(つづき)
2017年6月28日、朝7時にアラームが鳴り、一瞬、ここはどこかしら?
母屋棟2階の湖が見えるかわいいベッドルームで目覚めました。
短夜がいつ明けたのでしょうか?
外を見ると、太陽がふりそそぎ、戸外へ誘っているようです。
パジャマのまま部屋の脇にあるベランダへ出ると、掲げられた大きな日章旗が目に入ってきました。
風が吹いていないので、ションボリとうなだれています。
あわてて部屋に戻り、着換えて朝の散歩へ出かけました。
20名は座れるかな? 木製の大テーブルの椅子に腰かけて、旗がたなびくのを気長に待つことにしました。
すると・・・・「ハタハタ・・・」という音がするほど旗が見事にたなびいて
「おはよう! さっきから貴女が起きるのを待っていました。ハタハタ・・・」と言っているようでした。
久しぶりに聴く「ハタハタ・・・」が心地好く、「うーん、以前にこの音をいつどこで聴いたかしら?」
どこかとても懐かしいサウンドスケープですが、思い出せません・・・。
朝陽に耀く湖水の景色を見ながらの朝食の時、旗のことをOさん夫妻に報告すると
「あらっ!ホーカンが喜ぶわ。でも、ハタハタ・・・のあの音で眠れない時があるの」とOさん。
旗が大好きなホーカンさん、たくさんある大小の日章旗は日本であっちこっち探し求めたとか・・・きっと一つずつ、ホーカンさんの思い出が詰まっていることでしょう。
朝食の後、「予定している観光はやめてサマーハウスに少しでも長くいたい!」とお願いし、
12時過ぎの汽車でストックホルムへ戻ることにし、のんびりさせてもらいました。
Fさんがホーカンさんと足漕ぎボートで出かけるのを見送り、岸辺のベンチに腰かけてぼんやり景色を眺めています。
河骨(コウホネ)が黄色い花をいっぱい咲かせています・・・雲も風もゆったりと流れていました。
昨日は忙しかったのでこんな時間も好いなぁ~と。
ふと「なんて野点にぴったりの場所なんだろう・・・茶箱を持って来て、このベンチでホーカンさんとOさんにお茶を差上げたかった」・・・茶箱を持ってこなかったのが悔やまれます。
そろそろ出かける時間らしく、身を乗り出してOさんが声を掛けてくれました。
素晴らしい時間はあっという間に過ぎてゆき、「またここに来れたら・・・」と思います。
「ヘイドー(さようなら) サマーハウス」
王宮と衛兵・・・ストックホルムにて
汽車に乗りストックホルム・セントラル駅へ戻り、藤井エミさんとの約束の時間まで買い物をしました。
なんせ帰ったら茶会を予定しているFさんの意気込みが凄い!のです。
明日、帰国するので残された時間が僅かしかありません。
スウェーデンらしい木製品や樺細工、スウェーデン料理に使えそうな食品など、自然食の専門店、スーパー、デパートなどを見て歩きました。
陶器も有名ブランドやデザイナーものなどそれなりに魅力的でしたが、高価でなかなか手がでません。
やっとお目当てのものを数点ゲットして、地下鉄に乗り、陶芸家・藤井エミさんのお宅へ向かいました。
スウェーデンお茶の旅・・・次へつづく 前へ戻る 旅のトップへ戻る