職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

★教育実習生には模擬授業で徹底的に骨身を削ってもらおう(プロ教師塾シリーズ・職員室通信)

2014-06-02 16:22:11 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
★新BLOG名は「職員室通信:遂ひ逢はざりし人の面影」に決めた
2014
06.02

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  ◆「業務」を支える「感じ」メモ  

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◆遂に「6月」。
 5月の「職員室通信」は、「5月は鬼門……」と予期したように、失速。
 「職員室通信」そのものは、一応、11回、発行した。
 発行数としては、まずまずだ。
 しかし、内容はメチャクチャ。
 自己崩壊の危機に耐えながら、廃刊だけはなんとか回避したという感じ。
 崩壊の危機に至った「理由」をアトランダムに列挙(混乱中だから、アトランダムにしか書けない。)。
 
 ①「職員室通信」という枠組み、あるいは表現形式はこれからも変えない。
 ②しかし、現在のコンセプトは絶対にまちがっている。
 ③「断念の上に、なお語りつづける職員室通信」というコンセプトだった。
 しかし、断念前と断念後とで「職員室通信」の内容がまったく変わっていない(ノ△・。)。
 いちばん大事な部分がいいかげんなのだ。
 ④過去というのは、実在しない世界のことだ。
 この「職員室通信」は、その過去の一時点の実在性を強固に主張する……というコンセプトなのか? (これはこれで想像力の作業)
 ⑤いや、そうではなく、過去の夢が断たれてしまったあと、なお強固に夢を追いつづけ、新しい原理の世界を描こう……というコンセプトなのか? (これはこれで想像力の作業)
 ⑥スタート地点では「⑤」だった。(そのためにMINAMIという非現実の中学校を設定したのだ。)
 ⑦ところが、徐々に「④」に傾きつつある。
 ⑧「④」でいいのか? 「⑤」に戻すのか? 「④」と「⑤」の融合、あるいはアウフヘーベンというカタチはあるのか?
 ⑨ホンマ、カオスだ。
 ⑩はっきりしているのは、「①」=「職員室通信」という枠組み、あるいは表現形式はこれからも変えない……だけだ。
 ⑪だから、カオスのまま、6月も「職員室通信」は継続する。
 ⑫以前のブログは破棄する。
 ⑬6月限定で新BLOGをスタートさせる。
 ⑭新BLOGのコンセプトは、「⑧」=「④」でいいのか? 「⑤」に戻すのか? 「④」と「⑤」の融合、あるいはアウフヘーベンというカタチはあるのか?……だ。
 グチャグチャ、メチャクチャのままだ。
 ⑮新BLOG名=職員室通信:グチャグチャ、メチャクチャ(「アトランダム」、以上)

★冒頭、「遂に6月」とつぶやいたとき、伊東静雄の詩「水中花」が口を衝いて出てきた。

 今歳水無月のなどかくは美しき。
 軒端を見れば息吹のごとく
 萌えいでにける釣つりしのぶ。
 忍しのぶべき昔はなくて
 何なにをか吾の嘆きてあらむ。
 六月の夜と昼のあはひに
 万象のこれは自ら光る明るさの時刻。
 遂ひ逢はざりし人の面影
 一茎の葵の花の前に立て。
 堪へがたければわれ空に投げうつ水中花。
 金魚の影もそこに閃きつ。
 すべてのものは吾にむかひて
 死ねといふ、
 わが水無月のなどかくはうつくしき。

 「すべてのものは吾にむかひて/死ねといふ、/わが水無月のなどかくはうつくしき」という静雄の絶唱に襲われながら、新BLOG名は「遂ひ逢はざりし人の面影」がいいのか? 「グチャグチャ、メチャクチャ」でいいのか?……迷った。
 まだ決めていない。
 きょうの「職員室通信」の記事が完成した段階で、新BLOGスペースを確保すると同時に、名前を決める。

★画像=けさの散歩時の光景。
 今、いつもの「大阪野郎、1に足腰、2に文体、引き明けの街を走る」は休んでいる。
 コンセプト崩れで、とてもそういう気分になれない。
 うつむきながら、ゆっくりゆっくり歩いている(←前を見ていないから危険だ)。


  ★教務週報の「目標」  

★教務部が毎週発行する「教務週報」には毎日の授業・行事&教職員の動向とともに、その週の各校務分掌からの目標が掲載されている。
 例えば「教務週報9(6/2~6/6)」の場合――
 校長=「子ども思い」「保護者思い」の教師になる。
 総務=帰る際の戸締まり、机の整頓に気を配ろう。
 教務=教育実習スタート。教育実習生から学ぶことも多いなぁ。
 研修=黒板に向かって「説明」しない!
 生徒指導=衣替えを機会に服装の点検を。
 保健=残さいを出させない指導の工夫を。
 けさの職員朝会で教務主任・乱氏Tが、これらの目標について語っているのを聞いているとき(←秒単位の時間だったのだが……)、教育課程に記述された教育目標や方針などが、現実の「感じ」として伝わってきた。
 授業で指示・発問・語りかけをしている教師。
 夕刻、家庭訪問をして保護者や生徒と話し合っている教師。
 給食の時間。
 短学活の時間……等々。
 これらの教育行為や時間・場面が、教育目標などの指し示す方向に向かって連動しながら前進している「感じ」だった。
 こういう「感じ」にふれるとき「教育のたのしさ」で――僕がいつもいう「教育だけが人生だ」に近い感覚で――胸がいっぱいになる。
 自分の中に、常にこの「感じ」をよびおこす工夫が必要だ。
 本日の場合は、乱氏Tの語りがよかったのか?……「各校務分掌からの目標」がよかったのか?……あるいは、たまたま僕がそういう気分だったのか?……そのどれであるかはわからない(*^_^*)。
 教務週報の「各校務分掌からの目標」が、この「感じ」を触発する燃料になればいいと思っている。
 燃料になれるように目標としての精度を高めていきたい。

★同じく、職員朝会で養護教諭の薬師丸Tが「生徒の健康診断結果」という一覧表を教師たちに配って「その中の視力結果をみて、眼鏡の有無、座席位置の適否を確認してほしい」という発言があった。
 一覧表には、視力に配慮しなくてはいけない生徒の氏名に★印がついていて、「眼鏡の有無」「座席位置の適否」というチェック欄がついている。
 「おお、これがプロの仕事だぁ~」と感心した。
 薬師丸Tは養護教諭4年目の若いTだが、過去3年間の鍛え方(鍛えられ方?)が、自分の新採3年間にくらべ、ずいぶん違うと思った。


  ★教育実習生の模擬授業  

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★「教務週報」にもあったように、今、MINAMI中に教育実習生が3人来ている。
 ピッチリと実習計画が組まれていて、その中に、僕が担当する時間も3時間、設定されている。
 きょうの1時間目が、その時間だった。
 以前は、他の指導者と同じように、講義あるいは参観形式でやっていたが、実習日誌の内容や、その後の実習生の行為行動から、僕の講義は、ほとんど効果がない……というか、実習生の骨身にまったく沁みていない……ということがわかった。
 ならばということで、3年前から、実習生に徹底的に骨身を削ってもらおうと、本校の経営の重点1「学びの喜びと確かな学力の保証をめざし、知的で楽しい授業を創る基礎・基本の修業を徹底する」の「修業」関連で、「模擬授業」形式を取り入れている。
 3人には、前々日に指導案(シナリオ)を渡し、説明してある。
 きょうはは本番だ――
 各自10分間の模擬授業、そのあと乱氏Tのコメント2分間、僕のコメント2分間、ひとり合計15分間。

 シナリオの冒頭だけ、アップすると……。

 〈シナリオ〉

〈板書〉
 またひとり顔なき男あらはれて暗き踊りの輪をひろげゆく  岡野弘彦

〈指示&発問〉
①きょうは、この短歌を勉強しましょう。
②背筋を伸ばして、黒板をみて、各自、3回黙読しましょう。
 声に出すのではありませんよ。
 黙読です。
 では、黙読、はじめ。(黙読 終わり)
③では、○○さんの列の人、立ちなさい。
 1人ずつ読んでもらいます。
 読んだら座りなさい。
 読めない漢字があったら、「何とか……」でいいです。
 では、○○さん、読みましょう。
④全員、起立。
 ひとりひとり声を出して3回読んだら座りなさい。
⑤いっしょに読みましょう。(シナリオ、後略)

 模擬授業のあと、僕がコメントした内容を、主な項目だけ列挙する。
(1)黒板の消し方。
(2)目線の配り方。
(3)ほめ方。
(4)禁句(授業中の教師が使用してはいけない語)
 例=「~ください」、「~(中止法の)ですが」、「わかりましたか?」&「いいですか?」、他、追加指示等。
 それぞれの項目の背後にある教育思想について、本日は、簡単に触れる程度にとどめた。
 次時、くわしく説明するつもりだ。

★模擬授業の感想(S実習生の「実習日誌」から)

 模擬授業では、早く楽な気持ちになりたいのと、多くの助言をもらいたいのとで、トップバッターを志願しました。
 昨日の夜はだいぶ練習したのに、本番ではほとんど頭から飛んでしまいました。
 でも、声量、生徒への目線、表情はほめられました。
 ただし、飛んでしまったぶん、スムースに進まなかったので、リズムが悪いと指摘されました。
 また、生徒が発言しているとき、発言している生徒ばかり見ている。
 まわりの聞いている生徒の反応もみなければいけない。
 生徒に向かって語るときは、ひとりひとりの生徒と目をあわせる。
 はじめは、教室の隅の生徒から反対側の隅の生徒へと、生徒の目、目、目、目、目、目……と、途切れないように、つないで練習するとよい等と指導を受けました。
 そのほか、音読させるときは「サン、ハイ!」ではなく、「読みましょう」でスタートさせる。
 「~してください」ではなく、「~しましょう」「~しなさい」に。
 板書は、生徒に背を向けてしまうのではなく、半身で生徒を見ながら。
 わたしが意外だったのは、教師は生徒に「いいですか?」「わかりましたか?」と言ってはいけないということでした。
 このほかにもたくさんのことを教えていただきました。(実習生の「実習日誌」抜粋、以上)

★実習生の模擬授業は、普段、僕らが模擬授業大会に使っている普通教室ではなく、校舎2階の、いちばん端にある3学年・特活教室を使った。
 黒板にはプログラム委員会の審議の跡が残っていた(画像)。
 その余白を使って模擬授業をやった。

 この教室は校庭に突き出している。
 見晴らしがいい。
 ヤマボウシの花が満開だ。
 校庭と団地のあいだの樹々の葉も勢いよく萌えいでている。

 僕はもう一度、つぶやく――

 忍しのぶべき昔はなくて
 何なにをか吾の嘆きてあらむ。
 六月の夜と昼のあはひに
 万象のこれは自ら光る明るさの時刻。
 遂ひ逢はざりし人の面影
 一茎の葵の花の前に立て。

 僕は、新BLOG名を「遂ひ逢はざりし人の面影」に決めた(^_^)v。



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