自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

膝通を克服して健康登山! 団塊世代に贈るLOHAS情報です。

養老先生、病院へ行く  3  猫のインフォームドコンセント

2022-07-24 05:46:25 | 猫物語


2020/12に養老先生の愛猫「まる」が亡くなった時の話です。
p.89 その1年くらい前から、まるはよく鳴くようになり、
p.90 1日のほとんどを寝てばかり過ごすようになりました。

   2020/11/13には、いつものように家の周りの散歩に
   出かけたと思ったら、いつまでたっても戻ってきません。

   林の中を探したら、動かないでじっとしていたので、
   ちょっと嫌がったけど連れて帰りました。

   後になって、あのときまるを連れて帰ったのが本当に
   良かったのかどうか反省
しています。
   でも連れて帰ってしまったので、しょうがありません。
   苦しんでいるのですから動物病院に連れていくことにしました。

ここから愛猫「まる」の苦しみが始まるわけです。
病名は「拘束型心筋症」(いわゆる慢性の心不全)で、
心臓の薬を飲ませ、飲まなくなってからは注射で押し入れ、
胸にたまった水を抜く。そのうち腹水も抜くように。

相手が猫であっても人間であっても、苦しんでいる場合は、
和らげてあげたいと思うのが、周囲にいる普通の人の感覚です。
食欲がなくなって瘦せ細り、ひからびてきている老人を見たら、
「せめて点滴を!」と叫びたくのが人情だそうです。

でも、これが「余計なお世話!」で、かえって老人を苦しめるそうな。
人間は、痩せてひからびてくれば、苦しみとか痛みを感じなくなり、
安らかに眠るように逝けるそうです。
ところが周囲の「無知な人たち」にはそれが虐待に見えて、
「治療・医療放棄」だと騒ぎ立て、静かに旅立ちたいはずの老人を
苦しめることになりがちです。

その治療や点滴のお陰で数年も寿命が延びるのなら良いけれど、
回復の望みがないのなら、やる意味はないと思います。
私自身が「まる」だったら、死期の近さを悟った林の隅で、
人知れず眠るように逝きたかったかも・・・・・

でも、家で好きに過ごせる(不要な点滴なしで)なら家で死にたい。
「治療や手術が必要な病気やケガ」をせず、
医療体制に組み込まれないよう、ヘルスリテラシーを高めつつ
暮らしたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする