暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

四国遍路  再びお遍路さんへ

2009年06月17日 | 四国遍路



今から二年前の平成十九年三月、八十八番大窪寺にて
丸三年かけた四国遍路がついに結願しました。

昨年二月に横浜市長屋門公園の古民家にて
四国遍路をテーマとした茶事も行うことができ、
私なりに終結したつもりでした。

それなのに・・・
再びお遍路さんへ出かけたくなったのです。
「あんなにきつく苦しかった遍路へどうして・・・」
と自分でも不思議なのですが、
四国遍路へ誘われる心が次第に強くなってきます。

「またお遍路さんへ行きたくなったけれど、
一度も廻っていない貴方に悪いから、
貴方が行ってからにするわね」
と、自分の気持ちを抑えるために、ある日、口に出してみました。

愛媛県出身の夫は
「生涯で一度は遍路へ行ってこそ一人前」
という郷土の教えを受け継いでいる人で、
「仕事を終えたら四国遍路を通しで廻りたい!」そうです。

四国遍路はいつも私たち夫婦の共通の話題であり、
課題なのです。

始めての四国遍路は、
一番霊山寺から十一番藤井寺までゴールデンウィークの
休暇を利用して二人で出かけました。
その後、仕事が休めない主人を置いて
私だけお先に廻らせてもらいました。

「いつでも行ける訳ではないから、行ける時に行った方がいいよ。
僕は仕事を辞めたら通しで行くから、遠慮せずにどうぞ!」

思いがけないエールが返ってきました。
それで、私の心は決まりました。 
三月始めのことです。

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