柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

書入

2011-11-24 08:17:57 | Weblog
少し前に、儲け時という意味の「かきいれどき」の表記、「書き入れ時」と記事にあって、こりゃ変換間違いだろうと読み流してました。意味からは掻き込むでしょう、掻きいれ時でしょうに、という早合点でした。今朝の新聞にもこの表記があって、あれ?辞書見たら、帳簿に記入するのに忙しくなるという語源から書き入れ時なのだそうです。思い込みの浅はかさでありました。皆様ご注意あそばせ。間違えるは私だけでしたか、それとも。
 立川談志死亡報道です。癌とは聞いていましたが。落語をじかに見たのは学生時分に京都花月ででした、誰を見たかは忘れました、あの漫才ブームのちょっと前、B&Bやのりおよしお達がブレイクする前でした。こっちも若かったですし、思い入れがあって見に行ったのではありません、何も覚えていません。が、その後、それなりに落語に興味が湧いて、CD聴いたりDVD集めたりしてます。落語に詳しい者ではないと知っていただいて、つまり知ったかぶりしてしまったらごめんなさいという前提で。立川談志は本流から自ら外れた異端児という位置づけでした、数々の放言は楽しませてくれましたが、新潮45でたけしと爆笑問題の太田との対談がCDで付録されていたことがあって、こういうのを聞くと、この人の博学と頭の良さには圧倒されます。本も何冊か上梓されていて、本格的です。伝統芸(単なる話芸)を理論づけたという功績ですか。昔桂枝雀がブレイクした時期がありましたね、あの人のはきっと邪道に近いのだと思うのですが(動作や表情が多すぎ、大きすぎ)、あのスピード感が受けたのでした。大阪にいましたので松鶴、米朝、小文枝、春団治の時代で結構聞いたもんでした。ですから東京の(江戸前っていうんですか、これじゃぁ寿司ですか)落語は聴きませんでした、そういう機会も少なかったのです。円楽、志ん朝、談志の名は知ってましたが。で、何年か前に、癌だってわかると途端にCDやらDVDやらが出てきますが、拓郎のように、その時だったんでしょう、この人のDVDセットを買い込んで聴いたんです。ああうまいや、と思いました。どれもこれも聴いてしまうんですねぇ、途中飽きずに。中でも芝浜。この話は誰のものも聞いたことがなかったんです、こういう話だとは知ってたのでしたが。最後のセリフまで聴きいってました。ああ、すごいや。そう思ったことでした。こんな素人を一回で魅き込む芸です。そういう経験してました。合掌。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 衆愚 | トップ | 体躯 »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事