暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

北海道の旅-2  天然露天風呂

2012年10月07日 | 2012年北海道の旅
北海道での楽しみの一つは温泉です。
旅の目的に入っていませんが、MTさんは大の温泉好きで、
かつて温泉研究会なるものを主催していた方です。
それで、密かに期待していました。

最初の温泉は、初日の宿・支笏湖丸駒温泉です。
大昔、主人と訪れたことがありました。
当時は船しか交通手段がなく、遊覧船であっちこっちへ寄りながら
やっと一番奥にある丸駒温泉へ辿りついたのでした。
湖に浮かんでいるような木造二階建ての老舗旅館で、
汽笛が鳴ると、旅館の人たちが出迎えてくれたことを思い出します。

今は湖岸道路ができ、遊覧船は寄港しなくなったそうで、
情緒のあった旅館も新しく建て替えられていました。
玄関に「日本秘湯を守る会」の提灯を発見して、温泉への期待が高まりました。
暗くならないうちにお薦めの天然露天風呂へ。

             

天然露天風呂は支笏湖に面し、湖と水路でつながっている
野趣豊かな温泉です。
足元の石の隙間からぽこぽこ・・ぽこ・・温泉が湧き出ていました。

支笏湖の水位が上がると湯の高さも一緒に上がり、
水位が低い時は寝そべって入ることもあるとか。
この日の水位は120cm、胸下くらいありました。

ただ、湯に浸かると、せっかくの素晴らしい景色が見えません。
遊覧船から見えるのを避けて、岩のようなもので視界を塞いでいて
「遊覧船から見られるより雄大な景色が観れる方が良いわねぇ~」
とは、おばさんたちの意見です。

もう一つ、内湯の外にも近代的な露天風呂があり、こちらからは
湖が一望に眺められます。

             

第二日目、富良野へ車を飛ばしました。
富良野観光をしてから、もう一つの天然露天風呂へ入るべく、
夕刻近くに十勝岳温泉・凌雲閣へ到着しました。

標高1280m、北海道で一番高所にある露天風呂で、
昭和35年、十勝岳の地図を作るため測量に訪れた曾田久左ェ門は
雪解け水の温水に気づき、湧き出る41℃の源泉を発見しました。

             

断崖絶壁にある風呂からは安政年間に噴火したという安政火口が
白茶けた岩肌を見せ、十勝岳連峰が眼前に迫る絶景です。
「さっきそこにキタキツネがいたのよ」と先客たち。

温泉は茶褐色に濁り、二価の鉄が含まれています。
他にもアルミニウム、カルシウム、ナトリウムを含む硫酸塩の泉質です。
岩に腰掛け、雲隠れの山容を見ながら浸かっていたら
沈殿した酸化鉄がハートのようにお尻に付着して、まるでお猿さんです。

             

雲上の天然露天風呂で心身ともに温まり、
すっかり暮れてしまった山道を下り、札幌へ向かいました。

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