職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

「ワレ南海ノ孤島ニ立テリ」と打つつもりだったが、計画を変更して英語で「乗車」する

2009-11-12 12:00:00 | Weblog
◆小学校3、4年生の頃だった。
 ある日、昼寝から目を覚ましたら、視界が白と黒の陰影の世界になっている。
 暗い。
 悲しい。
 なにもしたくない……。
 子どものわたしは、これは、いったい、どうしたんだろう?と動転する。
 人生、最初に自覚した、いわゆるメランコリックな状態で、今のわたしの文脈でいうと、重度のテンション低下状態だったのだ。
 このとき、わたしは、自分の気持ちを明るくするために、いろいろ試す。
 そして、「あっ、きょうは、朝潮(朝潮太郎・大阪太郎)と若ノ花の相撲がある」とつぶやいた時、少し明るくなることに気づいた。
 何度も何度も自分に「朝潮と若ノ花の相撲がある」と言い聞かせる。
 つぶやくたびに、白黒の陰影が、徐々に、徐々に、豊かな色彩に戻りはじめる。

 今のわたしは、この小学生のわたしと、まったく逆のことをしているわけだ^^;^^;。

 昨日、「憂愁」を、断ち切り、テンションを上げてしまうと――
(1)憂愁の細部の記述できない。
(2)(したがって)展開が軽くなる。(早くなる。)
(3)(やや論理が飛躍するかもしれないが)自身の記述に対し、低い評価をしがちになる。(慢性的自信喪失症)
 ――と、書いた。
 この(3)が、わかりにくいので、少し補足する。
 「憂愁」を断ち切り、ポンポンと展開すると、ま、ひとつの例だが、中教審や社教審の答申のような感じになってしまう……ということが言いたいのだ(*^_^*)。
 自分はこんなふうにポンポンとしか書けないのかと、落ちこむ。
 さらに、こういう内容だったら、勉強不足のわたしが書くより、もっと優秀で、研究を積み重ねている人が書けばいいではないか……、わたしなんかの出る幕ではない……と自信喪失、自暴自棄の循環に陥っていくという意味だ。

◆話を1週間前の「MIMIKA OFFICALE BLOG」に戻す。

 紅白歌合戦出場をめざすMIMIKAという女性歌手が、路上ライブや放送局での演奏活動の毎日を、文字とケイタイ画像で発信するブログだ。
 記事が更新されるたびに、閲覧者のコメントが書き込まれる。
 「ライブお疲れ様! 今日は止められることもなく最後まで歌うことが出来て良かったで♪ ターボは、いつ聞いてもめっちゃ盛り上がる☆ ありがとう♪ 明日は、大阪雨らしいので どしゃぶりHeart をリクエストします! まっちゃん」
 「いやぁ~、めっちゃ楽しかったねぇ今日は♪ 天気も良く、ジャマも入らず、最高の路上日和♪ 前回は俺のせいで‥‥(笑) その分、今日は楽しませてもらいましたっ!!! ゆきみさんもグッドでした!!! お疲れさまっ!!!!! よっぴぃ~ 」



 BLOGを開いたとき、質の高い長編小説を読んだときのように、あるいは、TVで「銭形平次」を観ているときのように、「ああ、この時空間に自分が存在している……」「ああ、自分の中に、この時空間がある……」と、わたしは感じる。

◆この「MIMIKA BLOG」に、ずっと以前、わたしが運営していた「ふたりっ子はん深夜特急」というサイトを重ねあわせてみる。

 ★「ふたりっ子はん深夜特急」のコンセプト

(1)2001/3~2003/3まで、3年間、開設

(2)〈HP本体〉と〈掲示板&チャット〉で構成されていて、掲示板&チャットへのコメントを、いちいち手作業で、HP本体にコピーしていた。
 コメント機能付きのブログは、まだなかった。
 コピーしたコメントに、車窓風景等を折り混ぜ、ショートショートを創出するものだが、ショートショートは、なかなかうまくいかなかった^^;^^;。

(3)「ふたりっ子」は、ドイツ語のzweisamkeitが語源だ。
 zweisamkeitは、einsam(孤独)をもじった語で、むりやり訳すと「2人っきりの孤独」「寂しすぎる2人」。
 それに、尊敬の意を表す大阪弁の「はん」がついている。

(4)HPのテーマは、この「寂しすぎる2人」(あなたとわたし)が、闇から闇へと疾駆をつづけ、やがて闇の果てに至り、極限を突っ切り、朝の光に至ろう……というものだった。

(5)「MIMIKA BLOG」のコメントも多いが、「ふたりっ子はん深夜特急」の常連客も多かった。
 スカーレット、有乱、高子姫(タカイコヒメ)、Fumi-yan、狂騒のママ、老鴉、さくら姫、ごんこ、高松、けん志村、アジア文化、タカハル、卵割、チャック、ダービー兄貴、Maria48、おんり、ゆみっち、Asca、おっさん、しろしろどん、エイパパ、うらサンタ……等々。
 これらの、なつかしくも、けったいな人々(乗客たち)のことについては、後日、また、くわしく記述するチャンスもあることだろう。

 3年間、HPのカタチはどんどん変わっていったが、掲示板&チャットへのコメント(=改札口)を、HP本体にコピーする(=乗車)というシステムは変わらなかった。

◆2002年にニューカレドニアに出張する機会があった。
 日本を出るとき、もしチャンスがあれば、ニューカレドニアから「ふたりっ子はん深夜特急」に乗車してみようと思った。



 この画像は、ニューカレドニアの中学校で科学・技術の授業を参観中に撮影した、ふたりっ子はん深夜特急の雄姿。
 日本語環境が整っていないために、文字化けしている。

 帰国が近づいた、休日のある日、わたしは「ふたりっ子はん深夜特急」に乗車するため、ヌメアの中央郵便局近くにあるインターネットカフェに入った。
 料金は30分間500CFP。
 ここのパソコンは日本語が読めた。
 しかし、日本語ワープロソフトがないため、日本語を打つことはできなかった。
 「ワレ南海ノ孤島ニ立テリ」と打つつもりだったが、計画を変更して英語で「乗車」する。

 Now, I am standing on the solitary island in the South Pacific.




◆「MIMIKA BLOG」と、この「ふたりっ子はん深夜特急」とを重ねあわせることよって、これからのHP運営の方向がみつかるのではないかと思っている。

 中途だが、きょうは、これでやめる。
 


 


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