燃油危機でガザ漁民が困窮

ガザ発：60歳のガザ漁民Mahmoud al-Issi はこのところ十分な漁獲に恵まれていない。彼は小船を漁期には利用してきたが、ガザストリップでは非常に厳しい燃油危機にこの数か月見舞われている（4月28日新華社）

Al-Issi とその8人の子供たちはガザ市の小さな漁港に毎日出かける、目的はボートのエンジンを回すのに足る燃油を求めてのことだ。十分な漁獲を揚げ販売し借金を返済したいのだ。しかし、いつも止まっているボートをみて、悲しみの目で遠くの海を眺めるだけに終わる。
「我々はイスラエル海軍の妨害や厳しい規制に耐えることはできる。彼らは我々を追いかけまわし、挙句のはてに発砲してくる」と父親はいう。「我々は規制海域が37Kmから5Kmになったことにも耐えられる、しかし我々は貧困と仕事のない状況には耐えられない」と" al-Issiは新華社通信に語った。「毎年この時期であれば、大量のマイワシを獲っていたのに」と。 今、ガザでの燃油不足が引き続く中、多くの漁民が燃油不足のために失業、唯一の金を稼ぐ手立てがなくなった。

「世界中のどこでも、ガザを除いて海は漁師に開かれている。前回海に出たのは10日前のこと、その後は燃料が手に入らない」とal-Issiはいう。「石油危機の前には月に22日間海の出た。いまは月に4回しかない」
ハマスの運動により退陣した政府は、2007年以来ガザを統治してきたが、エジプトから地下トンネルで密輸される燃料を1,000隻の漁船に配分することを決定していた。しかし漁民らはそれでは十分でないと非難する。ガザにおける燃油危機は昨年12月に始まった。しかしエジプトからの密輸燃料の漁は著しく減少。危機はここにきてそのピークを迎えた。沿岸の飛び地のガススタンドは密輸ものの燃油が底を突き、その代わりに高いイスラエル産の燃油を売るようになった。ガザ当局者によれば、この危機はエジプト当局のガザへの密輸規制が行われたことによるものだという。エジプトはガザのハマスに対し国際価格に基づいて石油を買うように求めたが、ハマス政府は拒否している。

当局者によればこのところエジプトからガザに密輸される燃油の量はガザの人口の10％しか満たせないという。Al-Issiとその仲間たちは燃油危機の前から今年の量の準備をしてきた。 「発電機を隷属子のために購入した。そこに獲った魚を入れるためだ」とal-Issiはいう。この危機により停電が以前よりも多発している。「また特別な灯具も夜間操業のために購入した」年老いたガザの漁民とその仲間はこのような困難な状況はかつて経験したことがないという。

一方ガザの魚ビジネスは燃油危機以来低迷している。魚の値段は世界のどこよりも高くなった。ガザの魚商のMahmoud al-Habilは新華社に、この危機のために魚をエジプトで買いガザに密輸しているという。「密輸する魚はガザに入れる前に国境近くのプールに入れてある」という。ハマスの農業省はガザ漁業が停止することは危険だと警告している。大臣のIbrahim al-Qedraは新華社に燃油不足のために漁民のボートが完全に止まったと語り「ほかに方法はないという」ガザ漁業者協会の会長Nizar Ayyashはガザの漁業に代わものはプールで魚さかなを育てることだという。「しかしこの方法でさえも燃油と電気に依存している」

「引き続く燃油と電力の危機は漁民に被害を与えるだけではなく、魚商もそうだ。彼らの多くは魚を飼っている。この危機で20トンの良質な魚が被害を受け、今年だけで135,000ドルの損害だ」とAyyashはいう。

豪華ヨットが漁業桟橋で炎上 シアトル

110フィート長さのヨットが漁業桟橋でけさ早く炎上した。大規模な消火活動が行われたが船は依然くすぶっている。この火災による負傷者はいない（4月27日MangoliaVoice）

シアトルの消防艇は陸上からの消火チームを支援、火災現場までの消火ホースは数百ヤードに及んだ。シアトル消防局の広報担当のKyle Moore は現場は一日中炎が残るといい、アルミ製の船体は火災により依然赤い。本船“Safari Spirit” はクルーズ会社の所有で、修理のために漁業桟橋に繋がれていた。火災の写真はMagnoliaのEricaが送ってきたもの。火災はBallard側からも視認された。ヨットは完全に破壊されたが、その出火原因はいまだ不明である。

南シナ海のプロジェクトを承認 中国

北京発：中国は南シナ海の島嶼での観光と漁業のための開発計画を承認した。この動きは紛争をあおることになるであろう（4月27日AP）

中国最南部の海南省はパラセル諸島の中のJinqing島（金清鎮島）に823エーカー規模の桟橋を構築したいとしている。ベトナムはパラセル諸島はここが領土であると主張、中国の観光計画に反対している。中国国家海洋行政局は木曜日“原則的に”海南省の提案に同意したと発表。南シナ海におけるほかの補給岸壁も計画していることを発表したが詳細は不明。

本日のニュースビデオによれば海南省副省長のTan Li はパラセル諸島における観光開発を今年から始めると発表。パラセル諸島および南シナ海のその他の島嶼については中国のほかにベトナムやその他の4か国が主権を主張、そこは石油やガスの埋蔵が有望であり、魚資源にも恵まれ、船舶航行の要所でもある。また木曜日フィリッピンは中国が2002年の協定に違反していると発表。今月には紛争海域で中国漁民を拿捕しようとしたフィリッピンを中国区船舶が妨害したと。フィリッピン外務大臣のAlbert del Rosarioはマニラで中国のScaborough岩礁における積極的な行動が中国と東南アジア諸国の間の協定を破っていると発言した。