暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

茶の湯釜 に恋して

2009年09月18日 | 茶道具
ある年の初釜の席で、年長というだけで正客になった折、
あまづら環付がついた優美な芦屋釜に出会いました。

師匠は「芦屋雁の助の芦屋でございまぁ~す・・」と、
何も知らない正客をフォーローし、座を和ませてくださいました。
その時から芦屋、天命の古釜に興味を持ち、心惹かれるようになりました。

珠己さんとの最初の出会いは長屋門公園・正午の茶事でした。
茶事の後、丁寧なご挨拶のメールを頂きました。
そして、釜と水のことを尋ねられたのです。

お若いのに釜に興味を持つなんて・・と、正直驚きました。
お気に入りの美之助の「真形 霰唐松」でしたし、
こだわって「弘法の清水(秦野市)」を汲んできましたので、
とても嬉しく返信したことを今でも鮮明に覚えています。

その後も珠己さんは私の茶事へ参席してくださいました。
蓮見の朝茶事では「半東をお勉強したい」と申し出て、
ホテルに泊りがけで朝早くからお手伝い頂きました。
有難かったです。

いくつもの茶事を共有し、一緒に頑張ってくださった
ステキで頼もしい茶友です。
その珠己さんが釜師の長野新さんと、めでたく結婚されました。
お相手が新進気鋭の釜師さんと聞いて、茶事の後に頂いた
メールの質問も大いに納得です。

その後、何度か長野さんの茶の湯釜の展示会へ顔を出しました。
日本古来の和銑(わづく)釜の素晴らしさを知るにつれて、
和銑釜の製作に日夜励んでいる長野新さんに
「お釜を造ってほしい・・」と思うようになりました。

先日、長野工房を見学した折に、
念願の和銑の「茶の湯釜」を注文してきました。
「どんなお釜ですか?」
・・・あれこれ書きたいところですが、もう暫くお待ちください。

長野新さんから嬉しいメールが届きました。

  暁庵さんのお釜に対する熱い思いが先日のお話で良くわかりましたので、
  私も更に気合を入れて制作したいと思います。
  また、父の本をあんなに熱心にお読み頂いていたことを
  父も非常に喜んで居りました。

本は、茶道具の世界8 「釜 炭道具」責任編集 長野 裕(淡交社)でした。

               

      写真は、飯山観音(厚木市)近くの山野草屋さんで
            買ってきた「鷺草」です。

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