WALKER’S 

歩く男の日日

24日目 (2) 仙遊寺山門

2008-08-02 | 08年四国の旅
 南光坊でも休みを入れず、3km先の泰山寺に向かう。今治の札所は3kmおきが4つ続く。休憩場所を考える必要がない。泰山寺まで28分、またも同タイム、時速6.64kmだからこれ以上縮めることは不可能だろう。泰山寺の入り口に3台の自転車が止めてある、境内に上がるとそれらしい3人の女性が、夫婦遍路となにやら話している。その夫婦を見てはっとなる、昨年愛南町の宿で一緒になった夫婦ではないか。ご主人は8回目、奥さんは5回目で、ほとんど野宿で歩いていると言っていた。この時季にまた歩いているのは不思議ではない、でも確証がなかったので声をかけることはできなかった、ぼくがお参りしている内に次の札所へ向かわれた。ここでも10分ほど腰を下ろしただけで、次の栄福寺へ向かう。今日は本当に汗をかかないし、疲れもほとんど感じない。10分ほど早く出た夫婦遍路には蒼社川の橋の上で追いつく、挨拶はしたけれどやはり声はかけられなかった。27分、やはり同タイムで57番栄福寺に到着、時速は6.67km、坂道はないし静かでとても歩きやすい道が続く。
 栄福寺では折り畳みのカートに大きな荷物を縛り付けた男の人がいた。4輪の乳母車のようなものを押して歩いている人は見たことあるけれど、2輪のカートを引っ張っている人は初めてだ。考えてみれば、すごく効率がいい。あれだけの荷物でも車が付いて引っ張るだけなら体力の消耗は最小限で済むかもしれない、ぼくのような5kgの荷物を背負って歩くより楽かもしれない。山道になるとカートごと背負わなければならないけど、骨組みだけだからそんなに重くないように見える。
 栄福寺ではさすがに20分の休憩をとる、12時10分出発、天気がよくなってきた、残すところあと18km、何とか4時までには宿に入れそうだ。次の仙遊寺は本日唯一の山道になる。2.1kmと一番短いけど時速6kmは出ない。昨年と同タイム24分で到着、まだ調子は落ちていないようだ。ここまで30km昨年と全く同じペース、嬉しい。仙遊寺のお手洗いは建設するのに1億円かかったという、6回目にして初めてその曰く付きのお手洗いをありがたく使わせて頂く。ここでも休みはとらない、でも山門から本堂まで信じられないほどの石段が続くので、お参りをして山門に戻ってくるだけで23分を要する。もう1時だ、ここから急な下りの山道がしばらく続く、本日唯一の難所になる。仙遊寺の山門から本堂へ登る石段ですれ違った5人の人にすぐに追いついた、彼らは今日はどこまで行くのだろう、湯ノ浦温泉まで10km、それすら厳しい感じがする。でも下まで下りてしまえばもう少し普通に歩けるのかもしれない。仙遊寺から4kmほどの国道の交差点に新しくできたローソンがある、ここで食料を仕入れる、休むつもりはなかったけど、気温が上がってきたせいかかなりへばってきたしおなかもすいたので、昼食休憩にする。18分休んで今日の最後の札所、国分寺へ向かう。あと2kmだけど、あまり調子が出ない、ここまで頑張りすぎたし日差しの圧力も感じる。国分寺の門前のタオル屋さんに声をかけられる、「どちらか来られたの?」姫路です、と答えると「はい、姫路のお大師さんにお接待」と言ってタオルハンカチを手渡される、ぼくはミッキーのタオルハンカチを持っているので、うっ、と思ったのですが、お大師さんと言われては断るわけにもいかないので、頂くことにする。来年からはこのハンカチを持って歩くことになるだろう。国分寺へは、残念、今日初めての1分遅れ。やはり下りの山道は少し負担を感じるような歩きだった。
 国分寺では10分ほど休んで2時30分に出発、宿までは丁度10km、何とか持ち直して同タイムで着くことができた、時速6.32km。緩やかな坂道もあるし40kmを過ぎればこんなものでしょう。
 敷島旅館は4回目の投宿。中途半端な位置にあるのでお遍路はあまり泊まることはないようだ、過去3回で、同宿になったお遍路は一人だけだった、今回もぼく一人だけだ。多くの人は仙遊寺宿坊に泊まって、丹原の栄屋旅館から横峰寺を目指す。ここからだと横峰寺の麓まで相当な距離があるので、登る前に疲れてしまうという感じがあるのかもしれない。
 素泊まり3500円、洗濯無料。

 24日目の歩行距離 46.5km
        歩行時間 7時間15分
        平均時速 6.41km