柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

需要と供給

2007-06-28 08:42:45 | Weblog
米下院が慰安婦決議案を可決したことに対して、あれこれ新聞が喧しいです。総じて外交失敗といいう色調です、特に櫻井よしこ氏らが米の新聞に打った意見広告が逆目に出た、却って刺激して失敗だったという解説です。この意見広告とは、慰安婦なんていなかったんだ、公娼制度下の商業形態の一つだったのだというものです。韓国人老婦がさかんに言い募り、日本での訴訟はその度に敗訴の形に終わっていますが、どうしてアメリカ議会がこんなことに文句を言わなければならないんだという不自然さは拭えません。原告は日系米人議員で、あれこれ取り沙汰されてはいます、中国の陰謀だとか、クリントン時代からの常套手段ですが、例えばこれに似た事例はアメリカ国内にもあるはずですし、戦争時代のことになると、原爆やら日本の主要都市に行なった無差別爆撃など人道に悖る行為を逆に指摘されるのは必定。そこをうまくくぐるために自国民に自国を訴えさせる、そうして米世論を形成していくというバッシングの一形態だとか。日本人あるいは日系人に訴えさせるというのがミソなんだそうです。何だか馬鹿馬鹿しいことですが、安倍さんが一旦は謝罪したのに、この広告でぶちこわしたという流れを作りたいのでしょう。政府が戦争の決着を付けずにズルズル来たことが元凶だなんてステレオタイプな結論にもぐり込む。済んでしまったことに原因をなすりつけて、いつまでもぐじぐじ言い続ける。だから、謝るばかりの政府見解ではない、しかし何の権威も根拠もない三文記事でもなく、確たる有識者の証拠に基づいた見解としてアメリカの新聞にああいう意見広告をうつことには大きな意義があったのだと思うのです。あれだけ反発してくると言うことは、敵さんこんな事を予想していなかったということですからね、いつまでもあんた達の言いなりに、言われるままになってはいないよ、という意思表示としてはこれ立派に効果が出ていることでしょう。外交失敗?そうじゃないと思いますね。慰安婦問題はもう解決ついていることでしょう。「性に鈍感」と中国新聞は見出しを打ち、朝日と毎日は社説で叩きます。でも、これらはいつも言うように、後世の後知恵で当時を裁く愚です。公娼制度が世の中に認められていて、それを生業にする人達がいて、男ばかりの軍隊に商いのチャンスがないはずがないです。そういう商売だったのです、需要と供給の問題です。どうして蔑むことがあるのでしょうかね。娼婦を蔑んで、買う男を蔑んで、その制度を蔑んで、挙げ句最後は国に謝れ!とくる。当時の娼婦を哀れんでいるのか、蔑んでいるのか。まさに表裏の関係でしょう。歴とした職業だったんですよ。これを忘れての論議はまったくおかしいと思います。そう思われませんか?
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2 コメント

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Unknown (加藤)
2007-06-28 16:58:36
とにかく慰安婦問題については、小林よしのり著『戦争論2』の「総括・従軍慰安婦」を読んでみてほしい。

あらゆる関連本の中で最も良い。

この問題の全容も把握できる。
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加藤様へ (書翰子)
2007-06-28 21:32:21
御意見有難うございます。小林よしのりはよく知っていますが、あなたの御意見は如何ですか。関連本は関連本です、あなたの意見はいかがですか。それを聞きたく思います。
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