WALKER’S 

歩く男の日日

60年に一度の丙申の閏年

2016-09-06 | 日記

 4年前の閏年は区切りで別格を巡っただけだったので、そんなに多くの逆打ちの人とすれ違ったという記憶はなかったように思います。それでも薬王寺の7km先でトトロさんと8年ぶりの奇跡的な出会いがあったり。歯長峠で出会ったあごひげの男性と雲辺寺の手前で再会して立ち話することになったりということはあって、いつもの年とはちょっと違うのかなというくらいの感じでした。最後志度の表装の詠智会で別格の念珠の申し込みをするときに、奥さんが今年は辰年の閏年ということでバスツアーでごった返してると、こぼしていました。年内に終わるのならまだしも半分は来年にかかってしまうようなツアーもあってそれは理解できないことだと言っていました。閏年に逆打ちすると普通の年の逆打ちよりも御利益が大きいというのは聞いていたけれど、それが辰年だとさらに大きいのだということはそこで初めて聞きました。ところが、今年になると丙の申の閏年は60年に1回の御利益の大きな年と、ネットニュースで大きく採り上げられていました。おかしな話です。衛門三郎が21回目に逆打ちをしてお大師さんに会うことができたのは天長9年、832年のことだとそのニュースの上に注釈がありました。832年は子年で、辰年でも申年でもありません。お大師さんは831年に病気になって832年の夏くらいから高野山に隠棲するようになった、その頃四国を巡っていたはずはないしその頃88ヶ所が存在していたかも大いに疑問とするところ。
 宣伝文句に乗せられるのも悪くはないと思うけれど、初めて歩くという人はできれば順打ちで巡ってもらいたい。Aさんは8回目で初めての逆打ち、佐藤さんは10回歩いてもまだ逆は怖いという、ぼくは逆を歩かなくても200人以上の歩きの人に出会えるからその必要性は全く感じません。でも、ベテランの人に逆の風景は全然違うから一度は試してみたら、というのを聞いたとき初めてなるほどとは思いました。