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本自炊惹(ほんぢすいじゃく:本地垂迹) (2)

2021年02月20日 | 文芸批評
しかし、捨てられない最も大きな要素はおそらく③「捨てると本の内容も忘れてしまいそう」というものです。捨てなくとも、実際には内容なんか忘れてしまっていたり、果てには、読んだかどうかの記憶も曖昧で同じ本を購入してしまうケースもあったりします(記憶に新しいところではトランプが米大統領になる10年以上前に「トランプ自伝」を2回購入したことがある…よりによって…)ので、もともとの本の記憶自体が非常に脆いのではありますが、そうとは自覚していても「捨てると忘れてしまいそう」という感覚がどうしても残ります。逆に、忘れるということを自覚しているが為に「忘れた時にすぐに読めるように」という心理があるのかもしれません。ただ、大量にある本の中からそれがどこにあるのかを探すことから始めなければならないので、「すぐ読めるように」というのも実現困難なのですが。そしてこれらの課題を反芻した後に得た答えは②電子化でした。俗にいう「自炊」というものです。「自炊」はスキャナーが一般化しつつあった2000年からやっていましたが、当時のスキャナーは自動フィーダーのついたドキュメントスキャナではなく、一枚一枚コピーをとるようなスタイルでしたので、どちらかといえば重要なページのみをスキャンして保存し、その後は①古本屋に売却、もしくは③廃棄という感じでした。①古本屋に売却について、かつてはそうしたことはありましたが、2000冊売って数万円にしかならずに愕然とした記憶があり、売りに持ち込む手間も考慮すればそれ以降は売却せず、引っ越し時にどうしようもなくなって③廃棄しました。その後はまた本が増え続け、生活を徐々に脅かすようになってきたので、②電子化(自炊)を本格的に開始しました。まず購入したのはドキュメントスキャナー。もう購入してから10年ほど経過しますが引き続き現役。カウンタを見るとかれこれ26万ページ超をスキャンしています…。元々はMac用のスキャナでしたが、ドライバのアップデートが止まってしまって随分経っており最新のMacOSでは使えないため、Winにて使用しています(こういう点ではWinの方が圧倒的に優秀です)。
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