◆はなむけ号(←折りたたみ自転車の名前)で、花巻・光太郎山荘に向かうという「暴挙」「冒険」に出たのは、〈7/21~8/15 孤独な魂が還る場所を求めて〉というテーマのなかにある「場所」が、ここではないかという予感があったからだ。 近づくにつれて、空模様があやしくなり、気温が下がり、頬に霧雨が降ってきた。 ■ここに来るのは2度目だ。 最初に来たとき、樹木に囲まれた小屋が予想外に大きく立派なので驚いたら、案内してくれた人が、あれは小屋を保護する套屋(うわや)で、中に光太郎の小屋があるのだと教えてくれた。 今は、その套屋も老朽化し、昭和52年にさらに鉄骨の第2套屋が造られたそうだ。 内部が暗いので、第1套屋を壊して被せたのか、第1套屋のうえに被せたのかは、よくわからない。 ガラス越しに粗末な小屋の内部を眺める。外の光太郎畑の赤い花が反射するので、角度を工夫して、目をこらす。 ランプがつり下げられている。 板の間の囲炉裏のまわりに一升瓶4本、五合瓶2本と、七輪。 土壁に沿わせた書棚に光太郎の蔵書。 その脇に古びた紙が張ってあるが、黄ばみ虫に食われ、内容は読めない。 掃き清められた土間の隅に、小さな水ガメと流し台。 ■ 案 内 三畳あれば寝られますね。 これが水屋。 これが井戸。 山の水は山の空気のように美味。 あの畑が三畝、 いまはキャベツの全盛です。 ここの疎林がヤツカの並木で、 小屋のまわりは栗と松。 坂を登るとここが見晴し、 展望二十里南にひらけて、 左が北上山系、 右が奥羽国境山脈、 まん中の平野を北上川が流れて、 あの霞んでいる突きあたりの辺が 金華山沖ということでしょう。 知恵さんは気に入りましたか、好きですか。 うしろの山つづきが毒が森。 そこにはカモシカも来るし熊も出ます。 知恵さん斯ういうところ好きでしょう。 ■光太郎は、昭和27年、青森県から十和田国立公園記念碑の制作の依頼をうけ、人生の最後に智恵子夫人の像を制作する決心をして、上京する。 彫刻の完成後は、再びこの小屋に帰るつもりだったらしいが、藤島宇内氏は「私は高村さんを山まで迎えにゆき、(栄養障害と結核で)血を吐いている高村さんと上京した」と記している。 前回、わたしがやってきたのは20歳のときだった。 そのときは不遜にも「たった7年間か」と思ったものだが、今回はまったく逆に、限りなく長い独居生活に思えた。 にほんブログ村 ★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! ☆公式ホームページへ ★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! ☆WEB無人駅線ページへ |
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