ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

他人事じゃないんだから、そういう口のきき方はやめてほしいと思う

2017-10-05 00:00:00 | スポーツ

過日の新聞記事より。

>2017.10.03.

伊東監督、戦力外の京大・田中英に「かわいそうなことをした」

 ロッテは3日、さいたま市内でNPB初の京都大学出身で話題になった3年目の田中英祐投手(25)ら10選手に戦力外通告を行った。
 京大くんこと、田中英の戦力外通告に伊東監督は、「騒がれて入ってきて、1軍で結局1年目にちょっと投げただけだった。(今年も)本人は1軍で投げてみたかったのでしょう。かわいそうなことをした」と話した。
 プロ1年目の15年に2試合に登板して0勝1敗の成績を残してファーム落ち。16年はファームで1試合登板、17年は1軍登板がなく、15年の成績が1軍での足跡となった。
 「今後、どういう道に進むのか。プロで経験したことはムダにならない。第2の人生に生かしてほしい」とエールを送った。

当方野球に詳しくなく、京都大学出身の人がプロ野球に入ったことと打ち込まれて2軍にまわされたということは知っていた(後者は、聞いた記憶があるというくらいですが)のですが、戦力外ですか。大卒で3年活躍できなければそれも仕方ないのかもですが、記事中の伊東監督の発言はいただけませんね。

>騒がれて入ってきて、1軍で結局1年目にちょっと投げただけだった。(今年も)本人は1軍で投げてみたかったのでしょう。かわいそうなことをした

他人事じゃないんだからさ、そういう無責任というか第三者めいた態度はないんじゃないのと思います(苦笑、私には他人事だから苦笑します)。

そもそも田中という人が、ドラフト2位で指名する実力だったのかも疑わしいし、いずれにせよ即戦力でないんだから、商品価値がある間に休日のデーゲームに鳴り物入りで投げさせて金儲けしようなんて、めちゃくちゃでしょ。プロ野球というのは興行でもあるから、そういう話を全く無視するというわけにも行かないでしょうが、それで投げさせて、(たぶんに)予想通り全然だめで、それが彼にとっての最初で最後(2試合投げていますが、まあ最初で最後でしょう)の1軍登板じゃどうしようもないでしょうに。こんなん金も田中の将来も、どぶに捨てるようなものじゃないですか。

伊東監督に好意的に考えれば、彼はそんな登板「冗談じゃない」と思っていましたが、フロントの意見に逆らえなかったということなのでしょう。彼には、それを断る最終的な権限がなかったのでしょう。あるいはそもそも彼は、田中獲得に乗り気でなかったのかも。そういうことを理解しないではないですが、でもさあ、そういうことに対して監督が最終的な防波堤になってあげないと新人は救われませんよね。実力も精神的にもまだマウンドに立てる状態ではないという判断を、伊東監督レベルの人間がつかないはずがない。せっかく京都大学を卒業して三井物産だったかの内定先も蹴ってくれたんだから、もうすこしまともな育成はできなかったんですかね。田中に限りませんが、特にドラフト上位指名者が、怪我とかならまだ仕方ないかもですが、1軍でろくに活躍できずにプロ野球界を去ったら、それは球団側の育成の問題も大きいんじゃないのという気はします。

そう考えると、同じ球団のこの人も戦力外通告を受けましたね。

ロッテ信楽は2年で戦力外 元自動車教習所教官

[2017年10月3日13時54分]

 球団から戦力外通告を受けたロッテ信楽晃史投手(25)が3日、現役続行の意思を示した。

 ロッテ浦和球場で2軍首脳陣らにあいさつを終えると、「トライアウトを受けようと思います。やれるだけ、やりたい。そっちの方が踏ん切りがつくので」と話した。

 宮崎梅田学園から15年ドラフト6位で入団。自動車教習所の教官という経歴で注目されたが、2年間で1軍登板はなかった。

自動車教習所の指導員(教官)出身の野球選手が出たというのも報道で知っていました。こちらは2年で戦力外ですか。大卒→社会人ですから、即戦力である必要があったわけですが、2軍でも通用しなかったみたいですね。全くの私見ですが、大卒→社会人の選手の場合、ドラフトの下位で指名するというのはどうかですね。会社を辞めてプロになったはいいが、2年で戦力外では会社を辞めた甲斐がないでしょう。6位では、契約金もあまり大きな額は望めない(Wikipediaによると3,000万円とのこと。もちろん庶民感覚では多額ですけどね)。なんであろうとプロに1年でもなれればいいのだということかもですが、やはりそれなりの活躍をしないと失うものも大きいでしょう。いや、彼の場合、また元の会社に復活、あるいはほかの同業者に転職するからいいという判断でもあるんですかね?

プロ野球の選手は、理由は様々ですが、ドラフト1位で入っても、例えば投手なら1軍で1回も登板できずに引退する人もいます。それは仕方ありませんが、ドラフト指名の状況や理由はずいぶん違いますが、そもそも上に書いた2人は、ドラフト指名するのが妥当だったかも怪しいし、そうでないとしたら育成なり起用なりに相当不備があったように思いますね。精神的その他いろいろ不備のある選手だったのかもですが、どうもなあですね。伊東監督は、

>プロで経験したことはムダにならない。第2の人生に生かしてほしい

と語っていますが、まあまともな意味ではとても彼らにとってプロ野球の経験というのは財産になったどころではないでしょうね。なったとしたら「反面教師」としてとかだと思います。それもどうかです。

コメント (4)
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