスカルノ大統領の招請で、インドネシアのバンドンで開かれたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)10周年記念行事に出席し、主体思想を初めて対外に公表した。昨年の金正恩委員長のシンガポール訪問は、金主席のインドネシア訪問以来、北朝鮮の最高指導者が53年ぶりに旧社会主義圏の外へ出て、国際外交舞台の前面に登場したものだった。

 
北朝鮮の金正恩委員長の専用列車が今月23日夜、朝中接境地域の遼寧省丹東駅を通過している=丹東/共同 AP 聯合ニュース

 冷戦時代の金日成主席の外交が社会主義圏を中心に行われたのに比べ、金正恩委員長は70年間“敵国”だった米国の大統領と、和解と核をめぐる談判をするため、シンガポールに続きベトナムまで足を延ばしている。分断後、初めて軍事境界線を越え、板門店(パンムンジョム)の南側地域で南北首脳会談を行い、型破りの動きを見せた。

 金委員長は、実用的な行動に重点を置く場合は航空機を利用し、社会主義国家間の伝統友好を強調する必要がある場合は専用列車を利用することで、祖父と父親の遺産を柔軟に活用している。金委員長は今年3月の訪中の際は専用列車に乗り込んだが、昨年5月に2回目の訪中として大連に向かった際には、専用機の「大鷹1号」に搭乗した。北朝鮮の最高指導者が34年ぶりに飛行機に乗って海外に出た瞬間だった。今年1月の4度目の訪中の際は、「朝中国交樹立70周年」の意味などを考慮し、再び伝統友好の象徴である特別列車に乗った。

 金日成主席は1958年、北ベトナムのハノイを公式訪問した。ホー・チ・ミン主席の1957年の平壌訪問に対する答礼訪問だった。当時、金主席は中国の北京や武漢、広州などを訪問し、毛沢東や周恩来、劉少奇ら中国指導部と会談した後、1958年11月27日から12月3日までベトナムを訪問した。パク・ジョンチョル慶尚大学教授は「1958年、金日成主席がベトナム公式訪問に先立って中国の多くの都市を訪問したのは、北朝鮮が中国人民支援軍を撤退させた後、悪化しかねない中国との関係を管理しようとする友好的なジェスチャーであると共に、中国の経済発展状況を直接確認する狙いもあった」と話した。金日成主席はベトナム戦争中の1964年11月にも中国とハノイを非公式訪問し、北朝鮮の空軍飛行士を北ベトナムに支援軍として派遣した。

 東国大学のキム・ヨンヒョン教授は「ハノイでの朝米首脳会談の後も、金正恩恵委員長がソウル答礼訪問とロシア訪問に乗り出し、習近平国家主席が平壌を訪問するなど、活発な外交が展開されるだろう」と話した。キム教授は「今年6月に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に金正恩委員長が招かれ、南北米または南北米中の首脳が会う可能性もある」と見通した。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は、ハノイでの朝米共同声明に「適切な時期に金正恩委員長は米国を訪問し、トランプ大統領は平壌を訪問する」という文言が盛り込まれる可能性もあると予想した。

パク・ミンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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老朽化した施設という指摘にもかかわらず、北朝鮮の核開発の心臓であり、象徴であるため、寧辺は依然として北朝鮮の非核化プロセスの最初のボタンとされる。

2019-02-20 | 朝鮮民主主義人民共和国

朝米のハノイ談判における“寧辺の核施設”の意味とは

登録:2019-02-19 07:20 修正:2019-02-19 17:15

ハノイ談判の核心“寧辺の核施設”
 
老朽化した施設という指摘にも関わらず 
北朝鮮の核開発の象徴 
ウラン濃縮施設の廃棄問題に注目 
 
核関連建物400棟以上  
プルトニウム50キログラム以上保有推定  
 
1993年の第1次北朝鮮核危機当時から  
米国との交渉カードの中心に浮上  
中断と再稼働を繰り返す  
 
朝米が寧辺の核施設の廃棄する場合  
申告と凍結・査察への合意が第一歩  
完全な非核化の進展において重大な意味

寧辺の核施設//ハンギョレ新聞社

 8日後に迫った金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長とドナルド・トランプ米大統領の2度目の談判の中心には、平安北道に位置する寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄がある。老朽化した施設という指摘にもかかわらず、北朝鮮の核開発の心臓であり、象徴であるため、寧辺は依然として北朝鮮の非核化プロセスの最初のボタンとされる。

 北朝鮮は、寧辺の核施設の査察・廃棄に伴う主な相応の措置の一つとして、制裁緩和・解除を要求しているが、米国は寧辺核施設の廃棄に“プラスアルファ”がなければ、制裁緩和や解除は不可能という立場を示している。結局、両首脳が寧辺の核施設の廃棄にどのような“値段”をつけるかが、今回のハノイ首脳会談の“最大の談判”になるものと見られている。寧辺の核施設に注目しなければならないのも、そのためだ。

■ウラン濃縮からプルトニウム生産まで…寧辺は北朝鮮の核の心臓

 「寧辺の核施設」と呼ばれているが、寧辺核団地には少なからぬ核関連施設がある。現在400棟以上の建物が建っているとされており、核燃料の生産から再処理による兵器級核物質の生産まで“完結的な”構造を備えている。先月、朝米交渉に詳しい外交部関係者は寧辺核施設について記者団に「米国もかなりの意味付けをしている。長い間、寧辺は北朝鮮のすべての核プログラムの中心だった。これを廃棄して終わらせるのは、完全な非核化の進展に重要な意味がある」と述べた。

 寧辺の核施設の始まりは、1960年代初めに設立された寧辺原子力研究所だ。1965年に竣工したソ連製の研究用原子炉(IRT-2000)の運営に続き、5MWe(メガワット)原子炉が1986年に稼動を始めたことで、寧辺は北朝鮮核の核心施設に定着した。

 北朝鮮が保有するプルトニウムの大半を生産したと推定される5MWe原子炉は、北朝鮮が保有する豊富な天然ウランを加工し、燃料として稼動するが、ここで抽出された使用済み核燃料棒を、隣に位置する放射化学実験室で再処理し、年間6~7キログラムの核兵器用プルトニウムを抽出できるという。2018年の国防白書は、北朝鮮のプルトニウム保有量を約50キログラムと推定した。

 現在、寧辺核施設の中で最も注目されるのは、2010年11月に稼動の事実が公開されたウラン濃縮施設だ。北朝鮮は当時、米国の著名な核物理学者シグフリード・ヘッカー・スタンフォード大学国際安保協力センター先任研究員らを同施設に招待し、高濃縮ウランを生産できる遠心分離器2000基を公開した。同施設は2013年には2倍に拡張されたことが確認された。一度も国際社会の査察を受けていない施設だ。

寧辺の核施設//ハンギョレ新聞社

■中断と再稼働の歴史

 寧辺の核施設が北朝鮮の非核化プロセスの中心となったのは、いわゆる1993年の「第1次北朝鮮核危機」の時からだった。1992年、北朝鮮が国際原子力機関(IAEA)に提出した申告書の不一致問題などを契機に開かれた朝米高官級会談は、1994年の朝米枠組み合意につながり、両国は初めて寧辺核施設内の5MWe原子炉と関連施設の凍結・解体に合意した。

 寧辺の核心施設だった5MWe原子炉は、その後も稼動と中断を繰り返した。2002年にブッシュ米大統領の対北朝鮮重油支援の中断とテロ支援国家の指定などに反発し、北朝鮮は「核活動凍結の解除宣言」を行ったものの、2007年の6カ国協議の結果、寧辺の核施設は再び閉鎖された。その際、北朝鮮は2008年に約1万8千ページに達する寧辺の原子炉稼動日誌と核申告書を米国側に提出した。

 朝米が最後に寧辺の核活動の中止に合意したのは「寧辺ウラン濃縮活動の臨時中止」(モラトリアム)と国際原子力機関(IAEA)の査察に合意した2012年の2・29合意だった。北朝鮮は2013年4月に寧辺の5MWe原子炉を再稼働したが、現在は稼動を中断したものと見られる。

北朝鮮のキム・チョルギュ護衛司令部副司令官が今月18日、宿泊先のベトナム・ハノイの政府ゲストハウス(迎賓館)を後にしている=ハノイ/聯合ニュース

■寧辺の廃棄はいかに?

 第2回朝米首脳会談の結果で、両国が寧辺の核施設の廃棄に乗り出した場合、その最初の措置は合意した施設に対する申告と凍結になる見通しだ。申告の場合、過去に北朝鮮が提出した申告書はすでに存在するものの、ウラン濃縮施設など2008年以降に設立された施設に対する“部分的申告”が必要だ。

 さらに、かつて国際原子力機関(IAEA)の査察団が担当した核施設検証の主体も改めて決めなければならない。北朝鮮は、国際原子力機関(IAEA)の介入に拒否感を示してきたが、これを貫いた場合、米国または核保有国(P5)の専門家などで査察団が構成される可能性もある。

 専門家らは、核施設の凍結の始まりとして、核施設の燃料注入の中断または除去を挙げている。さらに「シャットダウン」(稼働中断)と共に「封印」及び監視設備の設置などの「モニタリング」の環境づくりが必要である。両者が過去のように核施設の廃棄の中間段階として「不能化」(disablement)に合意することもあり得る。何よりも今回は、原子炉とウラン濃縮施設に対する試料の採取と分析が重要という指摘もある。

 これと共に、ウラン鉱山の規模と生産履歴や原子炉の運転履歴、使用済み核燃料の排出量と保有量、再処理施設の規模と再処理量など、全般に対する検証が必要と見られている。この作業は長きにわたる寧辺の核廃棄過程における最初の段階であり、今回の首脳会談でどこまで合意できるのかは、まだ不透明だ。

キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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 パク・ヘジョン昌原統一マラソン大会組織委員会事務局長は「大会まで2カ月を切ったため、南北合意書が到着すれば、急いで統一部に訪朝許可を申請する計画だ」と話した。

2019-02-11 | 朝鮮民主主義人民共和国

4月の平壌マラソン大会への参加に向けた南北合意書を交換予定

登録:2019-02-11 06:17 修正:2019-02-11 08:25

12日に金剛山で6・15慶南本部北側委員会と合意予定 
昌原統一マラソン大会優勝者など、約40人が参加

 
昌原統一マラソン大会のスタート地点の様子。平壌国際マラソン大会への韓国側選手団の参加が確定すれば、昨年同大会の部門別優勝者と抽選で選定された選手など約40人が出場する=昌原統一マラソン大会組織委員会提供//ハンギョレ新聞社

 6・15共同宣言実践南側委員会慶尚南道本部と北側委員会が今月12日、金剛山(クムガンサン)で、慶尚南道昌原市(チャンウォンシ)選手団の平壌(ピョンヤン)国際マラソン大会への参加に向けた合意書を交換する。昌原市選手団の参加が実現すれば、平壌国際マラソン大会に2007年国民体育振興公団マラソンチームが出場して以来、韓国選手団の初出場となる。

 6・15共同宣言実践南側委員会慶尚南道本部は10日、「慶南本部代表団が、金剛山で12日から13日まで開かれる南北共同新年行事に参加し、12日夜8時、6・15共同宣言実践北側委員会と平壌国際マラソン大会への参加に向けた合意書を交換する予定だ」と発表した。慶尚南道本部代表団は、慶尚南道本部のキム・ヨンマン議長とファン・チョルハ執行委員長、ホ・ソンム昌原市長の3人で構成される。

 今年4月7日に北朝鮮の平壌で開かれる平壌国際マラソン大会に参加することが確定すれば、選手団は4月5日から8日まで3泊4日の日程で平壌を訪問する予定だ。選手団は選手15~20人や昌原市関係者10人、6・15共同宣言実践南側委員会慶尚南道本部関係者10人など、40人前後で構成される。選手は昨年、昌原統一マラソン大会の部門別優勝者などが出場する。

 6・15共同宣言実践北側委員会は、2006年から毎年、昌原統一マラソン大会に祝電を送っており、昌原統一マラソン大会組織委員会は、まだ実現していないものの、2016年から毎年6・15共同宣言実践北側委員会を招待してきた。これを機に、6・15共同宣言実践北側委員会が昨年11月、韓国選手団を招待したことで、慶尚南道昌原市選手団の平壌国際マラソン大会への参加が進められた。

 パク・ヘジョン昌原統一マラソン大会組織委員会事務局長は「大会まで2カ月を切ったため、南北合意書が到着すれば、急いで統一部に訪朝許可を申請する計画だ」と話した。

チェ・サンウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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実際に最近、北朝鮮の経済関連学術専門誌「経済研究」(2018年2号)には「商品広告事業に乗り出す原則」と題する論文が載せられた。

2019-01-07 | 朝鮮民主主義人民共和国

平壌に「資本主義の花」広告の波…脱北者も「驚いた」

登録:2019-01-07 07:01 修正:2019-01-07 10:06

長年タブー視されてきた商業広告 
金正恩時代の幕開けで急速に拡散 
「市場化・改革開放を見せる尺度」 
食品から化粧品、テレビ、ノートパソコンまで 
体制宣伝・外貨獲得用から脱却 
品質を強調し、営業意欲を示す 
「市場の急速な成長を裏付けるもの」

 
  北朝鮮企業も消費者の好みに合わせて多彩な広告を出し、市場競争に乗り出している。北朝鮮の朝鮮国際貿易促進委員会が発行した「朝鮮商品2018」に掲載された広告を見ると、多くの企業が化粧品やお菓子、飲み物、オムツ、テレビ、ビール、衣類など多様な製品を広報している//ハンギョレ新聞社

 私たちが知らなかった北朝鮮、私たちが見ようとしなかった北朝鮮の変化があった。

 北朝鮮の人々は3千カ所(公式・非公式を含む)の市場で品物を売買し、手電話(携帯電話)600万台を使っている。主要都市ごとに高級マンションが立ち並び、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の現地視察のニュースで、マンション価格が上昇する。都市の外観が変わり、人々の生活方式と意識が変化している。自動車が全国各地の市場をつなぎ、「金主」と呼ばれる“未来の資本家”階層が増えている。

 北朝鮮の生活が変化している間、私たちは“分断”の枠組みに閉じこめられ、その変化をきちんと捉えることができなかった。1週間に1度「私たちが知らなかった北朝鮮」を深く、生々しく見つめ直す。チョン・ヨンソン建国大学教授やチュ・スンヒョン仁川大学教授、ヤン・ムンス北韓大学院大学教授、ホン・ミン統一研究院北朝鮮研究室長が諮問委員として参加する。

 「テレビ広告はまだ多くなく、主に国家企業の広告が流れるが、ポスターの形であらゆる企業と個人商店が広告を行っている。北朝鮮ももはや資本主義社会の様相を帯びている。住民らも良質の物や良質のサービスを志向しており、販売者も有効に宣伝しなければ、収益を上げられない。店は競争に追い込まれ、広告を出している。平壌(ピョンヤン)にいた頃、私も店を営んでいたが、管理人に金を払って建物の入り口や近くの電柱、市場の入り口に広告ポスターを張った。市場に来た若者たちが広告を見て訪ねてきたこともあった」

 昨年、平壌から韓国に来た20代の北朝鮮離脱住民(脱北者)のAさんの話だ。「資本主義の花」と呼ばれる広告が北朝鮮を変えつつある。「主体の社会主義朝鮮」を掲げる北朝鮮で、“商業広告”は当然ながら、長い間タブー視されてきた。しかし、2012年の“金正恩時代”の幕開けと共に、人民の目と耳を狙った商業広告が広がりを見せている。企業と消費者が市場の流れに乗って早く変わっている。

■厳しくなった北朝鮮消費者

 「山に阻まれても、海が阻まれても… 鮮明な画面だけが出る」(楽園技術交流社のデジタルLED広告)、「老化を防ぎ青春の活力と美しさを与える化粧水」(朝鮮上院貿易会社の化粧水広告)、「死んだ精子も蘇らせる不思議な効果!」(朝鮮東方即効薬物開発社のバイアグラ広告)。北朝鮮の朝鮮国際貿易促進委員会が発行した「朝鮮商品2018」に掲載された広告のキャッチコピーだ。同パンフレットは北朝鮮の43社が生産した商品に関する詳細な情報を朝鮮語や英語、中国語で紹介している。

 同広告パンフレットには「消費者レビュー」も載っている。「食欲が落ちていたが、この薬を飲んだら食欲旺盛になり、体が著しくよくなった」(「免疫復活素-30」の購買者)、「手足がしびれ、関節痛みがひどくて、この薬を使ったが、痛みがなくなり、高い階段も自由に上ることができた」(「老年青春カプセル」の購買者)といった具合だ。

 社会主義経済特有の“供給中心マインド”が骨身にしみているはずの北朝鮮企業が、今や商品をさらに多く売るには“消費者のニーズ”を含む双方向のコミュニケーションに耳を開かざるを得ない変化に適応していることを示している。実際、金正恩国務委員長は昨年夏は李雪主(リ・ソルジュ)夫人と共に、「春の香り」化粧品で名高い新義州(シンウィジュ)化粧品工場を訪れ、「人民の好評を博しており、需要が高いからといって、自画自賛してはならない」とし、「嗜好品としての特色」を生かすよう“教示”したと、「労働新聞」などが報じた。“厳しくなった”北朝鮮消費者のニーズと好みを重視すべきという指針だ。建国大学のチョン・ヨンソン教授は「金正恩体制発足後、『人民生活第一主義』という概念が登場した」とし、「人民の生活を強調する部分は、生産構造を既存の重工業中心から消費財へと切り替わろうとする方向性を示している」と指摘した。

楽園貿易会社のビール広告//ハンギョレ新聞社

■品目も形式も進化する広告

 北朝鮮の変化に注目している脱北者Bさん(30)は最近、北朝鮮の多様な商品広告を見て驚いた。「これまで北朝鮮の広告は、新聞の片隅に白黒の文句で『○○美容室』と表記するといった非常に制限的なものだったが、今では広告ポスターに絵が入り、色や字体も華やかになり、田舎臭さが減った」。Bさんは「カラオケアンプのようなものまで広告するのが不思議だ。薄いLEDテレビやブルートゥース・イヤホンなど、様々な製品が新たに登場し、それに連動して広告が多く出されているようだ。北朝鮮に中国製品がたくさん流入しているが、国産製品が押し出されるのを懸念して広告をもっと熱心に作るのではないかと思う」と話した。

 2016年、咸鏡北道から韓国に来た脱北者のCさんにも、最近の北朝鮮は不思議に思える。「2015年にもテレビニュースで薬品やアリラン携帯電話の新製品の紹介を見たことはあるが、広告ではなかった。化粧品市場へ行けば販売員が紹介するだけだったし、人気があると言われれば、それを信じて買っていた。最近出た化粧品広告やノートパソコン広告は本当にこれまではなかったものだ」

 実際に最近、北朝鮮の経済関連学術専門誌「経済研究」(2018年2号)には「商品広告事業に乗り出す原則」と題する論文が載せられた。「主体経済」を論じるべき学術誌に「どうすればうまく広告できるか」を取り上げた論文が掲載されたのは、かつての金日成(キム・イルソン)や金正日(キム・ジョンイル)時代にはなかった現象だ。同論文は「商品広告図案を一度作り、10年、20年使い続けることを考えず、特色あるものに更新していかなければならない」と指摘している。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「北朝鮮企業が華やかで目立つ包装と広告を活用し、消費者に品物を積極的に売る意欲を見せる部分は大きな変化」だと話す。

 脱北者出身で、北朝鮮社会と分断問題を研究するジュ・スンヒョン仁川大学教授は「初めは『北朝鮮も広告を行う』ということを対外的に見せるための広告であったが、第2段階として外貨獲得や観光誘致用の広告が登場した。第3段階の北朝鮮住民向けの広告は、2年ほど前から始まっており、本格化したのは2018年から」だと説明した。ジュ教授は「広告という概念自体がこれまで北朝鮮では想像できないものだった。住民たちは広告という新しい経験を『生活が向上し、明るい未来がある』という希望の兆候として捉えている。金正恩時代以降に起きた変化であるため、金委員長に対する期待も高まっている」と話した。

 北朝鮮で商業広告がますます多様になる傾向は、北朝鮮で“市場”が急速に成長していることを裏付けている。北朝鮮の経済専門家であるヤン・ムンス北韓大学院大学教授は、広告が「北朝鮮の市場化と改革・開放の水準を示す“バロメーター”」だと強調した。

北朝鮮で市場経済が発展し、「資本主義の花」と呼ばれる広告が身近なものになっている。「朝鮮商品2018」に掲載された運河大成貿易会社のお菓子など食品関連の広告//ハンギョレ新聞社

■テレビにも、街にも広告、広告、広告!

 社会主義宣伝扇動の核心手段だったテレビ放送にも、広告が増えている。ニュース放送後、番組の最後の商品紹介コーナーで30秒間、静止画と音楽を流す方式で、2~3商品を広告する。漢方薬や化粧品、食品など日常の消費財や、比較的高価なテレビをはじめとする生活家電製品の広告が多い。人民の消費余力が高まっていることを示唆している。工場や企業所訪問形式の5~10分のドキュメンタリー広告も、以前と違って政治・思想的体制宣伝内容は後半に回され、商品の品質とともに消費者体験記・使用レビューが前面に配置されるといった具合に変化している。

 北朝鮮メディア「朝鮮の今日」に出たテレビ広告を分析したキム・ミングァンKDB産業銀行統一事業部副部長は、報告書「北朝鮮のテレビ広告の活用現況と示唆点」(2018年5月)で、「大同江総合果物加工工場やラクヨン食糧工場など食品類と、黎明街商店やポンナム洋服店など流通関連広告の比重が高い」とし、柳京バラ園(娯楽)、リム乗馬倶楽部(娯楽)、高麗航空などサービス業も高い比重を占めている」と話した。分析によると、2017年7月から昨年5月まで「朝鮮の今日」に出たテレビ広告は、ニュース形式が53件、ドキュメンタリー形式が20件だった。

 「革命の首都」と呼ばれる平壌の街にも商業広告が少しずつ増えている。2016年4月、平壌で開かれた国際マラソン大会の競技場の随所には、スポンサー企業の商業広告が掲げられた。スポンサーの高麗人参会社は競技場の内外に広告板を設置し、選手の番号が書かれたユニフォームにも社名をつけ、大会期間に高麗人参飲料のサンプルを配る試飲イベントを行った。平壌地下鉄駅舎に設置されたスクリーン画面でも広告が流れていると、専門家らは伝えている。

 ただし、「経済研究」は、北朝鮮の商品広告は「商品の使い道や利用方法、購買条件などを人々に案内紹介する商業奉仕」だとし、「見た目はきらびやかだが、人民の生活とはかけ離れたものが多い」資本主義の商品広告とは異なると強調する。「社会主義経済」の公式イデオロギーと市場経済という新しい現実の間の苦心なのだろうか。

ノ・ジウォン、パク・ミンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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韓米首脳がこれに対する肯定的な認識を明らかにしたことで、金委員長の選択に注目が集まっている。

2018-12-05 | 朝鮮民主主義人民共和国

[ニュース分析]金委員長の

「歴史的ソウル答礼訪問」を左右する3つの要因

登録:2018-12-03 06:27 修正:2018-12-03 07:44

 
北朝鮮の金正恩国務委員長が「冬季集中漁労戦闘」の真っ最中の東海地区の水産事業所を視察したと「朝鮮中央通信」が1日付で報じた/平壌=朝鮮中央通信 聯合ニュース

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の年内ソウル訪問の重要性を重ねて強調し、韓米首脳がこれに対する肯定的な認識を明らかにしたことで、金委員長の選択に注目が集まっている。小康状態が続いていた朝米間の非核化・関係正常化の交渉の中で、金委員長は2回目の朝米首脳会談の推進の見通しやそれに先駆けて行われる南北首脳会談で出る実質的な成果、答礼訪問に対する南側の世論などを見極めながら、決断を下すものと予想される。

■朝米首脳会談の見通し

 週末に急浮上した金委員長の早期答礼訪問について、多くの専門家は実現する可能性が高いと見ている。対北朝鮮交渉に頑なに反対する米国政界と世論にもかかわらず、トランプ大統領が“柔軟性”を発揮して朝米が2回目の首脳会談の動力を確保するためには、北朝鮮の“譲歩”(追加非核化措置など)が米国の“譲歩”(相応措置)を引き出さなければならないというのが大方の分析だ。金委員長が第3回南北首脳会談当時、東倉里(トンチャンリ)や寧辺(ヨンビョン)など、核・ミサイル施設の査察と条件付の廃棄を約束したように、ソウル答礼訪問で追加の措置を示すというシナリオだ。

 4月に社会主義経済の建設に総力を集中する戦略的路線を選択し、経済に力を注いできた金委員長にとって、対北朝鮮制裁の緩和・解除が切実に必要であることも、早期答礼訪問の可能性を裏付ける根拠だ。1日、北朝鮮メディアが、金委員長が東海地区軍部隊傘下の水産事業所3カ所を視察したことを報じたのは、13日ぶりに出た公開活動の報道であり、金委員長がある種の結論を下したのではないかという分析もある。

 大統領府が金委員長の早期答礼訪問の実現の必要性を強調するのは、南北関係の側面で固有の脈絡もある。崇実大学のイ・ジョンチョル教授は「米国の立場の変化を条件にできない状況で、政治的負担にもかかわらず、南北の信頼を高めることが重要だ」とし、「(大統領府が金委員長の早期答礼訪問を推進するのは)朝米関係と関係なく、南北間の信頼構築が絶対的に重要だという判断によるものだ」と説明した。一方、東国大学のコ・ユファン教授は「南北の約束レベルでは(金委員長の)ソウル訪問が実現する方が良いが、米国の答えが示されていない状況でソウルに来たとき、どのような結論を引き出せるのか疑問だ」とやや懐疑的な見方を示した。

■ 答礼訪問の成果

 北朝鮮最高指導者の史上初のソウル訪問にふさわしい成果物を南北がやり取りできるかも、重要に考慮される部分だ。

 最も低い段階として考えられるのは、金委員長がソウル訪問で得られる「イメージアップ」効果だ。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は「(反北朝鮮デモなど)困難があっても、金委員長が朝鮮半島の平和と南北関係の発展のためなら危険を承知で進む指導者像を示すのが最も大きな部分だ」とし「ソウル訪問を通じて、正常な国家の正常な指導者像の土台を築き、ワシントンや国連本部へと(舞台を)広げていくことができる」と話した。

 対北朝鮮人道支援を積極的に再開することも、金委員長の答礼訪問に合わせて考慮できる。最近、スウェーデンのオロフ・スクーグ国連大使が北朝鮮状況の深刻性に言及し、北朝鮮への人道支援の必要性を強調するなど、国際社会の人道支援と関連する動きに変化の兆しもある。ただし、人道支援品目に対する免除要請にも冷ややかだったという米国の態度が問題だ。民生分野における北朝鮮制裁の緩和が実現すれば、最大の成果といえるだろうが、やはり文在寅政権独自では推進できない部分だ。

■南側の世論

 北朝鮮の官僚たちは、金委員長の答礼訪問に対する南側の世論を注視しているという。文在寅大統領も1日(現地時間)、「金正恩委員長のソウル答礼訪問において、北朝鮮で最も神経を使うのが警護・安全問題ではないかと思う」と述べた。ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官はこれに先立ち、「(ソウル答礼訪問について)周囲がすべて反対したが、完全に金委員長独自の決定だ」と伝えた。2000年の南北首脳会談当時、金正日(キム・ジョンイル)総書記もソウル訪問に合意したが、金総書記の安全問題と朝米関係の悪化で実現しなかった。ヤン・ムジン教授は「野党の姿勢がかなり重要だ。野党指導者の大胆な姿勢が必要な時期」だと指摘した。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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朝鮮新報の盧琴順(ロ・グムスン)写真部副部長が2008年と18年に撮影した平壌市内の全景写真について説明している。

2018-12-04 | 朝鮮民主主義人民共和国

発展ぶりが一目瞭然 平壌写真展 

写真 2018.12.03 18:41
発展ぶりが一目瞭然 平壌写真展  発展ぶりが一目瞭然 平壌写真展 

ソウル市鍾路区の水雲会館で3日行われた「南・北・海外共同写真展 平壌が来る」の開幕式で、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙、朝鮮新報の盧琴順(ロ・グムスン)写真部副部長が2008年と18年に撮影した平壌市内の全景写真について説明している。03年から平壌で取材活動を行ってきた盧氏は、「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)時代に入り、平壌市内が急激に発展した」と伝えた=3日、ソウル(聯合ニュース)

写真 2018.12.03 18:41
 
 

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白頭山(ペクトゥサン)の天池でも特別随行員として北朝鮮を訪問したキム・ヒジュン天主教大主教に「教皇に南北の和解努力を伝えてほしい」と頼んだ。

2018-10-10 | 朝鮮民主主義人民共和国

“平和の象徴”教皇が平壌訪問「朝鮮半島の平和」国際支持取り付けも

登録:2018-10-09 22:31 修正:2018-10-10 07:50

訪朝自体が南北和解の刻印効果 
首脳会談同行キム・ヒジュン大主教 
「南北和解を教皇庁に知らせる」 
白頭山で金委員長に話すと 
「必ず伝えてください」肯定的回答

 
                 フランチスコ教皇=資料写真//ハンギョレ新聞社

 「訪問されれば熱烈歓迎する」という金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長のフランチスコ教皇招請発言は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の提案を受け入れて出てきた。文大統領の教皇訪朝招請提案には、“平和”と“安定”という朝鮮半島の新しい秩序を“平和と和解”の象徴である教皇を通じて承認を受け、北朝鮮を名実共に国際社会の一員として案内する意志が込められているとみられる。

 文大統領は先月18~20日に開かれた平壌南北首脳会談中に、金委員長に対して自分から教皇訪朝招請提案を持ち出したという。大統領府関係者は9日「両首脳が何回も食事も共にして、事実上2泊3日ずっと話を交わした」として「文大統領が平壌首脳会談が国際的支持を得なければならないという必要性を話し、その方法の一つとして提案したと見られる」と話した。フランチスコ教皇は、4・27南北首脳会談の二日後に「南北指導者の勇気ある決断を支持する」と述べ、6月の朝米首脳会談直前にも「朝鮮半島と世界の平和な未来を保障するよう願う」と話すなど機会があるたびに朝鮮半島の平和に対する祈祷を要請してきた。

 金委員長は平壌首脳会談の最終日である20日、白頭山(ペクトゥサン)の天池でも特別随行員として北朝鮮を訪問したキム・ヒジュン天主教大主教に「教皇に南北の和解努力を伝えてほしい」と頼んだ。キム・ウィギョム大統領府報道官はブリーフィングで「キム大主教が『金正恩委員長はスイスで留学も永くしたので、観光の重要性をよく理解しているだろう。北朝鮮の自然景観が秀麗なので、スイスでの経験を生かして観光事業をすれば繁盛するだろう』と話し、これに対して金委員長が笑顔で首を縦に振った」として「その延長線でキム大主教が『南北が和解平和の方向に進んでいるということを教皇庁にも知らせる」と言うと、金委員長が腰を軽く曲げて『必ず伝えてください』と話した」と伝えた。キム大主教は、ハンギョレとの通話で「先週、教皇庁でフランチスコ教皇に会い、南北関係に関して申し上げた。招請すれば教皇様が行くと思う」として「南北が分断の象徴である非武装地帯を世界生態平和公園のような平和の象徴に指定して、世界的な行事を用意して、そのような機会に米国、中国、ロシア、日本などの指導者と共に教皇様も招いてくれたら良いと思う」と話した。教皇の訪朝は、2000年6月の初の南北首脳会談の時、金大中大統領が提案して金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が受諾したが、実現しなかった。

 文大統領は教皇訪朝という“事件”を通じて、本軌道に乗った朝鮮半島の新しい秩序を後戻りできないようにし、国際社会の支持と承認を得るという意を持ったと見られる。教皇の訪朝が実現すれば、年内の終戦宣言と平和協定締結はもちろん、北東アジアの冷戦構図を終わらせ、北東アジア多者平和安保体制構築という文大統領の朝鮮半島平和構想にも弾みがつくと見られる。文大統領は先月、ニューヨークの国連総会演説で「金委員長の非核化の決断が正しい判断であることを確認しなければならない」として「今度は国際社会がうなずく番」と強調した。キム報道官は「文大統領が法王庁を公式訪問して、朝鮮半島の平和安定のための祝福と支持を再確認し、協力方案を議論するだろう」と話した。

ソン・ヨンチョル、ノ・ジウォン記者、チョ・ヒョン宗教専門記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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「平壌が完全にすぐ隣のように感じます。隣人の家に行くように、日常的な感じで(2週間ぶりに)また来ました」(チョ・ミョンギュン統一部長官)

2018-10-06 | 朝鮮民主主義人民共和国

「夜景を見よ。平壌の電力難は終わった」

登録:2018-10-05 06:16 修正:2018-10-05 07:18

10・4記念民族統一大会韓国代表団が平壌に到着 
チョ長官「平壌が完全にすぐ隣のように感じます」 
リ祖平統委員長「平壌共同宣言自体が統一の基準」 
南側代表団、科学技術殿堂を見学し平壌大劇場を観覧

 
    今月4日午後、平壌大劇場で10・4宣言11周年記念民族統一大会歓迎公演が行われている=平壌写真共同取材団

 「平壌(ピョンヤン)訪問を歓迎します。嬉しい訪問になるでしょう」(リ・ソングォン祖国平和統一委員会委員長)

 「平壌が完全にすぐ隣のように感じます。隣人の家に行くように、日常的な感じで(2週間ぶりに)また来ました」(チョ・ミョンギュン統一部長官)

 リ・ソングォン祖平統委員長は4日午前、平壌国際飛行場(順安空港)に到着した「10・4首脳宣言11周年記念民族統一大会」の南側代表団160人を迎え、「人の暮らす世の中・盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団理事長」として訪朝したイ・へチャン共に民主党代表とチョ長官に対し、「この二方は(9月の南北首脳会談以降)正確に14日ぶりに平壌を訪問したんです」と話した。

 
チョ・ミョンギュン統一部長官とイ・へチャン共に民主党代表をはじめ、参加者らが今月4日午後、平壌科学技術殿堂を参観している=平壌写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 イ代表は「4・27(板門店)宣言も10・4宣言、ひいては6・15共同宣言で始まったもので、その精神を引き継いで明日(5日、人民文化宮殿で)いい記念行事が行われればと思う」と述べた。リ・ソングォン委員長は「根のない茎はないように、6・15や10・4、4・27、平壌共同宣言これ自体が民族のためであり、統一の基準だと言える」と答えた。

 訪朝団は平壌に到着した後、宿泊先の高麗ホテルに移動してから、大同江(テドンガン)のスク島に位置した科学技術殿堂をチョン・ジョンス祖国平和統一委副委員長などの案内で見学した。チョン副委員長は「科学と技術を重視して集中的に育成している」とし、「(特に)コンピューターは重視している」と紹介した。イ代表は芳名録に「教育と科学は未来を開く道です!」と書いた後、「金策(工業総合)大学のそばにあっていいね」と話した。

 さらに、訪朝団は平壌大劇場へと移動し、9月18日の南北首脳会談初日と同じ内容で構成された歓迎公演を観覧した。北側の関係者たちは「平壌の電力難は終わった、夜景を見てほしい」と強調した。チョン・セヒョン元統一部長官は「10年以上ぶりに来たが、平壌の状況は様変わりした」と話した。初日の最終日程である歓迎晩餐会は、人民文化宮殿で行われた。

平壌共同取材団、イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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親きょうだいを想う離散家族の皆さんに  少しでも慰めになればと思います。

2018-09-26 | 朝鮮民主主義人民共和国

松茸に同梱された文大統領の手紙に95歳の母が泣いている

登録:2018-09-22 06:59 修正:2018-09-22 08:05

キム・ギチャンさん提供//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が平壌(ピョンヤン)の南北首脳会談を契機に南側に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の名義で贈った松茸2トンが、中秋節を控えて離散家族らに届いたというニュースがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて続々と伝えられ、大きな感動を与えている。

 これに先立ち、大統領府はまだ再会を果たしていない離散家族のうち、高齢者を優先して約4000人を選び、北朝鮮産の松茸を500グラムずつ送る予定だと明らかにした。

 ソウル瑞草区方背洞(パンベドン)に住む失郷民のキム・ジソンさん(95)には21日午前、北朝鮮の金正恩国務委員長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領を通じて送った北朝鮮産の松茸の贈り物が届いた。黄海道開城市(ケソンシ)チャナム洞が故郷のキムさんは、分断前に結婚して夫と共にソウルに引っ越してきたため、戦争後、故郷の両親や弟、妹と生き別れになった。キムさんの長男キム・ギチャンさん(69)は「午前11時半ごろ、郵便局宅配で、大統領府から大統領夫妻の手紙と共に届いた贈り物を受け取って母に話したら、涙を流しながら感激していた」とし、「まだ北朝鮮にいる家族の生死さえ確認できていない母にとって、素晴らしい中秋節の贈り物になったと思う」と話した。

 キムさんの婿、ナム・ギョンウさんもフェイスブックに母親の写真と共に、短い感想を掲載した。

 卒寿をを過ぎた義母が
 北朝鮮から届いた松茸を見て泣いている。
 義母は解放直後、義父と結婚し
 今のソウル鍾路区西村で暮らし始めた。
 朝鮮戦争が起きて、開城にある両親や妹たちと生き別れた。
 長い歳月、そう生きてきた。胸に痛恨を抱えたまま…
 残り少なくなった今
 松茸だけでも受け取ることができた。

 同日、正義記憶連帯も松茸を受け取って微笑むキル・ウォンオクさんの写真をフェイスブックに掲載した。

正義記憶連帯フェイスブックよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社
正義記憶連帯フェイスブックよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ソウル麻浦区延南洞(ヨンナムドン)の平和の家にも北朝鮮の松茸が届いたのだ。キル・ウォンオクさんの故郷は、北朝鮮平壌(ピョンヤン)だ。13歳の時に故郷を離れた彼女は、これまで故郷に帰れない失郷民であり、離散家族だ。

 松茸がきれいに並べられた箱とともに到着したカードの中には、文在寅大統領と金正淑夫人のカードも入っていた。

 北朝鮮が心を込めて松茸を送ってきました。
 北の山川の香りがそのまま伝わってきます。
 親きょうだいを想う離散家族の皆さんに
 少しでも慰めになればと思います。
 会いたかった家族の顔をなでながら抱きしめる日がきっと来るでしょう。
 その日までご健康をお祈りします。

 大統領夫妻、文在寅・金正淑 拝 

 大統領の慰労のように、その日が早く訪れることを祈りながら、中秋節の満月への願い事リストの一番上に朝鮮半島の平和を載せてみる。

イ・ジョンア記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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北朝鮮は建国記念日に合わせて軍事パレードやマスゲームを行う予定だとし、「行事を取材する海外記者や在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)など式典に出席する団体の平壌訪問に備え、・・・

2018-09-05 | 朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮航空会社が北京発を大幅増便 盛大に建国記念日祝賀か

2018/09/04 14:43

【北京聯合ニュース】北朝鮮が9日の建国70周年記念日に合わせ閲兵式(軍事パレード)など大々的な式典を準備しているなか、北朝鮮の高麗航空は6~8日に計6便の北京発・平壌行きの臨時便を運航する。中国航空業界の関係者らが4日、伝えた。

北京国際空港の高麗航空チェックインカウンターに列をつくる乗客たち=4日、北京(聯合ニュース)
北京国際空港の高麗航空チェックインカウンターに列をつくる乗客たち=4日、北京(聯合ニュース)

 乗客が最も多くなると見込まれる建国記念日3日前の6日には、定期便1便に加え臨時便3便を運航する。7日には1便、8日には2便の臨時便を運航する計画だ。

 臨時便の本数からすると、今年の建国記念日の式典は北朝鮮が最近外部に公開した行事のうちで最大規模になるとみられる。4日には北京国際空港の高麗航空チェックインカウンターに平素の2倍以上の乗客が列をつくった。普段は高麗航空便の乗客は大半が北朝鮮の人々だが、この日は外国人の姿が目立った。

 中国航空業界の関係者は、北朝鮮は建国記念日に合わせて軍事パレードやマスゲームを行う予定だとし、「行事を取材する海外記者や在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)など式典に出席する団体の平壌訪問に備え、高麗航空が便数を大きく増やしたようだ」と話した。

 また、北京の消息筋は「(非核化などを巡る)朝米(米朝)交渉が行き詰まる中、北朝鮮は今回の記念行事を体制の優秀性宣伝の場として活用するつもりだ。外部からの客を大勢招き、普通の国としてのイメージを植え付けようとするだろう」と話している。

tnak51@yna.co.kr

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