暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

骨董屋の女主人

2012年02月10日 | 茶道具
                 (御物袋の裂地は益田間道、茶碗は仁清)

仕覆をお習いしている小林芙佐子先生は「伯楽」という古美術を扱うお店
つまり骨董屋の女主人でもあります。
2年前にご主人が急逝されて、そのあとを継いでお店をやっています。
そのお店の奥に和室が二間あり、そこが仕覆教室になっていて
月2回通っていました。

                    
                    (仕覆教室からお店へ移動した、十一面観音
                      ・・・暁庵のお気に入りです)

お店へ一歩入ると、女主人のお目にかなった古美術品や茶道具が飾られ、
真ん中に居心地のよさそうなテーブルが置いてあります。
ときどき美術書や「蕾」という古美術関連の雑誌が置かれていて、
そこで本をひろげている骨董屋の女主人を想像して、
「なんて素敵な書斎なんだろう・・」とうらやましく思っています。
それに「骨董屋の女主人」という言葉の響きがステキです・・・。

                    

もちろん、茶道具は素敵な仕覆を着ていて、裂地も中身も魅力的なものばかり。
私はいつもそれらを横目でちらっと見てから、奥の和室へ急ぎます。

                    
                          (先生の作品・・・仕覆展より
その日は、珍しくお客さんがいました。
それで、ついふらふらと禁断の園へ足を踏み入れました。

テーブルに古い仏像や仏具、漆絵が描かれた貝の香合、
古伊万里の皿やぐい飲みなどが並べられていました。
15センチくらいの懸け仏が目に留まり、お値段を聞くと3万円でした。
時代は江戸中期というところでしょうか。
値段にちょっと安心して頭の中で懸ける場所をイメージしてみましたが
仏様はなかなか難しいです。
そのお客様は金継ぎを習っていらして、教材にする器や漆器を捜しに見えたそうです。

                   

2年間慣れ親しんだ仕覆教室へ通うのもあと一回になりました。
「えっ!あなたが針を持つの?」と友人たちを驚かせたほど、不器用な私
根気強くお教えくださった小林先生に感謝申し上げます。
先生に作って頂いた茶入の仕覆(裂地は能衣装)を披露させていただきます。
中味はナイショ・・・いつか茶事にてお目に掛けましょう。

                    
                     (仕立ても裂地もお気に入りの仕覆・・・小林芙佐子作)

〇〇さん
古美術「伯楽」へいらしてぜひ覗いてみてください。
仕覆の注文も気軽に先生へ相談してみてください。
   住所:横浜市神奈川区神奈川町1-14-7 丸二ビル1F
      (横浜逓信病院の東側隣り)
      TEL 045-322-2979

 アクセス:JR東神奈川駅より徒歩3分
         東横線東白楽駅より徒歩3分