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財政破綻した夕張市は、総合病院の新院長の方の改革で、
ガラリと状況が変わったそうです。
P.167 村上先生は精力的に在宅医療を推進する一方、
地域の住民に健康管理と予防の大切さを説いて回りました。
具体的には、24時間体制の訪問診療や介護サービスの提供、
食事や積極的に歩くといった生活習慣の見直しと、
高齢者の死亡原因となりやすい肺炎を予防するための
ワクチン接種や口腔ケアの推進です。
P.168 (その結果)救急車の出動回数が大幅に減り、
在宅医療の患者数と介護施設での看取りが増えました。
逆になんとか残った(有床診療所の)19床は開店休業状態で……
(中略)そして在宅看取りの内容がまたすごい。
心臓病や肺炎が理由の死亡が減った一方で、
老衰、つまり平穏死が穏やかに増加していったのです。
その結果、医療費が減り、逆に介護費が増加するという現象が起こりました。
色々な良いコトが起こった原因・理由は何か?
P.169で、夕張市民の健康に対する意識と、死生観に変化があったことが
指摘されています。
P.170 「あるていどの年齢になったらいずれ医療では解決できない問題が
やってくる。それが天命だ」、ということを夕張市民は受け入れた。
P.172 夕張市民が意識を変えられたのは、
生活習慣を見直し自分自身で病気を予防していくなかで、
病院や医者と適度な距離をおいたことが良かったのだろうとお思います。
「おまかせ医療」と決別し、最後まで自分で歩いて、自分の口で食べる。
それができなくなったら、静かに受け入れる。
その覚悟が革命的ともいえる意識の変化をもたらしたのではないでしょうか