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金海茶碗の巨大なオブジェ (金海粉青陶磁館にて)
10月11日(2日目)は2つの陶磁館、金海粉青陶磁館と熊川陶窯址展示館を見学、その後、崔熊鐸(チェ・ウンテク)先生の熊川窯(ウンチョンヨ)を訪問しました。
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金海粉青陶磁館
釜山のすぐ北にある金海(きんかい)は粉青沙器(ふんせいさき)の故郷の1つであり、「金海」と名付けられた高麗茶碗が日本では有名です。
「金海」(きんかい)(茶道大辞典より抜粋)
高麗茶碗の一種。現在の釜山の北、金海の窯に注文して焼かせた御本茶碗。
肌に「金」あるいは「金海」の彫名の入ったものがあるので、この名が出た。
磁器質の胎土に青味のある透明釉がかかり、かなり高温で焼かれている。
形はふっくらした碗形で、口辺を捻って桃形や州浜形にしたものがある。
高台は外に強く張った撥(ばち)高台が普通で、割高台にしたものは特に喜ばれる。
釉の上から引掻き疵を付けたものがあり、金海の猫掻(ねこがき)といって珍重される。
金海では今なお陶磁が盛んに行われていて、金海粉青陶磁館のまわりには陶磁器の店が立ち並び、有田や信楽を思い出しました。
展示も粉青沙器(ふんせいさき)の古窯址からの出土品だけでなく現代作家さんの作品もあり、特に公募展の入選作4点がどれも垂涎ものでした。
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公募展の入選作 (金海粉青陶磁館にて)
再びマイクロバスに乗り込み、「井戸茶碗の故郷」の一つ慶尚南道熊川へ向かい、熊川陶磁址展示館へ行きました。
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熊川陶磁址展示館
そこで熊川窯の崔熊鐸(チェ・ウンテク)先生とお会いし、展示館にある出土品や、写真ですが喜左衛門井戸(孤蓬庵)や熊川茶碗・千歳(五島美術館)もあり、先生から説明を受けました。
このツアー主催者の丸山陶李先生の熱心な解説も加わり、大徳寺・孤蓬庵で本物の「喜左衛門井戸」に触学させて頂いたというチェ先生の井戸茶碗への思いが重なる展示館でした。
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熱く解説する丸山先生(中央) 焼く茶碗を乗せる陶枕に心惹かれて
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整備された丘に古窯址がいくつもある 発掘された登り窯址
裏山には古窯址が整備され、大きな登り窯址や作陶体験室などを見て歩きました。
実はこれからがめったにない貴重な体験でした。
近くに15世紀頃の古窯址が眠っているそうで、チェ先生が先頭に立って案内してくださいました。
小さな川沿いの道なき道を草に足を取られ、生い茂る草木を振り払いながら進むこと10分位でしょうか、
「ここです」と指さす先には土塁のような草に覆われた小丘がありました。
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15世紀の登り窯の址
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川で陶片を洗っています
でも、バカみたいに真面目で熱心な私たちツアーの7人は陶片を夢中で探し始めたのでした。
(陶片は日本へ持ち帰れないのでチェ先生のギャラリーへ寄贈です)
足場が悪く、私はすぐに陶片探しをあきらめ、これからチェ先生宅で行われる茶会のために野の花を採取しました。
ススキ、猫じゃらし、赤まんま、黄色い野菊など・・・日本とほとんど同じ植生のようです。
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