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(つづき) 池坊由紀さんの作品(高島屋会場にて)
池坊の生け花は時代によって変化し、
「立花(りっか)」「生花(しょうか)」「自由花(じゆうか)」
の三つの様式があります。
「立花」は、室町時代、書院の床の間に飾る花として生まれ、
野山にある草木が互いに調和する姿を現わすそうです。
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立花(りっか)
「生花」は、自然の草木に備わる固有の姿を少ない枝数で様式化したもので、
江戸後期から明治にかけて広まりました。
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生花(しょうか)
そして、「自由花」は、自由な発想と感覚によって表現するいけばなです。
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自由花
池坊会場から京都高島屋会場へ行くと、池坊の歴史がさらに解り易いように
時代を追い、資料やその時代の生け花が展示され、見ごたえがありました。
池坊の歴史の続きで、次のような記述がありました。
1590年 秀吉、毛利亭に臨む。
池坊専好、立花を立てる。
1594年 秀吉、前田亭に臨む。
池坊専好、大砂物を立て、「池坊一代の出来」と風聞される。
1624年 池坊専好(二代)、宮中七夕会で花を立てる。
〇 この頃、池坊専好(二代)活躍、立花を大成する。
文禄3年(1594年)、豊臣秀吉の御成を迎えた前田利家邸において
池坊専好が四間床(7.2m)にいけたという、大砂物が復元されていました。
後に四幅の絵が掛けられています。
これらの掛物には猿の群れが描かれ、見事な枝振りの松に猿がとまり、
遊んでいるかのように見えます。
これには太閤殿下もさぞや満足されたことでしょう。
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大砂物復元
「世界をいける」では、ブータン王国の深い森を思わせる作品、
情熱のフラメンコが彷彿されるスペインを表現した作品、
白鳥の湖をイメージしたサンクトペテルブルグが印象に残っています。
家元四十五世・池坊専永氏と次期家元・池坊由紀さんの作品は
いずれも大作ですが、刻々と移り変わる情景を表現されて、
新たないけばなの夜明けを感じさせる、素晴らしい作品でした。
大学時代に習った「生花(しょうか)」の無駄を省いた、楚々とした風情が
大好きでしたが、池坊由紀さんの作品が訴える、柔かで優しい表現にも惹かれます。
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家元・池坊専永氏の作品
未来を感じさせる、いくつかの作品も紹介します。
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(こんな表現があったなんて・・!)
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(影もオブジェになっていて・・・)
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(背景の金具はスプーンです)
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