槍ヶ岳山荘8:20~大喰岳8:40~中岳9:05~南岳10:05~南岳小屋10:05-10:30
~天狗岳分岐10:45~天狗池11:22~槍沢登山道合流11:45~ババ平12:20
~槍沢ロッジ12:35-12:45~横尾13:32~徳沢14:15~明神14:56~上高地15:32
朝の槍ヶ岳
昨夜は一晩中雨が降ったり、雷が鳴ったりしていました。
体力・気力が充実し、天気が良ければキレットを経由して奥穂高から西穂高まで縦走しようと
考えていましたが昨夜の雨ですっかり気持ちが萎え、朝も雨が本降りだったために、今日はこ
のまま上高地へ下山するつもりでした。
ところが、ダラダラと用意をしている間に空が明るくなり、晴れ間がのぞいてきました。
晴れてきました(槍ヶ岳山荘横から裏銀座方面)
あれっ、これは行けちゃうんじゃないの?と自問します。身体は元気。食料も十分ある。
よし、このまま縦走しよう。とあっさり予定を変えて南岳方面へと足を踏み出しました。
大喰岳と槍ヶ岳(束の間の青空)
見る見るうちに青空が広がり、ああー、縦走して良かった。と思ったのも束の間。中岳を越えた
辺りで再びガスが湧いてきて南岳小屋に着いた時には視界がまったくなくなってしまいました。
南岳はガスの中
縦走はここまで(南岳小屋)
再び気持ちが萎え、先ほどの決意はあっけなく撤回。天狗原から槍沢へ下りて今日中に家ま
で帰ることにしました。
そう決めると、駆けるように斜面を下り、大汗をかいて、へとへとになって上高地へ着きました。
途中の天狗池は素晴らしいロケーションで、この道はいつかゆっくり歩いてみたいと思いました。
横尾谷本谷右俣
美しい天狗池
天狗原から見る槍沢
槍沢ロッジ
上高地のビジターセンターでシャワーを浴びてさっぱりしてからバスに乗り山を後にしました。
このシャワーは更衣室代100円、シャワー3分100円と格安でお徳です。
今後、上高地へ下山する時はここで汗を流してから帰りたいと思います。
最後に
私が感じた北鎌の印象として。
稜線上ではロープがないと登れないような場所はありませんでした。従って、高いクライミング技
術よりもルートファインディング能力の方が大事だと感じました。
そうは言っても、やはりロープと最低限の登攀具は必要だと思います。
また、概ね踏み跡がありますが、その踏み跡が正しいかどうかは分かりません。やはり、より安全
で確実なルートを見極める力が重要になります。
決して簡単ではありません。一般十走路のつもりで踏み入ると遭難の危険性があります。
安易な気持ちではなく、十分な準備を整えてからチャレンジしてください。
(私が山頂で会ったおじさんに聞いた話では、そのおじさんが過去に北鎌を登った時に、途中で
動けなくなってしまったパーティーを2組も見かけたらしいです。)
出発する前はとても緊張し、山頂へ着いたら感動で雄叫びを上げてしまうかも。と思っていました
が、実際に山頂へ着いたときに沸きあがってくる感動は想像していたようなものではありませんで
した。
感動するというよりはほっとしたという感じです。
達成感はありましたが、私の中ではチャレンジ富士五湖(117キロ)を完走した時の方が、心の底
から沸きあがってくる達成感がありました。
いずれ、今度は湯俣から挑戦してみたいと思います。その時は今回ルートミスしたところを間違え
ないようにしっかり見極めたいと思います。