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その日は、YさんとFさんのお稽古でした。
Yさんに許状が届いたので、大円草の稽古をしました。
大円草と書いてだいえんのそうと読みます。
今まで大円之草と書いていましたが、許状を拝見して間違いに気が付きました。
大円真(だいえんのしん)も同様でして、謹んで訂正いたします。
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茶道大辞典(淡交社)より
大円草(だいえんのそう)
裏千家の相伝種目の一課目。十三代圓能斎が考案。
大円盆に名物の唐物茶入、和物名物茶入をのせ、天目茶碗に茶巾、茶筅、茶杓を
仕組んで両種の濃茶を客に呈す式。格は行之行台子と同じ。
大円真(だいえんのしん)
裏千家の相伝種目の一課目。十三代圓能斎が考案。
台子の上に茶入をのせた大円盆・天目茶碗・茶杓を荘り付けてはじめる点前。
格は真之行台子と同じであるが、奥秘十二段の外である。
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山百合(神奈川県の県花、季節の花300)
6月30日の誕生花、花言葉は「威厳、甘美」
前にも書きましたが、大円草って他とはちょっと違う不思議な点前です。
何が不思議か(暁庵にとって)というと、
最初の建水の持ち出し方、柄杓を二度に引いて蓋置で構えるところ、
さらに風炉では蓋置と柄杓の仮置きがあります。
相伝種目の中で台子を使わず、大円盆を茶点盆として使うこと。
和物名物茶入を使う点前は大円草だけなこと。
それから、濃茶点前や四ヶ伝・唐物で学んできた唐物茶入と和物茶入の扱い、
台天目で学んだ天目茶碗や天目台の扱い、盆点で学んだ盆の扱いなどが含まれ、
今までの総集編として考えられた点前・・・と理解しています。
「先生、どうしてこのような点前が考案されたのでしょうか?」
と生徒さんに尋ねられても困りますが・・・
「それは考案された圓能斎にお尋ねするしかわからないのですが、
自分で一つずつ丁寧に点前の意味を考えながらお稽古していくと、
わからなかったことがだんだんわかってくる実感(快感)を覚える点前だと思いますよ」
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翁草(花のあと、季節の花300)
初めて挑戦されたYさん、四ヶ伝の所作をきちんと習得されているのでスムースに出来たように思いました。
少しずつ名物の唐物茶入や和物茶入の名前や伝来を覚えて、それらを扱っている意識を持つと、
さらに大円草が愉しくなることでしょう。
暁庵も茶道点前の三要素が身につくよう、大円草をもっとお稽古しなくっちゃ・・・ですが、
先ずは29日の許状式(引次)のために行之行を頑張らねば・・・です。
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